バーゲンで買った服、持て余していませんか。75歳のバッグ作家が教える洋服選びのポイント
「若く見えるより、元気に見えるほうが得だなって思う」と話すのは、umamibags(ウマミバッグ)クリエーターの江面 旨美さん。デザインし、縫製し、個展で販売する...という流れを75歳の現在までひとりで続けてきた彼女が、日々大切にしているのは「心が弾む」ことです。書籍『75歳、心が弾めば人生は楽しい』(KADOKAWA)には、彼女のさりげなくオシャレなファッションをはじめ、心の静穏をもたらすインテリア、自身の健康、家族、付き合いなど、ライフスタイルのすべてが詰まっています。そこにつづられた言葉から、年齢を重ねても心豊かに生きるヒントが得られるはずです。
※本記事は江面旨美著の書籍『75歳、心が弾めば人生は楽しい』から一部抜粋・編集しました。
洋服は出合い頭に
洋服にある程度お金をかけるようになったのは、50代に入ってからです。40代は、バッグが売れてもそれほど余裕がなかったから。もっぱら行くのはバーゲンで、安いものを5着ほど買って意気揚々と帰ってくるのですが、結局着るのは1着だけ。だったら、気に入った1着を5着分のお金を出して買ったほうがいい。そのことを、バーゲンに散々行って学びました。
洋服は探そうとすると、なかなかいいのは見つかりません。たまたまのぞいてみた店で、一目ぼれしたものがあれば、その時必要がなくても買ってしまいます。必要な時に手に入るとは限らないから。洋服は出合い頭です。
ただ、買うか買わないか、その判断が難しい。肝心なのは、自分に似合っているかどうかですが、私は店員さんの「お似合いですよ~」の決まり文句に惑わされないようにしています(笑)。似合っていれば、自分で瞬間に分かります。いつもの自分よりもよく見える。ワクッ!と心が弾みます。そうじゃない時は、ダサく見える。似合っていないんです。
憧れのブランドでそれがどうしても着たいという時は、なんとか自分をその服に合わせようと思うけれど、少しでもちゅうちょする時は諦めます。
品質と値段を天秤にかけながら、こういうのはほかにも持っているんだけどなとか、そんなに着ないかもなとか、着るには相当気合がいるなとか色々考えて、それでも買う価値があると思う場合は、ワンクッション置いて冷静になってみる。やっぱり買おうと思ったら、数時間か数日置いて、電話をかけて取り置いてもらうのです。そこで売り切れてしまっていたら、それは運命。ご縁がなかったというだけのことですね。