クリストファー・ノーラン最新作、IMAXの新技術で「不可能が可能に」 ─ 『オッペンハイマー』後、1年間かけて共同開発
(2023)の監督が、新作映画(タイトル未定)でIMAX社の新技術を使用して撮影に臨むことがわかった。IMAX社のリチャード・ゲルフォンドCEOが認めた。
2024年10月上旬に報道された本作の配給を担当するのは、『オッペンハイマー』と同じくユニバーサル・ピクチャーズ。『ダークナイト』(2008)で劇映画として初めてIMAXカメラを導入したノーランは、キャリアを通じてIMAXでの撮影・上映にこだわりつづけてきた。言うまでもなく、最新作もIMAX上映の実施が計画されているという。
米によると、ゲルフォンドCEOはアナリストや投資家向けのカンファレンスにて、「クリス(ノーラン)はこの映画の製作にIMAXの新技術を活用します。我々のチームがこの1年を通して開発してきた、いまだ使用されたことのない機材です」と発言。米も、ゲルフォンド氏による別の発言を紹介している。
「クリストファー・ノーランは常に新たなものを発明しようとしています。『TENET テネット』(2020)で逆行の撮影をしたように、必ず物語を語るための新たな方法を思いつくのです。1年ほど前、彼が“次の映画で使用する新しい技術をどうにか作りたい”と言ってきたことから、我々IMAXのチームは彼と協力しながら驚くべき仕事をやり遂げました。今までは不可能だったことがIMAXで可能になるのです。」
ゲルフォンド氏が「詳細については彼(ノーラン)次第」と言っているように、この新技術は謎のベールに包まれている。2024年5月、IMAX社は次世代のIMAXフィルムカメラを開発しており、撮影時の騒音が大きく同時録音が難しい既存のモデルよりも約30%静かになること、より安定性に長けるなど機能面が改善されること、フィルムメイカーが使いやすい仕様になることを明かしていた。しかし、ノーランの求めた新技術がこのカメラのことかはまだわからない。
『オッペンハイマー』で“65mmカメラ用モノクロフィルム”を開発し、史上初のIMAXモノクロ・アナログ撮影に挑んだノーランが、新たな機材と技術をひっさげてIMAX撮影の新次元に突入する。撮影は2025年春に開始予定だから、そのころにも新たな情報が飛び込んでくるかもしれない。
クリストファー・ノーラン最新作(タイトル未定)は2026年7月17日に米国公開予定。出演者は『インターステラー』(2014)と『オッペンハイマー』のマット・デイモン、『スパイダーマン』シリーズのトム・ホランドら。
Source: , Y. M. CINEMA MAGAZINE(, )