TBSアナウンサー直伝! 声のプロが実践する 喉ケア術
日々の天気や街のトレンド、おいしいゴハンに大人の悩み、社会の仕組み・・・1日イチ「へぇ~」なトピックスを。新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。
朝晩の寒暖差、乾燥、花粉症、風邪、しゃべりすぎ……気づけば喉がガラガラ・イガイガする時期になってきました。喉の不調に対して、それぞれの対策法を持っている方も多いかと思いますが、声を出すことが仕事であるアナウンサーたちは一体どんな「喉ケア」をしているのでしょうか。今回は、TBSの宇賀神メグアナウンサーが4人のTBSアナウンサーの「喉ケア」について聞きました。
アナウンサー歴8年 宇賀神メグ アナ
「ピタスのどトローチ」は大鵬薬品が出しているトローチ。その最大の特徴は直径1.5cmの円形の「フィルム形状」になっていること。上あごにピッタリと貼り付けることで、相手に気づかれずに使うことができますし、眠くなる成分も入っていないので会議やプレゼン中など仕事にピッタリです。実際に放送中に貼っていても気づかれません。
ほかにも明治時代に誕生して以来、100年以上愛されている生薬「龍角散(粉)」を風邪をひいた後、声が出にくい時に使っています。
では、ほかのTBSアナウンサーはどんな「喉ケア」をしているのか伺いました。今回は「普段から喉が不調になることはあるか」「不調でピンチになったことはあるか」「不調になったときどんな対策をしているか」を聞いてみました。
アナウンサー歴8年 良原安美アナ
喉が不調になることは結構あります。「うわー」って大きな声で笑ったときとか、かなり長い時間仕事で話すことがあったとき、あとは乾燥の時期に入ると喉が不調になりやすくて。ちょっと唾を飲み込んだときにピリッと痛いなっていうのが最初のサインだなという感じがあります。
いろいろ対策をするんですけど、やっぱ最初に何をするかが重要だと個人的には思っています。特に寝るときが勝負ということで、不調になったときは、まず濃度の高いマヌカハニーキャンディを舐めます。喉を常に潤しておければ何でもいいんです。また小まめに水分をとるということを意識します。
夜寝るときは、シルクのネックウォーマーみたいなものを鼻ぐらいまで当てて、喉を乾燥させないようにしています。朝起きたときも、いつも白湯を飲むんですけど、白湯にマヌカハニーを溶かして喉を潤す。こんな感じで対策をしていて、そうすると風邪にいかなかったりとか、ある程度早めに回復するなと思っています。とにかく初期対応が大事。
不調でこれまで一番まずかったのは「サンデー・ジャポン」で、『まずいな、まずいな』と思っていたんですけど、最初は声が出てたんです。だけど後半になって本当に出なくなったっていう経験はあります。これも病院ですね。病院に行って薬を処方してもらって、無理に頑張り、その後終了しました……喉が。
良原アナがおすすめのマヌカハニーの飴は「オーガニック キッチン ハニードロップレット」。オーガニックショップやアマゾンなどで購入できるそうです。
アナウンサー歴10年目 山本恵里伽アナ
普段、喉が不調になることはあります。毎年7月ぐらいに喉痛めがちなんです。多分、エアコンを使い始める時期なのでその乾燥が原因なのか、声が出づらくなったり、炎症を起こすことがあります。
喉が不調でピンチになったこともあります。まさに2024年の夏、声帯炎になりまして、私が担当している『爆笑問題の日曜サンデー』も声が出なくなってしまってお休みをする羽目になり、結局2週間休みました。
特に喉を痛めたときの一番の治療法って声を出さないことなんですよ。でも私達アナウンサーの仕事で声を出さないっていうことは無理なので、どうしても仕事をしながらとなると、どんどん悪化してしまって長引いてしまったという経験があります。
不調になったときの対策は主に3つありまして、大前提として病院に行く。ただ忙しくて病院に行けないときもあるじゃないですか。そういうときは1つ目「のど飴をなめる」。これは森下仁丹の甜茶飴っていう飴があるんですけど赤いパッケージの。あれが私にはすごく合っていて放送中とか放送直前まで舐めていることがあります。
2つ目は、「龍角散水で水分補給」をする。これ皆さんわからないと思うんですけど、500mlのペットボトルのお水の中に、龍角散の飴玉を5粒入れるんですよ。暫くしていると、その龍角散の成分が水に溶け出して、龍角散の風味とか清涼感とかもその水にいきわたるんですよね。それをちょっと不調だなっていうときに水分補給に飲むと、水で水分補給するより保湿されるような感覚があります。
3つ目は、今年デビューしました《家庭用吸入器》。もう毎年初夏に喉を壊すので、病院の先生が家で買いなさいと。吸入すると治りも早くなるし、喉を直接保湿することができるので壊しにくくなるからというふうに言われまして。これからさらにね、冬が近づいてきて乾燥してくるので吸入器を都度都度使っていきたいなと思っております。
アナウンサー歴30年 小笠原亘アナ
喉が不調になること……ほとんどないと思います。それぐらいやっぱり僕らスポーツアナウンサーは鍛えてきました。ただですね、先日、「KUNOICHI」で杉山真也アナと一緒に仕事をしたんですが、その反動でちょっと声は枯れました。けれども、いつも使ってるのど飴を舐めればあら不思議、てきめんに声も戻りましたね。
普段使っている飴は2種類あって、普段使いではコンビニエンスストアで売ってる「龍角散」ののど飴です。「ちょっと喉がおかしいな?」と思ったら、仁丹が出している「甜茶飴」の黒いやつ。大体、マスターズのときもそれを舐めながら中嶋常幸プロと4日間頑張ってます。
一番不調になったときは……2006年だったと思うんですけど「世界バスケ」っていう国際大会が日本であったときに、声が出なくなって。「“頼む、神様”」って言ったら、出ましたね。実際は出ていなかったのですが、スポーツアナウンサーの皆さんは多分そう言うと思うんですけど、出なきゃ出ないなりに出す方法があるんです。一般の方たちにはわからないぐらいの声量で実況できます。プロが聞いたら「どうしたって?」言われますけど、一般の方たちだったら、多分気付かないんじゃないかなっていう出し方は体で覚えています。……まあ、30年やってますからね。
今回ご紹介したものは、効果を保証するものではありません。また試してみる際は、用法・容量などを確認のうえご使用ください。
そして最後にもう一人、宇賀神アナが普段から一緒に仕事をしている先輩にも聞いてみました。
アナウンサー歴29年目 安住紳一郎アナ
その解答ですが……
「特にありません!水道の水を飲む。どうにもならない時は、喉の病院に行く」
ということでした!
これからの季節、皆さん喉を大事にして乗り切りましょう!
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)