ニリンソウはジビエを美味しく食べるための秘密道具!花の咲いた株を採取しよう【野草・山菜・きのこ図鑑】
ニリンソウ キンポウゲ科
ジビエを美味しく食べるための秘密道具
毒草が多いキンポウゲ科の中では珍しい食用種。肉料理にとても合うとされ、アイヌはこの草をプクサキナと呼び、春先に採取して一年を通して利用した。春先に葉を出し、花を咲かせたあとは地上部が枯れてしまう、スプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれる野草のひとつ。ニリンソウという名前は、1つの株が2本の花をつけることに由来するが、実際には1~4輪まで多様性に富む。ちなみに近縁種にイチリンソウ、サンリンソウがあるがいずれも有毒。また猛毒で知られるトリカブトも同じ仲間で、花が咲く前の葉はかなり似ている。
● 採れる場所:里山
トリカブトとの混同回避。花の咲いた株を採取する
鋸歯の多い葉は特徴的だが、トリカブトと似ているので慣れるまでは葉だけで見分けるのはやめた方がよい。花の形はまったく異なるので、花つきの株を採取すると安全。株の保全のため地下茎は採取しないこと。また保全地では採取してはならない。
【出典】『野草・山菜・きのこ図鑑』著:茸本 朗