「元最強ゲーマー&異世界住人」おじさん2人の胸熱タッグ!GWに観たい爆笑大作『マインクラフト/ザ・ムービー』
「世界一売れたゲーム」を実写映画化
大げさではなく“世界を変えた”ゲームがある。売上げ総数は約3億本と言われる、子どもから大人まで夢中にさせた「マインクラフト」だ。いまや教育の分野でも活用されている「マイクラ」だが、その大きな魅力は“とことん自由”であること。プレイヤーを縛るルールはなく、その世界の中で何をするのも完全に自由だ。
そんなフリーダムな世界を映画にしてしまったのが4月25日(金)より公開の『マインクラフト/ザ・ムービー』。ジェイソン・モモアとジャック・ブラックという2大スターを競演で、ユーモラスでファンタジック、かつ一切の可能性を否定しない良い意味での“やりたい放題”な世界を見事に表現してみせた。
「なんでも作り出せる」異世界に転送されたら、アナタはどうする?
本作のメイン舞台となるのは、すべてが四角形で構成された異世界。とある田舎町に越してきたナタリー&ヘンリー姉弟、地元民ギャレットとドーンの4人は、ひょんなことから転がり込んできた謎のキューブの力によって、その不思議な異世界に転送されてしまう。
異世界=イメージしたものを何でも創り出せる<マイクラワールド>で、先住転送民だというスティーブと出会った4人。状況を飲み込むヒマもなく“四角い”モンスターたちが襲いかかる中、かれらは何を創造し、どう危機を回避するのか? マイクラワールドの命運をかけた戦いが、いま始まる――!
ジェイソン・モモア×ジャック・ブラックの爆笑ケミストリー
異端のアクション俳優として、無頼なアウトローから人智を超えたスーパーヒーローなどを演じながらも、プライベートでは持ち前の個性をまんま披露してきたジェイソン・モモア。ラフ&タフなイメージとは裏腹にピンク色が大好きで、誰にもフレンドリーなハッピーガイという素顔は、演じるギャレットの人物像にも一部搭載されている。
ジャック・ブラックは落ちこぼれ、引きこもり、勘違い気味な暴走野郎から孤高の天才まで幅広く演じ、音楽活動でもブレイクしている芸達者な俳優。彼の演じるスティーブは基本的にブラックまんまで、一人だけミュージカル風の演出を与えられているところなどに、持ち前の“陽性”が反映されている。そのキレのある動きと見事な歌声は本作の大きな見どころの一つだ。
おじさんコンビの不器用な友情に胸熱!
モモアとブラックの演技合戦は本作の大きな見どころであり、思わず噴き出す爆笑ポイントも担っている。<1989年のゲームチャンピオン>という過去の栄光を引きずるギャレットと、現実からドロップアウトし理想の世界に入り浸るスティーブ。いわゆる“人生のお手本”から逸脱した2人が摩訶不思議なマイクラワールドで邂逅したことによりドタバタぶりが加速し、とにかく笑いのツボを突きまくってくる。
ギャレットは立派な体躯とワイルドな風像の持ち主なのに、華々しき少年時代にとらわれその日暮らしを送る男。マイクラワールドに一攫千金の可能性を嗅ぎつけるが、その頼りなさでナタリーたちを呆れさせる。かたやスティーブはマイクラワールドを発見したことで悶々とした現実から開放された、“やりたいことの追求”を体現する心優しきおじさんとして登場。異世界の先輩として若者たちを導きつつ、自らの生き方にも葛藤する。
そんなギャレット×スティーブの凸凸、あるいは凹凹なおじさんコンビには、お互いの不足を補い合う“バディもの”のセオリーすら覆す新鮮さがある。それぞれの得意分野を追求することが困難の打破に繋がるのだというメッセージは、「マイクラ」の自由な精神を反映するかのよう。そこに性差や年功序列の概念はないし、最初は不信感MAXだった若きナタリー&ヘンリー姉弟との関係性と、かれらの成長を促すような展開にも嫌味がない。
ゴールデンウィークは『映画マイクラ』で決まり!
キッズたちのクリエイティブを培う心を育て、オトナたちにストレスフリーな自由空間を与える「マイクラ」の世界。そんな世界観を映画に落とし込んでみせた『マインクラフト/ザ・ムービー』は、思わず苦笑するジョークやボケ&ツッコミを散りばめつつ、年齢や性別、出自による“クリエイティブの壁”を越えること、垣根のないモノづくりへの希望をストレートに訴える。
“ゲームに夢中になるオトナ”が揶揄の対象となっていたのは過去の話。カルトな名作『ナポレオン・ダイナマイト』(2004年)でナイーブな高校生たちに光をあてたジャレッド・ヘス監督は、そのまま大人になったようなギャレット&スティーブとZ世代の若者たちを“世界一有名な異世界”に放り込み、全世代対応のエンタメ大作に仕上げてみせた。今年のゴールデンウィークは『映画マイクラ』を劇場で観て大いに笑いつつ、現実世界をサバイブする勇気をもらおう。
『マインクラフト/ザ・ムービー』は4月25日(金)より全国公開