リチウムイオン電池 不適切廃棄で思わぬ火災 電子タバコも注意
スマートフォンや電動アシスト自転車、電子タバコなどのバッテリーに使われているリチウムイオン電池の不適切な廃棄が火災や発火事故の原因となり、全国的に問題となっている。平塚市などの各自治体では、分別の徹底を呼び掛けている。
リチウムイオン電池には可燃性の有機溶剤が使用されており、一般ごみと一緒に捨てると、強い衝撃や圧力が加わる収集車やごみ処理施設で火災となる場合がある。
平塚市では、リチウムイオン電池に起因する火災が2023年に2件、24年に6件発生している。市収集業務課は、「ごみ収集車の火災は、車両の損害や収集時間の遅延だけでなく、周囲の皆さまや収集作業員の命にかかわる重大な事故につながる可能性があります」と注意喚起する。
市内でごみ収集業務を請け負っている業者は「最近は電子タバコが一般ごみと一緒に捨てられることが多く危険を感じる」と話す。
回収方法各自治体で異なる
リチウムイオン電池は平塚市では、JBRC認定の回収協力店や平塚市役所本館1階と5階、平塚市役所別館収集業務課に持ち込める。
大磯町では同電池を回収してくれるリサイクル協力店を、町内に4カ所に設置。二宮町、中井町は自治体で回収していないため、量販店等に設置のある専用のリサイクルボックスや専門の処理業者を利用する必要がある。なお、二宮町では7月から回収できるよう準備を進めている。
車内放置も危険
リチウムイオン電池は高温に弱いことから、独立行政法人製品評価技術基盤機構は「暑くなるこれからの時期は、バッテリー搭載のものを自動車内や直射日光が当たる窓際などに放置すると発火の危険がある」と呼び掛けている。