韓国版「半沢直樹」はどれ？サラリーマンの奮起を描いた日本配信中の良作ドラマ５選
11月18日、新作ドラマ『仮釈放審査官イ・ハンシン』(tvN/2024)が初回放送を迎えた。
不正に仮釈放を進めようとする悪徳受刑者と、仮釈放を防ぐ審査官の攻防戦が爽快だと、早くも熱い視線を浴びている作品だ。日本でもU-NEXTで配信中のため、ご覧になっている人もいるのではないだろうか。
本作同様韓国ドラマは以前より、不条理なものに主人公が正面から立ち向かう物語が比較的多く、リアルを追求しながらドラマチックに描くのが得意。正義を実現しようと奮闘する姿や、カタルシスを感じるリベンジ、サラリーマンなど組織に属するものの悲哀などを巧みに織り交ぜつつ視聴者を物語に没入させる。
まさに2020年に日本で社会現象を巻き起こした大ヒットドラマ『半沢直樹』(TBS/2020)を想起させるような作品。韓国ドラマのメイン視聴層でないと言われる男性でも楽しめるものが多い。
なかにはテイストの異なるものもあるが、日本の韓ドラファンから好評を得た韓国版『半沢直樹』を彷彿とさせる良作ドラマを5つピックアップして紹介する。
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梨泰院クラス (JTBC/2020)
『梨泰院クラス』は韓国の一部ドラマファンの間で、“青春版 半沢直樹”と呼ばれている作品。いかなる状況においても信念を貫く主人公パク・セロイ(パク・ソジュン扮)の姿や、彼の置かれた状況が『半沢直樹』に似ているとの声が上がった。
また『半沢直樹』で話題となった、権力者に土下座を要求されるシーンも登場、膝をつくものの決して屈することのない様はあっぱれの一言だ。
●日本で視聴可能な動画配信サービス(2024年11月20日)：Netflix
ドクター弁護士 (MBC/2022)
『ドクター弁護士』は、不条理な組織への復讐を描いたメディカルサスペンス法廷ドラマ。元天才外科医ハン・イハン(ソ・ジソブ扮)が弁護士に転身し、自身を陥れた富と権力に渦巻く巨大組織に立ち向かっていく物語だ。
『半沢直樹』といえば悪役たちの活躍が見どころの1つとなっていたが、本作も分かりやすい悪者が複数登場して、改心することなく最後までキャラを貫き通す。正義感に溢れる主人公との対比が、ストーリーをよりドラマチックにしている。
●日本で視聴可能な動画配信サービス(2024年11月20日)：Disney＋
ドクター・プリズナー (KBS/2019)
『ドクター・プリズナー』は、やられたらやり返すの反復が、観る者になんとも言えない爽快感をプレゼントする物語。『半沢直樹』の名ゼリフ「倍返しだ！」を彷彿とさせる世界観が広がっている。
周囲を味方につけながら、頭脳戦で悪者に報復していくストーリーが刺激的で、これでもかというほど悪役が登場するがテンポよく物語が進むため、あっという間に完走してしまう作品だ。
●日本で視聴可能な動画配信サービス(2024年11月20日)：U-NEXT、FOD、みるアジア、Rakuten TV
ミセン－未生－ (tvN/2014)
『ミセン－未生－』は、『半沢直樹』のような復讐劇は描かれていないものの、組織に属する会社員の悲哀をリアリティーたっぷりに描いて観る者の共感を描いた名作。韓国ではサラリーマンのバイブルとまで言わしめたことで知られる。
社会人経験ゼロで、まっすぐな性格の主人公が契約社員として商社に勤務することになり、厳しい社会のなかで奮闘し成長する姿が描かれている。
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マイ・ディア・ミスター ～私のおじさん～ (tvN/2018)
『マイ・ディア・ミスター ～私のおじさん～』は、日常を淡々と取り上げた作品で、そこまでの過激さはないものの、会社内の闘争や人間間の裏切りが盛り込まれており、『半沢直樹』顔負けのシーンがちらほら。
また着地点もやや異なっており、『半沢直樹』は爽快感を視聴者にプレゼントしたが、本作は観る者を温かな気持ちにさせてくれる。テイストは異なるが、組織に属する者なら頷かずにはいられないストーリーだ。
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(ライター/西谷瀬里)