猫が苦手な動物病院…『通院のストレス』を軽くするアイデア3選
動物病院が苦手な猫は、およそ7割を超える
とある企業が調査した結果によると、猫が動物病院を嫌がると回答した割合は、およそ7割を超える結果になっています。
この結果から、猫がどれほど病院に苦手意識を持っているのかが、よく分かることでしょう。
繊細ゆえに、粗相をしてしまう猫までいるそうで、通院が敬遠されますが、愛猫の健康管理のためには最低限通うことが望ましいです。
ストレスの原因となるのは、治療自体はもちろん、移動や待ち時間、通常と異なる環境が考えられます。
これらのストレスを軽減させるために、具体的にどんなことを実践していけばよいのでしょうか?
「通院のストレス」を軽くするアイデア3選
1.予約や受付を済ませ、滞在時間を最小限にする
緊急時などを除いて、予約や受付をあらかじめ済ませておくと、スムーズな診療が可能になるでしょう。
予約が可能な病院は、基本的には「予約優先」と「完全予約」のどちらかを採用しています。
当日受付のみの場合でも、最近では、自宅からスマートフォンを使って受付ができるシステムが充実してきています。
混雑状況が確認できたり、順番が近づくと通知が届いたりといった機能も備わっていることも多く、病院での待ちっぱなしを解消する一手になってくれます。
全ての病院で対応しているわけではないので、せめてできるだけ自宅から距離の近い病院をかかりつけにしておくと、移動時間の短縮にもつながりますね。
2.キャリーバッグで快適に過ごせる工夫を施す
キャリーバッグは標準の状態のまま使わず、工夫を施しましょう。
いつも使っているブランケットやおもちゃ、飼い主さんの匂いがするハンカチなどを入れると、安心させることができます。
猫は狭く暗い場所を好む傾向があるため、バスタオルで上から囲ったり、猫を洗濯ネットに入れたりするのも有効的です。
洗濯ネットは、猫の体より大きめのサイズかつ、網目が細かすぎないものを準備してあげましょう。
キャリーバッグを叩く、大きな声を出すといった行為は、余計に恐怖心を与えてしまいため避けてください。
優しく声かけをし、辛抱強く見守ってあげることが大切です。移動中もキャリーケースが強く揺れないよう、気遣ってあげてください。
3.好物のおやつを活用する
好物のおやつは、猫の緊張状態を緩和させる効果があります。
おやつを持参する場合は、待合室や診察室でおやつを与えてもよいか、病院側に事前に確認しましょう。
検査前などのタイミングによっては、おやつがNGとされる場合もあるため、注意してください。
とはいえ、おやつの与えすぎも考え物です。
愛猫のお気に入りや、水分補給もできるペースト状のタイプを、効率よく取り入れていきましょう。
最近では、少しでも院内で心地よく過ごしてもらえるようにと、病院によっては、おやつを与えながら診療するところもあるようです。
まとめ
動物病院に苦手意識を持つ猫は、およそ7割を超えるとされていますが、ストレスの原因として挙げられるのは、治療そのものに限りません。
滞在時間を短縮できるよう、予約や受付のシステムをフルに活用しましょう。
キャリーバッグで過ごす際は、狭く暗い場所が好きな猫の習性を活かし、バスタオルで上から囲ったり、洗濯ネットに入れてあげたりするとよいでしょう。
おやつも効率よく取り入れながら、病院嫌いの克服を目指していきたいものです。
病院であまりにも暴れて手がつけられずに通院自体をためらうような場合は、通院予定の前に心を落ち着かせてくれる薬を処方してもらうなど、できることがないかを動物病院に相談してみてください。
(獣医師監修:唐野智美)