【今そんな感じ!?】天下一品の「塩ラーメン」を食べに行ったけど…価格を知って味どころじゃなかった
天下一品といえばこってり、こってりと言えば天下一品である。それほど、こってりは天下一品(以下、天一)の代名詞。だが、最近はそのイメージが崩れつつあるような気がする。
こってり系のラーメンを出すラーメンチェーンは以前よりも増えたし、天一自体も「あっさり」系のラーメンを出すようになったからだ。
その極めつけともいうべきなのが、昨年2024年11月から全国発売された「塩ラーメン」だろう。あの天一が塩ラーメンを出すようになるだなんて……!!
・こってりのイメージが強すぎて
本当はもっと早く味わいたかったのだが、当サイト恒例の福袋企画でバタバタしている間にタイミングを逃してしまった。
というか、正直なことを言うと塩ラーメンを食べるために天一に行く気が起きなかった。それほど、私の中では「天一 = こってり」だったのだが、やはり1度は味わっておきたい。
というわけで、つい先日「塩ラーメン」を味わうため店舗に行ってみることに。
表には「塩ラーメン」の看板が出ており、絶賛売り出し中っぽい。なんでも、鯛だしを使用したスープなのだとか。でも値段が書かれていない。一体いくらなんだろう? と思いながら入店。
席に案内されて塩ラーメンを頼もうとしたものの、私の座った席にはメニューに塩ラーメンが見当たらなかった。
もしかして、塩ラーメンだけのPOPがあるのかな? それともグランドメニューのどこかに記載されているのかな? そう思ってメニューを眺めていたら……
え?
こってり(並)が940円!!
今そんな感じなの!?
・値上げは仕方ないが……
もちろん、このご時世は値上げが当たり前。インフレやら何やらで原材料費が高くなっているのだから、当然と言える。ましてや、天一はインバウンド客に人気という点を考えたら、値上げは営業的に賢明な判断と言えるかもしれない。
あるいは、それだけ値上げできるってことは「こってり」が唯一無二の1杯という証拠でもある。天一を30年ほど前から利用している身としては、喜ばしいことなのかも……と頭でわかっていても、メニューを見てしばらく言葉を失ってしまった。
なんなら、ビビりすぎて写真を撮り忘れてしまった。ちなみに、こってり(並)に半チャーハンをつけたチャーハンセットは1320円。
そしてお目当ての塩ラーメンは1杯990円!! 天一は店舗によって価格が異なるので一概には言えないが、塩ラーメンがほぼ1000円とは……食べる前からお腹いっぱいになってしまったぞ。
・こってり要素はあるのか?
さて、では実際の塩ラーメンがどんな感じだったかというと……
いたって普通の塩ラーメンである。やや白みがかっているスープにこってりの面影が見えなくもない気がするが、実際にすくってみたら……
めちゃくちゃサラサラしていた。スープがやや白いってだけで、こってりの要素はほぼ無い。良いように言えば、こってりの成功体験を忘れて新たに挑戦したラーメンってところだろうか?
肝心の味に関しては、「ちょっと塩分濃いめの塩ラーメン」という印象。普通に美味しかったが「こってり」ほどのオリジナリティはないかな……と思ったのが正直なところだ。
・チャーハンとの相性は?
それからもう1つ。天一の「こってり」はチャーハンに合うことが知られているが、塩ラーメンだったらどうなのだろう?
そのへんのところを確かめるために、チャーハンに塩ラーメンのスープをかけて食べてみたところ……
すごく合うわけではないが喧嘩しているわけでもない。味変としてはアリな気がする。
なんというか、こってりの強さを知っていると、塩ラーメンはどうしても「悪くはないけど」となりがち。もっと言うなら、パンチに欠ける。
だが、私が店を出る頃にはとんでもない強パンチでKOされたような状態であった。言うまでもなく、価格を知ってしまったせいで。それが何よりもの衝撃であった。
参考リンク:天下一品
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.