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虹ヶ丘団地 配送ロボで利便性向上へ 民間3社が実証実験〈川崎市麻生区〉

タウンニュース

団地内を走行する配送ロボット=提供写真

パナソニックホールディングス(株)、東急(株)、UR都市機構の3社は、11月18日から虹ヶ丘団地で世界初となる空中配送ロボットを活用した配送サービスの実証実験を開始した。配送業界の人手不足やコスト削減、高齢化する住民の買い物の利便性向上を図ることが目的。2024年3月31日(日)までの実験期間中に、技術性能や住民ニーズ、利便性を検証していく。

パナソニックは、ドライバーの時間外労働時間の上限が規制されることで生じる物流コストの上昇や、人手不足などが課題に挙げられる「2024問題」の解決と、高齢化社会による郊外地域の買い物の利便性向上を図るため、新しい配送技術を導入したロボットの開発に取り組んできた。今回、そのロボットを使った実証実験を行うため、東急、UR都市機構と協定を締結。虹ヶ丘団地で実施することとなった。

空中配送ロボットは、荷物を入れた箱型のロボットがロープウェイのように空中に張ったワイヤー上を進み、受け取りBOXまで運ぶという仕組み。専用アプリから、近隣の東急ストア、吉野家で買い物をすると、現地スタッフが「虹が丘団地」バス停近くの出発地点から商品を配送ロボットに入れて、団地中央広場に設置された受け取りBOXまでの約200mを遠隔操作で配送。商品の料金は必要だが、当面の間は配送料は無料で行う予定だという。

配送は、1カ月に6日程度、時間帯は弁当や食材などを想定し、午前11時から午後3時頃までを見込む。

11月18日には、虹ヶ丘団地で開催されたイベント「虹のまちにわフェス」でブースを設け、利用方法などの説明が住民向けに行われた。虹ヶ丘団地2丁目自治会の角山雅計会長は「新しいシステムなので、買い物が困難な高齢者にアプリなどの説明から始めていく必要がある。実験をやっているところを実際に見てもらうなど、多くの人に周知していくことが課題」と語る。パナソニックの担当者は「このシステムが住民に受け入れてもらえるのか、ニーズや利便性を検証していきたい」と話している。

中央広場にあるBOXで商品を受け取り

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