話題のトナラーに電車や飲食店で遭遇! 撃退法は? 同性or異性“標的”の違いは?
「トナラー」大論争ぼっ発
昨今、SNSで炎上しては大論争を巻き起こしている「トナラー」。電車やバス、カフェなどで多くの席が空いているのにわざわざ隣に座ってくる人を呼ぶ造語だ。駐車場で余裕があるのに隣に止めてくる「トナリング」なんていう言葉もある。
トナラーの存在を知らなかったとしても、ただ隣に座ったからといって、触れてくるわけでもないし、見てくるわけでもないのだけど…なんとなく不快という人は少なくないだろう。
《常にトナラーに怯えている》といった声も
SNSでは、
《激混みならしかたないけど、空いてるのにトナラれるのは同性でもちょっと避けたいです。絶対「なんで?」って思いますよねー》
《なして駐車するとバイクも車もガラガラなのにトナラするんでしょうかね!》
《カフェでトナラーおじさんに座られた事あるし、何も女子だけじゃない。半分くらいは自意識過剰だろうけど気持ち悪いよな》
《映画館で席取る時、常にトナラーに怯えている》
などと“被害”報告が相次いでいる。
トナラーの目的は?
トナラーのなかには、他人に入られたくない「パーソナルスペース(心理的距離)」の概念が希薄で無意識に隣に座るケースがあるという。
だが、明大講師の関修氏(心理学)は、ストレス社会の近年は「心理的優位に立つことによるストレス発散の一環」として、パーソナルスペースの概念を知りながらわざと隣に座る人も多いとみている。
関氏はこう解説する。
快感を覚え、委縮させるのが目的
「広いスペースでわざわざ隣に座るのは、トナラーにとって自身の存在を押し付ける行為です。相手が不快な顔をするのを見て、快感を覚え、委縮させるのが目的。ヤンキーがクラスメイトの気弱な学生に因縁付ける構図と同じです。
トナラーの場合、相手を委縮できても直接触れるわけではないので、犯罪にもなりません。仮に文句を言われたら、『私が何をしましたか?』と優位に立つこともできます」
つまりは意地の悪いストレス発散だ。
同性を狙うトナラーと異性を狙うトナラーの違いは?
とくに知らない異性に隣に座られると嫌悪感を抱く人も多いだろうが、トナラーは同性を狙うケースもある。目的は同性・異性によって違うものなのか?
「たとえば、トナラーとして女性の隣に座る男性は痴漢を目的にしているとも限りません。性的な目的よりも力の弱い相手を怖がらせて、その様子を見ることでストレスを解消しています。
同性同士の場合、女性同士なら『自分の方が美人(お金がある、優れている)』などと優越感にひたれそうな相手を選んで、周囲に比較させよう(見せつけよう)とする行為が考えられます。車なら、自分の方が高級車などといった比較行為ですね」(前出の関修氏)
有効な防衛策は?
隣席の防衛はどうすればいいのか?
「相手はターゲットを選んでいます。隙を与えず、毅然としましょう。『気弱そう』『疲れてそう』に見えると狙われます。がら空きのスペースの中でも、比較的に人が集まっている車両や席がありますから、そのエリア内にいるとトナラーはわざわざ近づいてきません」(前出の関修氏)
隙を見せないに越したことはない。
(コクハク編集部)