5月31日から6月6日まで「一の坂川ほたる観賞Week!」 初日の31日に「ほたる祭り」
国指定天然記念物のゲンジボタルの「名所」として知られる山口市の一の坂川周辺。ホタルが見ごろとなる時季に毎年、「ほたる観賞Week!」という期間が設定されており、今年は5月31日(土)から6月6日(金)まで。さらに初日の31日には、周辺エリアを会場に「ほたる祭り」が開かれる。
山口ふるさと伝承総合センター(山口市下竪小路)では、31日の午前9時から午後8時半まで、各種展示を見ることができる。大殿小児童によるホタルをモチーフにした作品、ホタル飼育に関するパネル展示、ホタルの発光と同じリズムで光る蛍かごランタン、陶芸ランプシェードなど。午後4時には、毎年人気の陶芸品即売会やお茶席、足湯の提供(7時まで)も始まる。
同センターなどエリア内31の店舗、施設、個人宅の軒先には、らせん状の「蛍かご」が約130個、6月10日(月)までつるされている。任意団体「つむぎラボ」による8年目の取り組みだ。
C・S赤れんが前、亀山公園ふれあい広場、一の坂川交通交流広場には露店がズラリと並び、6時からは赤れんが前芝生広場が無料休憩所の「野外くつろぎコーナー」になる。
また、大殿春秋会による「ほたる回廊」は、一の坂川多目的広場にお目見え。200個のキャンドルで作られる「回廊」の先には、LEDでさまざまな色に輝く五重塔の絵がお目見え。「線」の長さは、全部で約50メートルになる。フランクフルトも販売される。
この日は、下竪小路にある十朋亭維新館と大路ロビーも、8時半まで開館延長される。
周辺の道路は、6時から10時まで車両交通規制がかかる。そのため、臨時駐車場が山口県立山口図書館と山口県庁に、臨時駐輪場が亀山公園ふれあいと同センターに設けられる。
問い合わせは、山口市観光交流課(TEL083-934-2810)へ。
気温の上昇でホタルも増加
一の坂川周辺に生息するホタルの保護・育成に取り組む「大殿ホタルを守る会」によると、同地域における2025年の一の坂川(木町橋~御茶屋橋)でのホタル(成虫)初見日は5月13日。観測開始以降の18年間において「中間値より少し遅め」だが、その後の発生数は伸び悩んでいる。さらに、5月24日に降った雨が追い打ちに。「河川敷に生息していたサナギは全滅(窒息死)したと思われる」と同会の岡田勝栄事務局長。25日の観測数は16匹で、昨年の同日は732匹だった。また、5月26日朝の気温は11.2度で、これは観測史上最も低い気温だ。岡田さんは「数が少ないのは、低い気温が影響している。これから気温が上がっていけば、月末にかけてサナギがふ化し、ホタルの数は増えていくだろう」との見方を示している。
ホタルは午後8時ごろから光り始め、8時半から9時ごろに見ごろを迎える。