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<古希に100万プレゼント?>「ひとり50万円ずつね!」お義姉さんなに言ってんの【まんが】

ママスタセレクト

写真:ママスタセレクト

1年前の話です。私はサヤカ(34歳)、1児の母です。夫のタクマは3きょうだいの真ん中。タクマの姉のムツミさんは義両親と同居なので、ひんぱんに顔を合わせます。弟のソウマくんとも義実家のお祝いごとのたびに顔を合わせるような間柄です。わが家は月に1回、義実家を訪れます。車で30分もしないくらいの距離なので、負担は大きくありません。娘のマナが楽しんでくれるのはなによりです。しかし……。

義両親はそろそろ古希を迎えようとしています。還暦の際もかなり大々的なお祝いだったので警戒していたのですが、今回のお祝いも義姉はなにやら計画をしているようで……。義両親は同い年なので、こういったお祝いがそろってやってきます。還暦のときもこんな風に義姉に呼び出され、タクマ、義姉、義弟で10万円ずつ出し合って現金をプレゼントする提案をされました。

今回は義姉は旅行をプレゼントし、タクマと義弟からは現金を贈ってほしいと言ってきました。

なんと義姉から50万円の負担提案が。義両親からマナへのお祝いは毎回せいぜい1万円くらいなので、正直この金額は高すぎます! 損得で考えるのはよくないかもしれませんが、あまりにも大きい差だと思うのです。(タクマも断ってくれればいいのに……)そう思いましたが、タクマの家では義姉が決定権を持っており、私も口出しすることができません。結局このときはなにも言い返せず、家でタクマに相談することにしました。

義両親のお祝いごとをするのは、私だって異論はありません。けれどひとり50万円の現金というのは、さすがに高すぎではないでしょうか? 前回の10万円だって大変だったのに……。タクマは義姉の言うことに従いがちです。さらに起業している義弟にコンプレックスがあり、お金よりもきょうだい間の体裁を気にしているようです。断るに断れない状況のなか、私はもやもやしながら実際に50万円を用意できるのかを具体的にシミュレーションした家計の状況まとめました。無理なものは無理だという現実を見れば、きっとタクマもわかってくれるはずです。

還暦のお祝いはネコババ?義姉の言動があやしい……!

すぐにタクマを起こして状況を話すと、タクマは不機嫌になりました。タクマはその後すぐにまた寝てしまいます。私は自分の仕事をまっとうできていないと責められた気持ちになり、ショックを受ける結果に。当たり前のように「自分でなんとかしろ」とタクマに言われて、私はどうしたらいいのかわからなくなります。誰かに相談したくなり、学生時代からの親友のミクに連絡しました。すると後日、家の近くのカフェまで駆けつけてくれました。

ミクの意見には驚きましたが、少しだけ心当たりがあります。実は還暦祝いで義両親に30万円を贈った数か月後、義姉が見慣れないブランド物のバッグを持っていたのです。検索するとそのバッグは還暦祝い後に発売された限定品で、価格は40万円! 義姉は独身の派遣社員なので、高額な買い物には違和感がありました。もし義姉が、タクマと義弟からの義両親への還暦祝いをネコババしてバッグを購入していたのだとしたら……。

家計事情を伝えても、タクマは納得するどころか「それはお前の仕事」とお金の用意を私に丸投げしてしまいました。しかし、親友のミクに「100万円は普通じゃない」と言われて、私は少しほっとします。さらにミクは「義姉が現金を自分で使おうとしているのではないか」という可能性を示してくれました。人を容易に疑うのはよくないことかもしれませんが、義姉の行動と照らし合わせると納得がいくのです。悩みを抱え込まず、第三者に相談したことで新しい視点を入れることができた一件でした。

50万円のためパート増やし節約してたら、旦那がキレ

私は義姉の投稿を見てショックを受けました。現金のプレゼントはやめたほうがいいとミクは止めてくれましたが、さすがにこれだけではお祝い金の流用の証拠にはなりません。タクマに何度か相談しようとしましたが、まったく聞く耳をもってくれません。それどころか「ちゃんとお金を用意して」と念押しされます。私はもやもやしながらも、お祝い金を用意するために節約をはじめ、パートのシフトも増やしました。しかし……。

パートのシフトを週2から週5に増やしてからというもの、自分の時間が一切なく、疲れがたまっています。もともと体力に自信のない私は、疲労が原因でミスが多くなってしまいました。しかも、こんなに頑張っても私が働いたお金は義姉のブランドバッグに消えてしまう……? 鬱々とした気持ちに押しつぶされそうになっています。パートの日は幼稚園のお迎え時間ギリギリまで働き、家に帰って猛スピードで家事を済ませて夕食の時間です。

タクマの言葉で心の糸がぷつりと切れた私は、食事中に寝室に逃げてしまいました。タクマの家の事情のために身を粉にして頑張っているのに、すべて私にせいにされてしまう現状に耐えられなかったのです。

タクマの言うとおり、どんな事情があれ育ち盛りのマナの健康を考えてあげられる余裕がなくなってしまったことは反省しました。でも、それだけ私が限界になっていると、どうしてタクマはわかってくれないのでしょうか……。私はこの先、どうしたらいいと思いますか?

義弟は、お金の行方を知っていた!?面倒くさくて放置

翌日、私はパートの休憩時間中に義弟に電話をかけることにしました。義両親に100万円をプレゼントする件を相談するためです。タクマのプライドを考えるとこういう勝手なことはすべきではないと思うのですが……。タクマにこれ以上話してもこじれるばかりな気がするので、思い切って義弟に頼ることにしました。「今、電話してもいい?」「今、電話OKだよ」確認のメッセージをやりとりすると、義弟はすぐに電話に出てくれました。

驚きました。まさか義弟もそのことに気づいているなんて……思いもしませんでした。「実は……お義姉さんのSNSを見つけてしまって。『近々お金が手に入り、高額の買い物をする』っていう投稿があったの。私が思うに、私たちからの100万円をあてにしているのかなって……。どう思う……?」この際だからと義姉のSNSの件を話すと、義弟は苦笑いをしました。電話越しで表情は見えませんが、声色に呆れも混じっている気がします。

マナからメッセージカードをもらったとき、私の覚悟は決まっていました。今のこんな気持ちでは、義両親へ50万円のお祝いなんてとても渡せません! それから私は義弟と日程を決め、タクマをあわせて3人で義実家に行くことにしました。義姉は義両親と同居しているので、会えるタイミングを見計らいます。義姉には直接、私の考えを伝えようと思います。このままずっと義姉の「思い通りになる弟夫婦」ではいられませんよね。

「現金は用意した?」ソワついている義姉をピシャっ!

義弟がからかうようにSNSの話題を出すと、義姉が顔を真っ赤にして怒りだしました。これ以上はきょうだい関係に亀裂が入ってしまうと感じた私は、意を決して口を開きました。「これを見てください」私は義姉に、マナからもらったカードを見せたのです。娘の心がこもった贈り物で自分が救われたこと、ただ現金を渡すだけではなく、感謝の気持をかたちにしたいことを提案したのです。案の定義姉は納得できない様子です。

「お祝いの場は開きます。ソウマくんもお義姉さんも、是非いらしてください」笑顔でそういうと、義姉はそれ以上なにも言ってきませんでした。義実家で義姉に直接会い、「50万円を渡す」計画についてはキッパリ拒むことができました。実際、義姉がお金をネコババするつもりだったかはわかりません。きちんと渡したかもしれません。たとえそうだったとしても、こんな気持ちで渡す50万円は、一番大事な「祝う気持ち」がこもっていないと私は思うのです。

義姉の勢いはなくなり一安心です。一方タクマを見ると、かなり複雑な表情をしていました。義姉の計画を止めることはできましたが、帰りの車内でもタクマは浮かない顔をしています。これまで私の話を聞いてくれなかったタクマ。きっと50万円を渡す気だったのでしょう。むしろお金を出すことでいい顔をしたかったのかもしれません。でもタクマの顔を立てるために、私ひとりがパートを増やしたり、節約に奔走しなきゃならないなんて……。おかしいですよね?

「勝手すぎる」旦那が?私が?家庭の役割分担とは……

私は涙をこらえながら今まで思っていたことを打ち明けました。家のことを私に丸投げではなく、一緒に歩んでいきたいのです。タクマはしばらく黙っていましたが、やがて口を開きました。「あの日、マナに言われたんだ」タクマのいう「あの日」とは、食事の節約に関してタクマに責められた私が、タクマとマナを置いて寝室に閉じこもった日のことです。私がいない間に、マナはタクマになにを言ったのでしょうか……?

マナの言葉と、私の言葉によってタクマにも思うところがあったようです。それからタクマは、古希のお祝いに関してもいろいろと協力してくれました。現金ではなく気持ちを見せるため、その分準備に時間をかけたのです。義両親との連絡も必要なので、タクマの協力はとても助かりました。一緒に相談しながらプレゼントを決めていく作業は、私達家族の絆も深めてくれたのです。そしていよいよ、古希のお祝い当日になりました。

義両親は、自分たちの古希のお祝いと、マナの誕生日が近いことが気になっていたようです。「一緒にお祝いしたい」と言ってもらい、マナが欲しがっていたクマのぬいぐるみをプレゼントしてくれました。「50万円用意して」という義姉の無理な提案により悩んだ今回の件ですが、結果的にマナのおかげで感謝やお祝いの気持ちが大事であることに気づくことができて良かったです。何より、祝われる義両親が嬉しそうだったので、あたたかい気持ちになりました。

この一件がいい薬になったのかもしれません。義姉から無理なお願いをされることはなくなり、タクマも「役割分担」と言って無茶なことを丸投げしてこなくなりました。これからも家族を大事にして、感謝やお祝いの気持ちを伝えていきたいです。


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