鎌倉市議会議員選挙 26人の顔ぶれ決まる 市役所移転が一つの争点に
任期満了に伴う鎌倉市議会議員選挙が4月27日に投開票され、新議員26人の顔ぶれが決まった。トップ当選は国民民主党新人の大石香氏(52)。当日の有権者数は14万7351人(男性6万8597人、女性7万8754人)、投票率は2021年の前回を1・07ポイント下回る47・66%だった。4月30日には当選証書授与式が同市議会で行われ、一人一人が同証書を受け取った。
定数26に対して現職17、元職3、新人21の計41人が立候補した今回の市議選。各候補は教育や観光、まちづくりなど、それぞれの論点をかかげ政策を訴えた。
なかでも、争点の一つが市庁舎の移転問題だった。投票日前に市選挙管理委員会が全戸配布した選挙公報では、半数以上の候補者が市庁舎移転に触れていた。移転に必要な位置条例改正案の可決には、出席議員の3分の2の賛成が必要となるが、条例案が2022年に提案された際は、出席者26人(議長含む)のうち賛成16票、反対10票で可決には2票足りなかった。そのため、賛成派や反対派の勢力図の変化が注目されていた。
大石氏「移転賛成」
4604票を獲得しトップ当選した大石氏は、今回の選挙戦を「厳しい戦いだった」と振り返った。街頭に立つと市役所移転問題について市民から問われることが多く、「応援の声も厳しい声もあった」という。
当選後の当社の取材に対しては、改めて「移転は賛成」と語った。結果については「市民からの期待を感じている。これまで停滞していた市政に対し、『進めてほしい』という気持ちの表れだと感じている。しっかりと動かしていきたい」と話した。