「可決しても停滞、市長続けても停滞」苦渋の決断!? 中川幹太上越市長の不信任案否決
上越市議会は2024年9月2日、中川幹太市長への不信任決議案を否決した。採決は無記名投票で行われ、議長を含む32人のうち、賛成11人、反対21人で、4分の3に届かなかった。
《画像:無記名投票で市長の不信任決議案の採決を行った》
冒頭、滝沢一成議員(無所属)が決議案を読み上げ提案説明した。続いて、本城文夫議員(市民クラブ)、宮越馨議員(無所属)、平良木哲也議員(共産)の3氏がそれぞれ「市政の停滞は許されない」「上越市政始まって以来の大きな汚点だ」「職務を継続したいというのは意味不明で開き直り」などと賛成討論。
反対討論したのは安田佳世議員(久比岐野)一人。安田議員は「不信任案を可決して選挙になっても停滞、このまま市長が続けても停滞。議会として市長をしっかり監視しながら、前に進めていく」と反対の理由を述べた。また「反対するからといって、市長を守ろうという思いはない。選挙が嫌だという保身でもない。市長を失職させるという目の前のことではなくて、これからの上越市、市民生活を考えた苦渋の決断だった」と述べた。
《画像:反対討論する安田議員》
中川市長による高卒者に対する差別的な発言などをめぐって市議会は7月19日の臨時会で、辞職勧告決議を賛成25、反対6の賛成多数で可決している。不信任決議案については、辞職勧告決議に賛成した議員のうち保守系会派を中心に反対に回ったとみられる。
中川市長は報道陣の取材に「否決されたとはいえ不信任案は重く受け止めている。信任されたとは受け止めていない。強い戒めとして公約の実現に向けて職責を果たしていきたい」と述べた。