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『名探偵コナン』長野県警の解説&情報まとめ|大和敢助、諸伏高明、上原由衣の人物像や登場回、これまでの経緯を辿る!

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

『名探偵コナン』の長野県警といえば、本格ミステリーと重厚なドラマの展開。様々な事件で警視庁や道府県警が活躍を見せるなかで、比較的登場シーンが少ないながらも強烈な印象を残してきた存在です。

2025年4月18日より公開中の劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』でも長野県警の大和敢助、諸伏高明、上原由衣が大注目を集めており、改めてその深い深い沼に足を踏み入れた方も多いのではないでしょうか。非常に優秀な彼らの鋭い洞察力や切れ味抜群の推理に加え、大人のロマンスもあり熱いバディ関係もあり。そして、胸が締め付けられるような背景も。

本稿ではそんな「長野県警」大和敢助、諸伏高明、上原由衣の情報をまとめてご紹介。人物像や関係性、登場回、これまでの経緯などを辿っていきます。

※本稿には、『名探偵コナン』のネタバレが含まれます。

 

【写真】『名探偵コナン』長野県警のメンバー・情報まとめ|登場回や関係性、これまでの経緯を辿る

長野県警3人のプロフィール

大和敢助(35歳):長野県警捜査一課警部
諸伏高明(35歳):長野県警捜査一課警部
上原由衣(29歳):長野県警捜査一課刑事

◆敢助と由衣は幼馴染
◆勘助と高明は小学校からの同級生

  

 

大和敢助(やまとかんすけ)

 

【長野県警捜査一課警部】
年齢:35歳
CV:高田裕司さん

かつて仮出所中に姿を消した男を追跡中に雪崩に巻き込まれて意識不明の重体に。隻眼で杖をついているのは、その際に左眼と左足を負傷したため。乱暴な口調や外見から悪人と勘違いされることもありますが、推理能力の高い切れ者です。

上原由衣とは幼なじみで、諸伏高明とは小学校の頃からの同級生でライバルとも言える関係。高明相手だとつい冷静さを失いがちに。毛利小五郎の推理を裏で導いているのはコナンだと見破っているようで「とんだ化け物」と称しています。

 

諸伏高明(もろふしたかあき)

 

【長野県警捜査一課警部】
年齢:35歳
CV:速水 奨さん(少年期:岡本信彦さん)

東都大学法学部をトップで卒業するもキャリア試験を受けず、ノンキャリアで県警本部入りした変わり者。敢助が行方不明になった事件を単独で追って強引な捜査をしたことが原因で所轄署へ異動に。ゆえに初登場時は長野県警新野署の警部でしたが、後に県警本部に“自力で”復帰しています。

故事成語などを引用した比喩表現を好み、あだ名は名前を音読みした「コウメイ」。いったん推理に入ると周りが見えなくなるほど没頭し、こうと決めたら危ない橋を渡ろうと無茶をすることも。敢助とは小学校からの同級生。警視庁公安部の潜入捜査官・諸伏景光(もろふしひろみつ)は実の弟。コナンの洞察力や推理力を見抜いており「白眉の少年」と称しています。

 

上原由衣(うえはらゆい)

 

【長野県警捜査一課刑事】
年齢:29歳
CV:小清水亜美さん

敢助の幼馴染で高明のこともよく知っています。敢助に好意を寄せていますが、雪崩に巻き込まれた敢助が死んだと思い込み、尊敬する甲斐玄人(かいくろと)巡査の転落事件の真相をひとり探るべく刑事を辞めて虎田義郎と結婚。しかし、その後未亡人に。「風林火山」の事件後に旧姓の上原で刑事に復帰し、上司である敢助を「敢ちゃん」とつい呼んでしまいます。

 

諸伏景光は高明の実の弟

黒ずくめの組織に潜入捜査していた警視庁公安部の潜入捜査官・諸伏景光は、高明の実の弟。高明と景光の兄弟は子供の頃に両親を殺害され、高明は長野、景光は東京の親戚に引き取られていました。

景光は組織で「スコッチ」のコードネームを得るまでに至るも正体が露見してしまい、家族や仲間の情報が入ったスマートフォンごと自身の胸を拳銃で撃ち抜いて殉職。

公安に配属されたこと、殉職のことも家族に伝えられない規則ですが、その遺品である携帯は景光の幼なじみで親友、警察学校の同期・降谷零(ふるやれい)から密かに高明のもとへ渡ります。高明は弾痕の残る携帯(穴の内側には黒ずんだ血痕があり、裏面には傷にみせかけた「H」の文字が刻まれている)を見て、弟の死を悟ったのです。

 

好敵手である敢助と高明のバディ関係

敢助と高明は小学校からの同級生であり、何かにつけて競い合う間柄。高明相手だとつい熱くなってしまう敢助はほとんど彼に勝てたことがないのだとか。冷静に見える高明もまた敢助相手だとムキになったり煽りがち。

好敵手とも言える二人は、言葉は交わさずともお互いの意図を汲み取ったり、事件解決に向けて阿吽の呼吸で組んだりと、そのバディ関係も熱い見どころです。

武田信玄の軍師・山本勘助に似た名前の大和敢助と諸葛亮孔明を想起させる諸伏高明。共に軍師のような名前の二人は、卓越した推理力で事件の真相へと辿り着く。言い争いながらも心の深いところで通じ合う絆があり、「高明(コウメイ)」「敢助君」と呼び合う仲です。

 

長野県警3人の関係性とこれまでの経緯

敢助と由衣の再会

敢助は仮出所中に姿を消した男を追って入った山で雪崩に巻き込まれ、そのせいで左目と左足を負傷し、意識不明のままずっと収容されていました。

その追っていた男は、かつて長野県警の甲斐巡査が窃盗で捕まえた被疑者。敢助は六年前に起きた甲斐の謎の転落死と関係があると睨んでいたのですが、結局その男は甲斐の事件と無関係だったそうです。

甲斐に憧れて刑事になったという敢助と由衣。甲斐の死の真相を突き止めようと心に決めており、敢助が死んだと思い込んでいた当時の由衣は、自分がなんとかしなければと真相を探るべく、刑事を辞めて虎田家の跡取り息子・虎田義郎と結婚。そして未亡人に。

由衣は敢助に好意を寄せていますが、運命は残酷なもので、敢助は部下だった由衣と被害者の妻として再会。敢助も何やら思うところはありそうですが、一連の事件解決後、職から離れていた由衣の刑事復帰を後押ししています。

 

強引な捜査で行方不明の敢助を探し出した高明は所轄に異動

一方、敢助が雪崩に遭って重傷を負い、行方不明になっていた頃。敢助と何日も連絡が取れなくなり、高明は上司の命令を無視して単独で他県まで足を運び、かなり強引な捜査で敢助が追っていた被疑者を確保。敢助が雪崩に遭ったことを聞き出して病院で敢助をみつけます。

おかげで高明はその責任を負って県警本部から所轄に異動させられており、初登場時は所轄にいました。その後、自力で県警本部に復帰を果たしています。

 

主な関連キャラクター

黒田兵衛(くろだひょうえ)

 

【警視庁捜査一課管理官】
年齢:50歳
CV:岸野幸正さん

初登場時は長野県警の捜査一課長。大柄で真っ白な髪と髭、顔には火傷の跡が残り右目は義眼。10年近く意識不明で入院していたそうで、50歳にして警察庁から長野県警に出向してきましたが、後に警視庁に異動。松本清長の後任として捜査一課の管理官を務めています。

「大柄で義眼」という特徴から、黒ずくめの組織のナンバー2として知られるラム候補の一人でしたが、ラムは別の人物であることが明らかに。また、出会う前からコナンの推理力を評価しており、「眠りの小五郎の知恵袋」として事件の際には提案や助言をすることもあります。

 

甲斐玄人(かいくろと)

CV:山野井仁さん

長野県警の警察官。6年前に謎の転落死。敢助と由衣が幼少期から尊敬する人物です。

 

竹田繁(たけだしげる)

CV:五島 慎さん
長野県警捜査一課警部で、竹田班の班長。

三枝守(さえぐさまもる)

CV:宮澤正さん
長野県警捜査一課竹田班警部。

 

鹿野晶次(かのしょうじ)

CV:鈴木清信さん
長野県警捜査一課竹田班警部補。
旧姓:土屋 (つちや)

秋山信介(あきやましんすけ)

CV:岡野浩介さん
長野県警捜査一課竹田班巡査部長。
旧姓:油川 (あぶらかわ)

 

大和敢助、諸伏高明、上原由衣の初登場回は?

〈大和敢助&上原由衣〉
第516話「風林火山 迷宮の鎧武者」(2008年放送)

〈諸伏高明〉
第558話「死亡の館、赤い壁(三顧の礼)」(2009年放送)

大和敢助と上原由衣のアニメ初登場は、第516~517話「風林火山」。諸伏高明は敢助と由衣から少し遅れて、第558~561話「死亡の館、赤い壁」が初登場となりました。

 

長野県警アニメ登場回の一覧

・第516、517話「風林火山」
・第557話「危険な二人連れ」
・第558~561話「死亡の館、赤い壁」
・第652~655話「毒と幻のデザイン」
・第754~756話「赤い女の惨劇」
・第810~812話「県警の黒い闇」
・第983、984話「キッドVS高明 狙われた唇」
・第1003~1005話「36マスの完全犯罪」
・第1123、1124話「群馬と長野 県境の遺体」
・「警察学校編 Wild Police Story CASE.諸伏景光」
・劇場版第13作『名探偵コナン 漆黒の追跡者』(2009年公開)
・劇場版第28作『名探偵コナン 隻眼の残像』(2025年公開)

 

長野県警アニメ登場回&注目ポイントを辿る

第516、517話「風林火山」(原作59巻)

第516話「風林火山 迷宮の鎧武者」/第517話「風林火山 陰と雷光の決着」

 

大和敢助&上原由衣の初登場回

長野県で昔から因縁のある虎田家と龍尾家に不可解な事件が発生し、両家からそれぞれ依頼を受けて毛利小五郎と服部平次らが長野へ。

虎田家の跡取り息子・虎田義郎と龍尾家の当主である龍尾為史の息子・龍尾康司が殺害された二つの事件。どちらも遺体のそばにムカデの死骸が置かれており、聞き込みをするなかで、祭りで流鏑馬の射手を任されていた甲斐玄人巡査が、6年前に練習中に崖から転落したことが明らかになります。

甲斐の遺体を発見した義郎の妻・虎田由衣に話を聞くため平次らが向かうと、そこには彼女を激しく尋問する長野県警の大和敢助の姿が。その虎田由衣こそ、敢助の幼馴染であり元部下の上原由衣なのです。

 

初登場時の由衣は刑事を辞めて結婚&敢助が雪崩に巻き込まれて重傷を負っていた過去

風林火山になぞらえた連続殺人事件にコナン、小五郎、平次らが挑む「風林火山」は、大和敢助と上原由衣の初登場回。

由衣は敢助に好意を寄せていますが、敢助が死んだと思い込んでいた当時の彼女は、甲斐巡査の死の真相を探るために刑事を辞めて義郎と結婚。しかし夫は他界して由衣は未亡人に。本エピソードでは、敢助が雪崩に巻き込まれて重傷を負っていた過去も明かされました。

 

第557話「危険な二人連れ」(原作65巻)

敢助&長野県警に復帰した由衣の再登場

車がエンストしてしまい、財布を落としてバスにも乗れず途方に暮れていた阿笠博士と灰原哀。そこへ女が運転する車が通りかかり、東京まで乗せてくれることに。

しかし車の中には弾痕や血を拭き取った跡が残り、さらに助手席の男の左目には大きな傷があり物騒な言葉を口にしています。この二人の男女を怪しいと感じた灰原は、コナンに電話で助けを求めるのですが、話を聞くうちにその二人組が長野県警の大和敢助警部と上原由衣刑事であると判明。このエピソードは「死亡の館、赤い壁」へと続きます。

 

第558~561話「死亡の館、赤い壁」(原作65、66巻)

第558話「死亡の館、赤い壁(三顧の礼)」/第559話「死亡の館、赤い壁(掌中の物)」/第560話「死亡の館、赤い壁(死せる孔明)」/第561話「死亡の館、赤い壁(空城の計)」

“所轄のコウメイ刑事”こと諸伏高明の初登場回

「危険な二人連れ」に登場した怪しい二人組の正体は、長野県警の大和敢助と上原由衣。長野の森に建つ「希望の館」(今では「死亡の館」と呼ばれるように)の一室に遺されたダイイングメッセージの謎を解明すべく、小五郎に知恵を借りるため毛利探偵事務所へ迎えに来たのだといいます。

遺体が発見されたという館の部屋は片側の壁が真っ赤に塗られ、部屋の中央には白い椅子と黒い椅子が配置されていました。コナンたちがその現場で事件の詳細を聞いていると、遺体の第一発見者でもある長野県警新野署の諸伏高明警部が姿を現します。これが、諸葛亮孔明ならぬ「所轄のコウメイ刑事」の初登場となりました。

この事件には敢助と高明の同級生だった小橋葵が亡くなったことが絡んでいるのですが、彼女の書いた小説『2年A組の孔明君!』に登場する名探偵のモデルが高明であり、高明が今でも大切にその本を所持していることが明らかに。高明も容疑者の一人に名を連ねています。

 

高明を心配する敢助&自力で復帰するつもりの高明

新たな事件が発生して調べを進めていくなかで、同じ答えに辿り着く敢助と高明とコナン。今回は犯人を欺くために皆で一芝居打ちます。

本エピソードでは、行方不明になっていた敢助を高明が強引な捜査でみつけだし、責任を負って所轄に異動させられたことも明かされるなか、心配する敢助は高明が強引な捜査をしないようにコナンを帯同させていました。

さらに敢助は高明が県警本部に戻ってこられるよう手柄を渡そうとしているのですが、高明はというと、そんな敢助の好意を「余計なこと」としてバッサリと振り払っています。

 

第652~655話「毒と幻のデザイン」(原作74、75巻)

第652話「毒と幻のデザイン(EYE)」/第653話「毒と幻のデザイン(S)」/第654話「毒と幻のデザイン(Poison)」/655話「毒と幻のデザイン(Illusion)」

高明が所轄から県警本部へ復帰

軽井沢の別荘で殺害されたデザイン会社社長・若松耕平の名前で平次のもとに手紙が届き、平次の代わりに若松の大阪の実家を訪ねた和葉は、風呂場で髪の長い女性に遭遇。その直後に電気が消え、再び電気が点くと女性の姿はなく、風呂場のタイルに刻まれていた「EYE」という文字も消えていました。

軽井沢で若松が刺殺された現場でも同様のトリックが使われ、ダイイングメッセージが消えてしまったといいます。謎を解くため東京にある若松の本宅を訪ねた平次やコナンらは、さらなる殺人事件に遭遇。

一方、軽井沢の別荘の事件を捜査する長野県警。敢助、由衣、そして所轄から県警本部へ戻ってきた高明も登場。“自力で”というのを強調して県警本部に復帰したことを敢助に告げています。一時期はバラバラになっていましたが、三人揃って長野県警本部の所属になりました。

 

第754~756話「赤い女の惨劇」(原作82、83巻)

第754話「赤い女の惨劇(湯煙)」/第755話「赤い女の惨劇(悪霊)」/第756話「赤い女の惨劇(復讐)」

警察学校時代の敢助と高明

女子高生探偵の世良真純は二番目の兄から頼まれて、コナン、蘭、園子と一緒に長野県にある貸し別荘へ。15年前にその別荘の近くで殺人事件が発生し、その犯人は「赤女」と恐れられていました。

コナンたちは数年前から起きている奇妙な出来事の犯人を突き止めるよう依頼されるのですが、そんななか殺人事件が発生し、長野県警の上原由衣刑事が捜査にやってきます。この事件には警察学校時代の敢助と高明も関わっていました。己の属する組織の過ちをも潔く認めて対応する姿勢も見どころ。

 

第810~812話「県警の黒い闇」(原作86、87巻)

第810話「県警の黒い闇(前編)」/第811話「県警の黒い闇(中編)」/第812話「県警の黒い闇(後編)」

  

長野県警の捜査一課長・黒田兵衛が初登場

長野県警の“闇”を描いたエピソードで、長野県警の捜査一課長・黒田兵衛が初登場。本事件では容疑者として敢助の名が浮上します。

長野観光に来た小五郎、コナン、蘭は、事件の聞き込みをしていた長野県警の敢助、高明、由衣に偶然再会。そこへ竹田繁警部が班長を務める「竹田班」の三枝守警部、鹿野晶次警部補、秋山信介巡査部長も現れ、待ち合わせている竹田が来ないといいます。

その後、千曲川に浮かぶ竹田の首を発見。竹田の遺体の額には啄木鳥(キツツキ)の足跡のような「X」というマークが刻まれており、由衣は長野県警に存在する啄木鳥会という謎のグループのことを口にします。

 

敢助が容疑者に

この事件はかつて竹田が被疑者を射殺した2つの事件と深く関係しており、竹田が射殺した被疑者の一人は敢助の幼馴染でした。

敢助が容疑者となるこの事件。不穏な空気を漂わせながら、黒田、敢助、高明、そしてコナンらの冴えわたる頭脳で犯人を欺き事件解決へ。長野県警に潜む闇が浮き彫りになると同時に、圧倒的存在感を放つ黒田にも謎が残りました。敢助と高明の信頼関係を描き出すエピソードでもあり、敢助と由衣もなんだか良い感じです。

 

第983、984話「キッドVS高明 狙われた唇」(原作96巻)

第983話「キッドVS高明 狙われた唇(前編)」/984話「キッドVS高明 狙われた唇(後編)」

 

怪盗キッドを泳がせる余裕も見せる冷静沈着で聡明な高明

自分宛ての「封筒」を受け取るために東京を訪れていた高明が、怪盗キッドとの対決に参戦するエピソード。

コナンや平次らは、世界最大級のコンクパール「妖精の唇(フェアリーリップ)」を展示するという鈴木ミュージアムで集結。怪盗キッドがその「妖精の唇」を狙っているとのことで、長野県警の諸伏高明警部の発案で、「妖精の唇」をキッド対策として硬質ガラスで囲んだスペースで巨大な氷柱の中に入れて展示することに。

キッドは予告通り「妖精の唇」を盗み出し、一時はキッドにしてやられたと思われましたが、高明は常に冷静沈着。キッドをあえて泳がせるという余裕も見せました。

 

弟・景光の死を悟る

弟が警察を辞めて別の仕事に就いたと聞いてから音沙汰がないと、敢助との電話で話す高明。その後、自分宛てと思われる封筒を警視庁で受け取ります。

この封筒は降谷の警察学校時代の同期であり亡くなった伊達航のロッカーから見つかった小包に入っていたもので、「長野県警の警部に送ってくれ」という内容のメモ書きが。字は滲んでいますが、おそらく高明宛てだと推測できます。その差出人の名前は見当たらず、あったのは「0」の一文字。

封筒の中身は中央に穴が開いたスマートフォンで、穴の内側には黒ずんだ血痕があり、裏面には傷にみせかけた歪な「H」の文字が刻まれていました。

高明はそれが弟・景光のスマートフォンであると考察し、警察を辞めたのではなく、おそらく公安に配属されて、どこかに潜入中に命を落としたのだと、弟の死を悟ったのです。

 

第1003~1005話「36マスの完全犯罪(パーフェクトゲーム)」(原作97巻)

第1003話「36マスの完全犯罪(パーフェクトゲーム)(前編)」/第1004話「36マスの完全犯罪(パーフェクトゲーム)(中編)」/1005話「36マスの完全犯罪(パーフェクトゲーム)(後編)」

 

過去に弟・景光が紹介してくれた「降谷零」を思い出す

小五郎のもとに依頼の手紙が届き、コナン、安室透(=降谷)、「米花いろは寿司」の板前・脇田兼則の4人で長野の山奥にある廃教会を訪れます。

しかし到着後、駐車場のデッキが崩れて車はすべて谷底へ転落。小五郎は長野県警に連絡するも大雪で迎えが来るのは翌日の天気次第となり、教会で一夜を過ごすことになるなかで相次いで殺人事件が発生します。

長野県警の3人と連絡を取り合いながら事件の謎を解いていくのですが、高明は小五郎から送られてきた動画に映り込んでいた安室の姿に気づき、大学時代に弟・景光が親友として紹介してくれた「降谷零」のことを思い出します。

そして「零(れい)=ゼロ」という名前から弟の遺品を届けた人物「0」のことが頭をよぎるのですが、事件解決後、高明は安室と顔を合わせても見知らぬふりをしていました。

 

第1123、1124話「群馬と長野 県境(ボーダー)の遺体」(原作102巻)

第1123「群馬と長野 県境(ボーダー)の遺体(前編)」/1124話「群馬と長野 県境(ボーダー)の遺体(後編)」

 

長野県警と群馬県警の合同捜査

長野と群馬の県境で殺人事件が発生し、長野県警の敢助、高明、由衣と群馬県警の山村ミサオが合同捜査するエピソード。小五郎やコナンも協力することになります。

推理中の高明を見た山村は、幼い頃に県境にある秘密基地で遊んでいた幼馴染の“ヒロちゃん”こと景光を思い出し、山村と景光が幼馴染だったことが明らかになりました。

 

今でもどこかで“正義の味方”を……

かつて山村と景光が作った秘密基地には、大人になった景光がメッセージを残していたことも判明。

山村は景光と一緒に“正義の味方になろう”と約束していましたが、景光が警察を辞めたかもしれないことを悲しんでいました。すると高明は、景光は警察を辞めていないと言い、今でもどこかで正義の味方を「やってくれちゃってると思います」と山村の口調を真似ながら安心させるように声をかけています。

 

「警察学校編 Wild Police Story CASE.諸伏景光」(原作:警察学校編下巻)

 

諸伏兄弟の過去

降谷零、松田陣平、伊達航、萩原研二、諸伏景光の警察学校時代を描く「警察学校編 Wild Police Story」。

その第4弾となる「警察学校編 Wild Police Story CASE.諸伏景光」では、諸伏兄弟の両親が殺害された当時のことも明かされており、若かりし頃の髭のない高明も登場しています。

 

劇場版第13作『名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)』(2009年公開)

長野県警の敢助と由衣が劇場版に登場

全国各地で連続殺人事件が発生し、神奈川県警、静岡県警、埼玉県警、群馬県警、長野県警、京都府警の刑事たちが集結。さらに小五郎も警察の捜査会議に参加することに。そして黒ずくめの組織のメンバーが会議に潜入していたことに気づいたコナンは独自に調査開始。こちらの劇場版では、長野県警の敢助と由衣が登場しています。

 

劇場版第28作『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』(2025年公開)

長野県警や小五郎がメインで活躍

長野県・八ヶ岳連峰未宝岳。長野県警の大和敢助が雪山で“ある男”を追っていた時、不意に何者かの影が敢助の視界に。気をとられた瞬間、“ある男”が放ったライフル弾が敢助の左眼をかすめ、大きな地響きとともに雪崩が発生。そのまま敢助を飲み込んでしまいます。敢助の失われた記憶とは果たして──。

タイトル通り“フラッシュバック”が印象的な本作。長野県警や小五郎の活躍、そして公安も動く重厚なストーリーが展開していきます。

 

原作最新巻107巻にも長野県警が登場

知れば知るほどハマってしまう、あまりにも魅惑的な長野県警。小五郎が眠る暇もないほど優秀で、3人の信頼関係や絆も尊い。そして、それぞれ大切な人をなくした痛みを抱えていて、涙が止まらないシーンもあるのですが、彼らの生き様は心震えるものがあります。

また、原作最新巻107巻では長野県警の3人の思い出シーンも登場するなどファン必見の内容となっていますので、気になる方はぜひお手にとってみてくださいね。

 

 

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