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大雨予報の時に「やるべきこと」「絶対やらないこと」子育て防災アドバイザーが解説

テレしずWasabee

テレしずWasabee わさびー

前回は小さな川こそ氾濫に注意が必要だという話をしました。今回は雨の前にやるべきこと、そして絶対やってはいけないことを、子育て防災アドバイザーの髙良綾乃が解説します。

【関連】いよいよ梅雨入り 小さい川こそ危険!? その理由と注意すべきポイント

大雨の前にやるべきこと

2022年の台風15号による大規模な浸水被害をうけた静岡県清水区の住民の方から聞いた話です。

「大雨のときには毎回、自家用車のタイヤの半分くらまでは水が溜まる。今回もそれくらいだろうと油断していた。でも今回はそれを超えてきた。自宅は床上浸水、車は水没して廃車に」。

これまで大丈夫だったからといって今回も大丈夫とは限りません。空振りを恐れず、何度でもしっかり備えましょう。

やるべきこと1 避難準備

まずはハザードマップを確認して、自宅や職場の被害想定を把握しましょう。

土砂災害警戒区域や浸水予想エリアにいる場合は、避難の際にすぐに持ち出せるように、持ち出し用の荷物(避難リュック)をあらかじめ用意しておきましょう。

川の増水はあっという間ですので、自治体から避難指示が出されてから、荷物を準備していては間に合わないことも。

子供はサイズアウトに注意

<用意したいもの>
レインスーツ・リュック・リュックカバー(雨よけ)・着替え(下着・靴下も)・防寒衣類・タオル・ビニール袋・飲料水・軽食(においが少ないもの)・歯ブラシセット・体拭きシート(ウェットティッシュ)・モバイルバッテリー・筆記具・時間をつぶせるもの(電池を使わない)・簡易スリッパ・エアざぶとん・ヘッドライトor懐中電灯・持病の薬

やるべきこと2 情報をしっかりキャッチ

地震と異なり、大雨には予報があります。

いつ頃どうなるという情報は、テレビやラジオ、ネットニュースでも詳細に伝えられているはずです。最新情報をしっかり確認して家族全員で共有しましょう。

最新情報をしっかりチェック(イメージ)

あわせて公共交通機関、学校、避難所などの地域の情報もチェックできるように、日頃から行政や鉄道会社のLINEやSNSアカウントを登録したり、防災アプリをダウンロードしておくなど、外出先でも情報にアクセスしやすい環境を整えておきましょう。

自治体のLINEアカウントを登録しておけば、リアルタイムで情報収集できる(画像は静岡・三島市)

<チェックしたい情報>
気象情報(注意報・警報)・身近な河川の水位・身近な河川の本流の水位・交通情報(通行止め等)・公共交通機関情報(運休等)・避難所開設情報 

やるべきこと3 人の避難 車の避難

土砂災害警戒区域にお住まいのみなさんは、行政からの避難指示を待たなくても、ご自身の判断で早め早めに避難しましょう。

人の避難:
避難先は行政指定の避難所以外にも、実家、友人宅、宿泊施設、その他安全を確保できる場所など、選択肢を柔軟にもちましょう。

自治体によっては補助金制度がある場合もあるので、うまく活用しましょう。

三島市の要配慮者の避難に補助金

車の避難:
自身は避難しない場合でも、車だけでも移動させれば、車の水没を免れます。立体駐車場や、浸水被害をうけないエリアなどに移動するとよいでしょう。

商業施設の駐車場など、町内会がまとめて事前に避難の合意をとっておくとスムーズです。

どうしても移動先がない場合は、前輪だけでも何か土台となるものに乗り上げておけば、電気系統を守れる場合があります。

大雨のときに絶対やらないこと

絶対やらないこと1 川を見に行く

沼津市原地区(2023年6月撮影)

氾濫が心配、畑が心配だからと見に行きたい気持ちはわかりますが、それはとても危険です。

足場がぬかるんで滑りやすくなっていたり、冠水して、道路と水路の境界がわからなくなっている場合もあります。

また、たまっている水と流れている水とでは、足をとられる危険度が全く異なります。

どうしても気になるときは静岡県が提供している「サイポスレーダー」や、国土交通省のライブカメラなどでチェックしましょう。

県内各地の川の水位と関連情報が見られる「サイポスレーダー」

絶対やらないこと2 無理をしてでも帰宅する

道路状況や公共交通機関の運行状況によっては、途中で立ち往生になることも。土地勘のない場所で土砂降りの中、日没を迎えることになっては防災上、防犯上、リスクが大きすぎます。

状況によっては決して無理をせず、職場にとどまる、その場で宿泊する、などの選択肢を持ちましょう。

そもそも、そうなる恐れが予測される日は、はじめから外出自体を控える勇気も必要です。

水害は、日本全国どこでおきてもおかしくありません。しっかり備えておきましょう。

取材/子育て防災アドバイザー・髙良綾乃

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