ゴールド免許は誰でも取れる|知っておきたい条件(違反点数)と注意点
「次の更新でゴールド免許になれるのかな?」——そう期待する方も多いでしょう。
ゴールド免許は優良運転者の証であり、更新手続きの簡略化や自動車保険の割引といったメリットも受けられる特別なものです。
この記事では、意外と知らないゴールド免許の基本的な仕組みから取得・維持の条件を徹底解説。よくある質問にもQ&A形式で回答します。
ゴールド免許とは?運転免許証の基本の仕組み
運転免許証には「グリーン・ブルー・ゴールド」の3種類があり、有効期限欄の背景色で区分されます。
この色分けは、免許を取得してからの経過年数や過去の違反状況をもとに、更新の都度、見直されます。その中でも「ゴールド免許」は、過去5年間無事故・無違反を守った人に与えられる特別な区分です。
ゴールド免許取得者は、安全運転能力を証明されるだけでなく、更新手続きや保険料の面で多くの優遇措置が受けられます。
以下に各免許区分の違いをまとめました。
※1 有効期間中に新たに免許取得をした場合、ブルーに切り替わる
※2 更新時の誕生日に71歳を迎える場合は4年、72歳以上の場合は3年
免許を初めて取得すると「グリーン免許」が交付され、その後の更新で「ブルー免許」に切り替わります。
以降は更新のたびに、ゴールドかブルーの判定される仕組みです。ブルー免許の場合、違反の回数や内容によって有効期間が短くなることもあるため注意が必要です。
ゴールド免許を取得する条件と注意すべき違反
ゴールド免許は「過去5年間の無事故・無違反」の人に交付されます。
ただし「点数がつかない違反や物損事故も関係するの?」「初心者や高齢者、原付ライダーは条件が違うの?」と疑問に思う人も少なくありません。
ここでは、ゴールド免許を取得するために知っておきたい条件や注意すべき違反について解説します。
交付の基本条件(5年間の無事故・無違反)
ゴールド免許が交付される条件は、過去5年間 無事故・無違反であることです。
ここでいう「違反」とは、違反点数が加算される交通違反を指します。そのため、免許不携帯などの「点数がつかない違反」はゴールド免許の取得には影響しません。過失のないもらい事故や、違反の記録が残らない物損事故も同様の扱いです。
なお、この「5年間」は前回の免許取得日や更新日を基準にさかのぼって計算されます。
違反をしてしまった場合でも、その日から改めて5年間無事故・無違反を守れば、再びゴールド免許の対象となりますので、継続した安全運転の意識が重要です。
ゴールド免許に影響する主な違反
ゴールド免許を目指すうえでは、どのような違反が加点されてしまうのか理解しておくことが大切です。以下に代表的な違反と加算点数の一例をまとめました。
後部座席でのシートベルト着用や携帯電話使用に関する取り締まりは、事故の重大性や発生頻度の高さから、近年厳格化が進んでいます。
ルールを守り、ゴールド免許を目指していくことは、結果として交通事故の削減にも繋がっていく良い取り組みです。
ゴールド免許を持つ2つのメリット
ゴールド免許は優良運転者の証であると同時に、更新手続きや保険料など様々な面で優遇措置があります。
ここでは、代表的な2つのメリットを具体的に紹介します。
更新手続きの優遇
ゴールド免許は更新時の手続きにおいて、時間・費用・手間の面でブルー免許よりも優遇されています。
※1 費用は都道府県により異なる
費用の差はわずかですが、更新対応が5年に1度、30分程度で済むという点は大きなメリットでしょう。また、免許センターが遠い人にとっては、近くの警察署で更新可能な点も嬉しいポイントです。
ただし、警察署で更新する場合は「平日のみ」となり、繁忙状況によっては時間もかかるようですのでご注意ください。
自動車保険の割引や特典
ゴールド免許を持っていると、自動車保険の契約で「優良運転者割引」が適用される場合があります。
これは、保険会社が「ゴールド免許保有者=事故リスクが低い」と判断して保険料を下げる仕組みです。割引率は会社によって異なりますが、最大10%以上安くなるケースもあり、非常にお得です。
また、ゴールド免許限定の特典を用意している保険会社も少なくありません。
例えばロードサービスの無料付帯、契約更新時の優遇、ポイント還元など、経済的メリット以外のサービスを受けられることもあります。更新手続きの優遇とあわせて考えると、ゴールド免許は単なる「色の違い」以上の価値を持つといえるでしょう。
ゴールド免許に関するよくある質問Q&A
ゴールド免許の条件は「5年間の無事故・無違反」とシンプルですが、細かなケースでは迷う人も少なくありません。
たとえば「違反をした直後に免許の区分は変わるのか」「点数が消えても条件に影響するのか」「ブルーから戻るまでの期間はどれくらいか」といった疑問がよく挙げられます。
ここでは、そうしたよくある質問を取り上げて整理し、わかりやすく解説します。
Q.違反をするとすぐにゴールドは取り消される?
A.ゴールド免許は更新のタイミングで切り替わります。違反をしても即時に色が変わるわけではなく、次回更新時にブルーへ戻る仕組みです。
Q.違反をしたけど、3か月特例で点数が消えればゴールドになれる?
A.交通違反後に一定期間無事故・無違反であれば、違反点数の加算が取り消される優遇制度があります。ただし、これは免許停止などの行政処分を避けるための仕組みにすぎず、違反歴そのものは消えません。
したがって、ゴールド免許の「無違反」として扱われることはなく、更新時にはブルー免許となります。
参考:警視庁 点数計算の優遇
Q.ブルー免許からゴールドに戻るにはどれくらいかかる?
A.違反をした日から5年間、無事故・無違反を続ける必要があります。更新のたびにリセットされるわけではなく、「最後の違反から5年」が基準です。
Q.もらい事故や点数なしの事故は影響する?
A.自分に過失がないもらい事故や、違反歴がつかない単なる物損事故はゴールド免許に影響しません。ただし違反行為を伴った事故であれば、加点や記録が残るため条件から外れます。
まとめ
ゴールド免許は、単なる「免許証の色」ではなく、安全運転を続けてきた証となります。
更新手続きや保険料の面でも大きなメリットを得られますので、あらためてポイントを確認しておきましょう。
ゴールド免許は過去5年間の違反点数なしが基本条件
点数がつかない違反や過失なしの事故は影響しない
1点でも加算される違反があるとブルー免許に切り替え
違反をしても、その日から5年間無事故・無違反なら再び取得可能
更新手続きの優遇や保険割引など、多くのメリットがある
ゴールド免許を持つことは、自分や家族、周囲の人々を守ることにもつながります。
この記事をきっかけにゴールド免許を目指すドライバーが増えれば幸いです。