中学校で銃乱射を計画した11歳少年を逮捕 部屋に大量の武器と殺害リストが見つかる(米)
今月16日、米フロリダ州の中学校(ミドルスクール)に通う11歳の少年が、学校襲撃を計画したとして逮捕された。少年の部屋からはエアガンやナイフなど複数の武器が発見され、これらをビデオ通話で友達に自慢していたことが分かった。ターゲットにする人物の名前をリストアップしたノートも見つかったが、少年は「冗談のつもりだった」と話している。米ニュースメディア『New York Post』などが報じた。
【動画】保安官事務所は、逮捕された11歳少年が留置所に向かう様子をYouTubeに公開した
米フロリダ州ボルーシャ郡保安官事務所は今月16日、自分の通う「クリークサイド・ミドルスクール(Creekside Middle School)」で銃乱射を計画していたとして、同郡ポート・オレンジに住む11歳のカルロ・“キングストン”・ドレリ(Carlo “Kingston” Dorelli)を逮捕した。
当局の捜査によると、カルロは友人とのビデオ電話で集めていた大量の武器を見せびらかし、これらの武器を使って学校を襲撃すると話していた。当局にこのビデオ電話について密告があり、カルロの自宅で捜索が行われた。
カルロの部屋からは、複数のエアガンやナイフ、剣、日本刀などが見つかった。押収されたこれらの武器を撮影した写真が公開されており、広い机が埋まるほどの武器が並べられていた。
武器が並んだ机の中央には、小さなリングノートが確認できる。このノートはカルロが作成した“殺害リスト”であり、襲撃の際にターゲットにしようとした人物の名前が複数並んでいた。
保安官の取り調べに対し、カルロは「冗談のつもりだった」と話した。しかし、保安官はカルロの行為を悪質なものとみなし、銃乱射の脅迫による重罪容疑で逮捕した。
ボルーシャ郡保安官事務所は、押収した武器やカルロを連行する当時の様子を動画で撮影し、YouTubeに公開した。動画が20秒を過ぎたあたりで、カルロがパトカーから出てくる様子が映っている。後ろに回した両手には手錠がかけられており、保安官に支えられながらカルロはパトカーを降りた。
カルロは指示に従い、保安官らとともに留置所の中へ歩いていく。その後、金網で仕切られた部屋の前で両足首を拘束され、カルロが部屋に入ると、扉に2つの鍵がかけられた後、動画は終了している。
少年司法局へ移送の手続きを進める間、カルロは「ボルーシャ・ファミリー・リソースセンター(Volusia Family Resource Center)」で身柄を拘束されたと報道されている。
カルロはまだ11歳だが、銃乱射事件が多発している背景から、カルロのマグショットも公開されるなど深刻なケースとして扱われている。ボルーシャ郡保安官事務所のマイク・チットウッド保安官(Mike Chitwood)は、記者会見で「私たちが逮捕をするたびに、あなたの子どもの写真が公開され、公衆の面前で恥をかくことになる」と語った。また、マイク保安官は「親御さんたち、もし子どもを育てたくないのなら、私が育てますよ」と親の責任を追及するような発言をした。
子どもが学校襲撃を示唆して逮捕されたケースは、今回だけではない。今月13日にはアラバマ州にて、10代の子ども2人がSNSで“テロを行う”と予告し、警察が逮捕する事態が起きていた。また、別の学校ではこの数日前に、生徒が武器を持っているという話を教師が耳にし、学校が封鎖される事態に発展していた。さらに、インディアナ州では学校に対する脅迫を行ったとして、12歳と15歳の子どもがそれぞれ別件で逮捕されたと報道されている。
学校への脅迫が相次いでいることに懸念を示したマイク保安官は、「これを面白がっている悪ガキどもに言うけど、SNSでふざけて投稿しようとしているんだろう? お前たちは賢いと思ってるかもしれないけど、すぐに捕まるぞ」とコメントを残した。
幼い顔立ちのカルロが逮捕されたことを各メディアが報じると、「他の犯罪者と同じように扱い、どんな結果が待ち受けているのか分からせるのは良いことだ」「私が子どもだった時は、親を悲しませるようなことはしたくなかったけどな」「いったいどうやってバレずにここまで武器を集められたの?」という声とともに、「親も逮捕すればいいのに」「親の顔写真も公開すべき」など、親への非難が相次いだ。
なお、2017年には米テキサス州で、無断の早退で説教を受けた女子高校生らが教頭の殺害を計画し、逮捕されていた。
画像は『New York Post 「Florida boy 11 gets handcuffed thrown in jail after sheriff says he bragged about ‘kill list’ arsenal of swords and knives」(Courtesy of Mike Chitwood)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)