【リアル給与明細】現場監督の男性。給料から引かれる控除が年々増えています……【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【29歳 現場監督】
【リアル給与明細】29歳、現場監督の場合
プロフィール
29歳、男性
建設業の現場監督
▼現状
仕事内容は、工事現場での施工管理、予算管理、安全管理、打ち合わせなど。
労働時間は月157時間、残業はなし。
ボーナスは110万円程度。
【相談内容】お給料に不満はありませんが、お給料から引かれる控除額が年々増え続けるため手取り額が一向に増えません。会社員でもできる節税方法があれば教えてください。
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんは、お給料から引かれる金額が大きくて手取りが増えないとお悩みなのですね。
ではまず、質問者さんのお給料を全国平均と比べてみましょう。
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約463万円になります。
一方、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代の建設業従事者の平均年収は約385万円です。
*……参考https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001213360&tclass2=000001215880&tclass3=000001215884&stat_infid=000040163745&cycle_facet=tclass1&tclass4val=0
このことから、質問者さんのお給料は、平均よりも高めの水準と言えそうです。
手取りが増えない理由はこれ!会社員ができる節税対策
質問者さんは、控除額が増えて手取りが増えないことに悩んでいるのですね。
控除額が増える理由と、控除額を抑えるための具体的な方法を紹介します。
どうして毎年控除額が増えるの?
控除額が増える主な理由には、社会保険料の上昇や税制の変更などがあります。
特に社会保険料は年収に連動しているため、昇給などで年収が上がると、それに比例して社会保険料が増えることに。
住民税も前年の所得に基づいて計算されるため、前年より多く稼いだ場合は負担が増えることになります。
控除額を抑える方法
控除額を抑えるために活用できる節税対策には、以下のものがあります。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCoは自分で積み立てる年金制度です。
掛け金が全額所得控除の対象になります。
ふるさと納税
自治体に寄付をすることで、住民税や所得税の控除を受けられる制度です。
2,000円を超えた寄付額は翌年の住民税と所得税から控除されるため、実質2,000円の負担で返礼品を受け取れますよ。
医療費控除
1年間の医療費が一定額(自己負担10万円以上など)を超える場合に使える制度です。
確定申告で医療費控除を申請することで、税金が還付されます。
生命保険料控除・医療保険料控除・地震保険料控除など
民間保険に加入している場合、支払った保険料に応じて所得控除が受けられます。
保険料の控除申請をすることで、所得税や住民税の負担が軽減されますよ。
住宅ローン控除
住宅ローンを利用している場合、一定の条件のもとで年末残高に応じた金額が所得税から控除される制度。
控除期間が長く、大きな節税効果が期待できます。
配偶者控除・扶養控除の活用
配偶者や扶養親族がいる場合、それに応じた控除を受けられます。
上記から自分が使える控除方法を確認し、効果的に節税を進めてみてくださいね。
まとめ
・質問者さんのお給料額は、平均よりも高い水準です。
・会社員でも使える節税方法を確認して、効果的に節税を進めましょう。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。