韓国の尹大統領に非常戒厳を建議した疑いで、金前国防大臣を逮捕!
12月11 日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、韓国の前国防大臣が尹大統領に非常戒厳を建議した疑いで逮捕されたというニュースについて意見を交わした。
韓国検察は10日、非常戒厳に関わった金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防大臣を逮捕した。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と内乱を共謀した疑いが持たれている。ソウル中央地裁が逮捕状を発行したもので聯合ニュースが今日未明に報じた。
尹氏が3日夜に非常戒厳を宣言して以降、逮捕者は初めてとなる。検察の特別捜査本部は8日、金前大臣氏の身柄を拘束していた。地裁は「証拠を隠滅する恐れがある」として、検察の令状請求に応じた。非常戒厳が内乱に該当する可能性があるという、裁判所の初めての判断となる。金前国防大臣は、非常戒厳を尹大統領に建議した人物と報じられている。また、戒厳下で国会を制圧するため、兵力の投入を直接指示したという証言もある。この金前大臣は、尹大統領の側近で、国防大臣就任前は大統領警護長のトップを務めていた人物だった。
寺島尚正アナ「国防大臣の逮捕ですけれども、これは森永さん、どうご覧になりますか?」
森永康平「やっぱり異例だなとは思いますよね。ちょうどこれが起きたのが、まさに一週間前だったと思うんですよね。『おはよう寺ちゃん』の放送が始まるちょっと前に、急に戒厳令が出されて、気付いたらまさに開始されていたと」
寺島「午前4時半ぐらいですか」
森永「で、放送の中では、戒厳令のドタバタがあった直後の放送だったので、当然まだ何がそもそもあったのかもよくわからないという中ではあったんですけども、その放送の中では、少なくとも尹大統領が単独で決めたことではないんじゃないかと。必ず誰かと話をした上でやっているのか、または助言であってやっているのではないかという話はしたんですが、まさにそれが国防大臣だったということで、今後争点というのは、先週もいいましたけども、いわゆる韓国刑法の中での内乱罪、これに関してどれぐらい当たるのかというところで、大統領だけじゃなくて、国防大臣も結果的にどのように裁かれるのかというところになるでしょうね」
寺島「検察は尹大統領への捜査も一層加速させるとみられています。尹大統領は9日、捜査機関の要請により韓国法務省から出国禁止とされました。現職大統領に対する初めての強制捜査が実行される可能性もあります。今、森永さんがご指摘の内乱罪ですが、大統領のこの不訴追特権の例外として扱われます。尹大統領を巡っては、国会で最大野党の「ともに民主党」などが大統領職を停止する弾劾訴追を目指しています。7日に与党の投票拒否で廃案となりましたが、今日にも新たな弾劾訴追案を提出する見通しだといいます。
尹大統領の今後も、非常に気になるところではありますねえ」
森永「あとはやっぱり日本の立場から見れば、今まで尹政権というのが、比較的北朝鮮に対して厳しい態度を取っていたじゃないですか。北朝鮮からすると、結構「しめしめ」っていうか、尹政権がゴタゴタしているというのは都合がいいわけで、韓国国内の展開によっては朝鮮半島事情も多少変化が出て来るだろうし、昨今ね、北朝鮮はロシアとも関係が深かったりとかしますよね。ロシア、北朝鮮、中国の関係が色々複雑に絡み合っていたりするわけですし」
寺島「ましてや、アメリカの大統領がトランプ氏になりますからね」
森永「そうなんですよ。今から来年の話をしてもしょうがないですけど、来年はやっぱりアジア圏の地政学リスクの高まりがテーマになる気はしますね」