近藤戸塚区長 「つながりを大切に」 新年の抱負を語る
本紙では近藤武戸塚区長に年頭の抱負を聞いた。人と人とのつながりを大切に、誰もが安心して心豊かに暮らせるまちを目指す--。4月に就任1年を迎える区長は改めて決意を示した。
--昨年は、道路関連事業が進みました。
「不動坂交差点では、かねてから地域要望がありました歩道橋の開通により、歩行者や自転車利用者の安全性が大きく向上。交差点改良により、慢性的な車の渋滞緩和も図られました。また、国道1号山谷交差点から環状2号まで直線的につながる都市計画道路桜木東戸塚線の平戸地区では、11月にトンネル工事が着工し、2032年の開通を目指しています。
戸塚駅西口は、5月に駅前道路を駐停車禁止としたことで、安全性向上と交通環境の改善を図ることができました」
--地域交通の支援も行いました。
「東俣野町で昨年1月から実証実験を行っていた福祉施設の地域貢献による移動サービスが、7月に「ひがまた号」と新名称となり本格運行を開始。また南西部のバス路線維持・充実に向け、輸送力を確保しつつ運行便数の効率化を図る目的で、神奈川中央交通によるツインライナーの運行が始まっています」
--戸塚に縁のあるスポーツ選手やチームが躍進しましたね。
「パリ五輪では、セーリングの飯束潮吹選手が東京五輪に引き続き出場し、女子7人制ラグビーでは、YOKOHAMATKMの内海春菜子選手が出場。サッカーでは、横浜FCが1年でJ1に復帰し、ニッパツ横浜FCシーガルズはなでしこリーグ1部準優勝に加えフェアプレー賞を受賞、ソフトボールでは、日立サンディーバがJDリーグ地区優勝と、素晴らしい活躍をされました」
--公会堂もリニューアルしました。
「昨年6月1日に約1年間の改修工事を終えて利用を再開。天井改修による耐震化、照明のLED化や舞台床の改修を行い、より安心安全に、快適にご利用できる施設にリニューアルしました」
防災対策を強化
--防災・減災への取組みは極めて重要です。
「昨年1月の能登半島地震の発生や8月の『南海トラフ地震臨時情報』の初めての発表など、大規模地震への警戒は引き続き必要です。現在横浜市では『新たな地震防災戦略』の策定を進めています。また、戸塚区には集合住宅も多く、発災時での在宅避難に不安を感じているという声もあり、今年はマンションにお住まいの方々が在宅避難生活を継続できるように取組をさらに進めていきます。
激甚化している豪雨災害への取組として、昨年8月に、区民の皆様が水害を自分事として捉えていただけるよう、区内100カ所の電柱に最大想定浸水深の目印も設置しました」
--5期のとつかハートプラン(戸塚区地域福祉保健計画)の進捗状況を教えてください。
「現在第4期が進行中ですが、26年度からスタートする第5期の計画策定に向けて自治会町内会、福祉保健関係団体、関係施設等の代表者で構成されている『とつかハートプラン策定・推進委員会』と一緒に検討作業も進めています。5期では、誰もが主役で、その人らしく参加でき、必要な支援やサービスにつながるようにしたい。地域社会を構成するあらゆる存在を受け入れ、理解し、認め合える土壌づくりを柱として、皆様と一緒に取り組める計画づくりを進めていきます」
--子育て支援はいかがでしょうか。
「戸塚区の出生数は、市内18区の中で2番目に多く(23年中)、たくさんの赤ちゃんが誕生しています。これから父親となる方に向けた教室など、お子さんが生まれる前から切れ目のない子育て支援を充実し、横浜市中期計画の基本戦略『子育てしたいまち次世代を共に育むまちヨコハマ』の実現を進めます」
--柏尾川の桜は。
「区民の皆様の投票により区制60周年の1998年に『区の花』に選ばれました。江戸時代から続く柏尾川桜並木は、多くの人で賑わう戸塚区の名所の一つですが、現存する桜の多くは、昭和時代に植樹されており、老齢化や病害等による樹勢の低下や倒木が懸念されています。そこで、近隣の自治会・町内会、商店会、学校、ボランティア団体、企業の皆様にご参画いただき、『柏尾川桜並木保全・再生計画』の策定を進めています。
景観を未来へつなぐため、来年度から計画に基づき、ふるさと納税制度等も活用しつつ、植栽や維持管理に取組みます」
--区民へ一言。
「戸塚区は『こころ豊かにつながる笑顔元気なとつか』を区政運営の基本目標に掲げています。その実現に向け、職員一丸となって区政運営に努めます。引き続き、ご支援、ご協力よろしくお願いいたします」