市民の命と暮らしを守れ!消防指令管制センターに密着 福永アナウンサーも訓練モードで体験!
「救助出動。中央区南2条西9丁目。」
火事に、救急、そして災害。
24時間365日、市民の命と暮らしを守る人たちがいます。
今回の特集は『声を頼りに、声で命を救う』消防の最前線をゆりサーチです!
各地で山火事が相次いでいる今年。
空気が乾燥するこの季節は特に火の元には注意ですが、火災の原因で最も多いもの、なんだか分かりますか?
正解は…
「電気関係です。実は7年連続、火災原因の第1位となっています。」
皆さんの家には、重い家具の踏み付けで傷がついていたり、無理に折り曲げていたりする電源コードありませんか?もしかすると、そこから…出火する可能性も。
福永アナ「もし万が一身の回りで火災が起きてしまったら…そんなときに私たちの助けを求める声がつながる場所がこちら!消防指令管制センターです」
「♪着信音♪ 119番消防です」
札幌市消防局の消防指令管制センター。市民からの119番通報を受け付け、消防車や救急車に出動指示を出す消防のコントロールセンターです。
「皆さんが見ている前には大きなモニターがこんなにたくさんあるんですね」
「左側の地図のような画面が大画面に4画面に映されていますが、救急車、消防車はGPSで常に位置を捕捉していますのでリアルタイムで今どこを走っているのかが表示されます」
札幌市消防局の指令センターは道内最大規模。通報件数は1日平均428件にも上ります。
「肩をたたいて名前を呼んでどういう反応があるか教えてください。」
(反応ないです。)
「心臓マッサージが必要な状況なんですが、どなたかできる方はいますか?救急車は向かっていますので5分くらいで到着できます」
まさに「命をつなぐ最前線」ともいえる消防指令センターですが、今回特別にその一部を訓練モードで体験させてもらいました。
「♪着信音♪」
「119番消防です。火事ですか、救急ですか。」
「救急車をお願いします。」
「救急車。どうされました?」
「お腹が痛くて立てません。」
「救急車を出動させますね。住所を教えてください」
「札幌市中央区北1条西1丁目HTBです。」
「HTBですね。出動させます」
「いま救急車を出動させました。私の指令はいかがだったでしょうか?」
「残念ながら不正解です」
「不正解??」
一体何が不正解だったのでしょうか!?
「119番消防です。火事ですか、救急ですか」…このあと、すぐに聞くべき大事な情報があるんです。
「まずは場所を聞いてください。場所が判明した時点で消防車や救急車を向かわせることができますので、まずは出動指令をかけるために住所を聞くことが大事になります」
「119番消防です、火事ですか、救急ですか」
「救急です」
「住所を教えてください」
「厚別東…(省略)」
救急車や消防車が1秒でも早く現場に向かえるように素早く場所を聞く指令員。
実はこの方、今月指令センターに異動にしてきたばかりの新人指令員なんです。
「消防士長・藤田悠人、通信指令課指令3係勤務を命ずる!」
藤田悠人(ふじたゆうと)さん34歳。サッカーで培った体力を仕事に生かそうと消防局に入って10年目。先月までは火災現場にいち早く駆け付ける消防隊で働いていました。
「『具合が悪いのは1人だけですか』というのは確認して」
一人前になるには早くても1年かかるという指令員の仕事。通報者の声を聞き、様々な状況に応じて出動指示を出す必要があり冷静な判断力や対応力が求められます。
「指令員にとって大事な力ってどんなことなんですか?」「それは聞く力ですね。これは通報を正確に聞き取って現場の状況をイメージする力です」
「現場経験がないとなかなかできないことだと思いますので全員現場で消防隊員や救急隊員を経験している者になります」
福永アナ「お疲れ様です。お昼ですか。おいしそうですねお弁当」
常に緊張感が漂う中、食事の時間はつかの間の休憩タイム。
「いま1番の具体的な課題は?」
「まずは通報者の方の話を聞き逃さない。落ち着かせてあげるというのが1つ課題かなと思っています」
「一見、一人で全部対応しているように見えると思うんですけれど、分からないことは分からないのでそれは知恵を貸してもらうことは多々ありますね」
「みんな1つのチームなんですね」
「ワンチームですよね?」
「指令センターはワンチーム。」
そんな指令センター、実はこの秋大きく変わるんです!
「真新しいモニターが並んでいます。まだ準備中ですが、ここが9月から稼働するここが札幌圏消防指令センターです」
新しくなる指令センターでは何が変わると思いますか?3つのうちどれでしょうか?
【A】札幌以外の通報を受ける 【B】映像でやり取りできる 【C】札幌の指令員が増える
「正解は…全部なんです!」
石狩管内の市町村では、いま、それぞれの消防本部が119番通報を受け付けて対応していますが、
9月以降は順次、札幌にあるこの指令センターに集約されます。
これによってコスト削減のほか、人員の効率的な配置やそれぞれの地域への応援を迅速化できるなどのメリットがあるんです。ただ、注意すべき点も…
「対応する圏域が札幌市単独と比べて3倍くらいに広がるので、例えば青葉町や福住といった同じ名称の地名があるので通報される時には市町村からしっかり伝えていただきたいと思っています」
「どんな気持ちで迎えたいですか」
「119番の通報受付に失敗は許されないと考えていますので、事前の対策をしっかりしてその日を迎えたいと思います」