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10年間で陸っぱりライトゲームはどう変わった? 「道具の軽量化」がめざましい

TSURINEWS

陸っぱりライトゲームの変化とは(提供:TSURINEWライター・井上海生)

個人的にライトゲームをはじめて、もうすぐ10年になる。私はその他の釣りをほとんどしないアングラーで、ライトゲーム1本ということになる。浮気せずに、飽きもせずにやってきた。突き詰める要素も多い釣りなので、何年やっても面白いことは面白い。そしてこの釣りの「変化」も多少は見てきた。

10年ライトゲームをしてみて

この10年ライトゲームをしてみて、何が変わったか?はっきり言うと、魚のことに関して、そんなに変化はない。だが、道具はかなり変わったという実感がある。ライトゲームアングラーがさらにラクに釣りをするために軽量化を望んだこともあり、道具はもうはっきりと軽くなった。隔世の感がある。

ロッドの変化

ロッドはといえば、竿先が中空構造のチューブラーモデルが減り、より繊細なアクションが演出できるうえにノセ感がいいソリッドティップが増えてきた印象だ。

メバリングロッドはペナンペナンのものが昔は多かったが、今はスローテーパーに近くてもバシッと芯が入ったものが多い。アジングロッドは一昔前のパッツン系から、シャキッとした感じは残しながら、穂先はマイルドな味付けになってきた。

穂先に変化が出てきたアジングロッド(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ライトゲームの対象魚はアジ、メバル、カサゴ。このあたりの小魚だ。これは十年一日変わらない。だがチヌやシーバスを専門的に狙うこともできるようになっている。「ライトブリーム」という釣りが一部生まれているが、ここにはまだ発展の余地が残っていると思う。

道具の軽量化が著しい

さて、あまりにも大きな変化である「道具の軽量化」だが、どの程度のものか?

ライトゲームに使用するスピニングリールは1000番か2000番だが、10年前(2015年前後)は、ハイエンドでも170g程度の自重だった。これが今では、最軽量のモデルとくると130gとなる。なんと40g近く軽くなってしまっている。

同時に軽量化著しいアジングロッドは、ツウなアングラーたちのあいだでもてはやされた50gアンダーももはや珍しくない。30g台もバンバン出ている。今の「軽量化勢」の感覚でいうと、タックル全体で200gが最低ラインといってもいいくらい。

ちなみに筆者が使用しているスピニングリールは145g、ロッドは50g。軽いほうではあると思うが、もはや、「ちょっと前の軽さ」という感じがする。

軽さを突き詰めれば限界なし?(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

魚の反応はかわったのか?

では、魚の反応はどうなのか?こればかりは、個人的には「変わらない」という気がする。

魚の誘い方については、この10年よく聞くようになった「プランクトンパターン」が今もなおトレンドで、軽量ジグ単でプランクトンのような動きを演出しながら魚にナチュラルに食わせる。

実は私が始めたライトゲームの基礎も、10年前からそんな感じなのだ。かつてアジはこれでしか釣れないといわれたようなリフト&フォールやベイトフィッシュパターンは、もう少し前のメソッドではないかと思う。

釣れる魚の数に変化は?

魚が釣れる数についていえば、まあ、まちまち。こればかりは、釣りという遊びが全体的にそういうものだ。アジのような回遊魚はその年の傾向が大きいし、メバルだっていつでもどこでも簡単な魚というわけではない。日による。年による。

だが、大阪湾沿岸を釣っている人間としては、年々アジは難しくなってきた印象はぬぐい切れない。以前まではデイアジングが成立する地域もあったが、最近はめっきりだ。メバルに関しても、ライトゲーム人口の増加からか、少しだけ反応が悪くなっている気はする。

魚の反応が少し鈍ったのは気のせい?(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ライトゲームの今後

上で主に述べたように、この10年でライトゲームに用いる道具は大きく変わった。リールの性能に関していえば、私がミドルからハイエンドに持ち替えたせいもあると思うが、格段にバラシが減ったと思う。このあたりはドラグがモロによくなっている。さすがにリールメーカーも研究している。

対象魚は変わらず、繰り返し。さらにまた繰り返し…と、そんな釣りだ。だが、個人的には最近は春のノッコミチヌや、バチ抜けの小さなシーバスを新しいターゲットとしたりと、多少の変化をつけくわえている。

海域によっては根魚だって本格的に狙えるだろう。たとえば「ライト・ハタ」など、今後LTの派生形はいろいろと出てくるのではないかと期待している。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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