【冬の大阪湾の釣り】を振り返る 一桁台の水温長引きメバリングのスタートは遅めか
身も心も凍るガチの体感温度マイナス台で、何かしら魚を望もうと釣り場に立つほうがもはやオコの沙汰ではあるが、それをやるのが釣り人。筆者もこの時期、いつも以上に釣行を控えはしたが、それでも釣ろうとは試みた。それが最後にはボウズを突き付けられたのだから、まるで海に撃退されたようなものだが。心さみしい話にはなるが、今年の厳冬期の釣りがどうだったか、大阪湾沿岸から報告したい。
冬の大阪湾の釣り
この冬は「過去最大レベルの寒波」というものが度々到来した。それは常日頃通勤していても肌で理解できるレベルである。所詮大阪市内なので「そこまで」というほどなのかもしれないが、自分が長年住んでいるのが「そこまで」というレベルを越してくるとやはりがぜん寒いと感じるのだから仕方ない。
これは私のごとき孤独なアラフォーの肉体的な嘆きではない。厳然たる事実であり、それを示す指標として、海水温を見てみるといい。なんと一日に2℃下がってしまった日もある。この前後によく釣れていた大阪南港のフェリーターミナルでアジングをしてみると、それはもう、露骨なほどアリアリとわかった。アジが一切いなくなった。
ちなみにこのあと、幸運に恵まれて深日港でアジを釣ることができているが、それもまぐれ。なかなか再現性のある釣りができそうにはない。春まで待って、どうだろうか?産卵のアジもムラがあるのだ。
強烈寒波を引きずり低水温が続く
この記事を書いている現在は3月18日、今外を歩いていたらどうも小学校で卒業式なんてやっているみたいだが、桜の花はちくともつぼみをほころばせていない。暖冬というなら寒春というか、そんなところか。三寒四温は今年も同じ。花粉症も大爆発中でなおのこと腹が立つというのに、海水温だって下がりはしない。まだ10℃前後と、昨年と比べると1℃低い。
それでも水温9℃で28㎝のメバルをひねり出した私を、自分でほめてあげたい。そうかと思っていたら次の釣行でボウズをやらかしたのだから、人生って辛い。
ボトム狙いが奏功した日も
この真冬の釣りで痛感したのは、レンジをはっきりさせること、だ。やはり冬の釣りはボトム狙いで、海底から少し浮かせてふわふわさせるか、いっそステイさせたほうがいい。あるいは、メバルなら表層一本の時間を作るか。今冬で成功したのはボトム狙いの一日であったが、それもサルパが絡んだり海底の藻にヘッドを取られたりと、結構苦労した。あえて自分を追い込むように泉大津のドン深ポイントに通ったのも賢くなかった。
屈辱のボウズをした日も、実は表層一本に最後のほうの時間にして、一度だけプラグをなめるように触っていったのだ!あれは間違いなくメバルだった。しかし鬼の低活性。ほかにどこでもアタるでもなかった。今思い出しても見ても、あの日はよくやったと思う。その分、ボウズした分のくやしさもむべなるかなと受け入れられる気がする。
メバリングのスタートは遅めか
シケた話ばかりになった。前向きに釣りのプランを考えたい。筆者のメインのライトゲームではそれこそ4月あたりからメバルの再浮上が始まるので、そちらをまず第一に狙っていく。だがどうも今年のメバル、ちょっと出が遅い気がするのだ。平年と比べて1℃海水温が低いのだから、どうかすると1か月ずれてもおかしくない。本当に5月とか、それくらいか。
アジングに関してはムラがあるので何とも言えない。だが、ひとつ、希望の星がある。ノッコミのチヌだ。どうも今年は1月半ばからスタートしているらしく、ヘチ師たちの釣果が大阪南港でしばしば聞かれる。まだ私のルアーにはアタックしてこないが、それこそ今週末はチヌの様子見に竿を出そうか。
<井上海生/TSURINEWSライター>