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市内産の多摩川梨 給食でゼリー提供 農家「子どもたち笑顔に」

タウンニュース

実がつき始めた白井果樹園に立つ白井さん(上)給食で提供されるなしゼリーのパッケージ(下)

川崎市は市制100周年の記念事業として、6月下旬の市立学校の給食に市内産多摩川梨を使った「なしゼリー」を提供する。多摩川流域を中心に、川崎市は梨の生産が盛ん。今回のゼリーの原料になった梨を提供した農家の一人も「子どもたちが笑顔になってもらえたら」と、提供日を楽しみにしている。

市は市制100周年を記念し、学校給食での特別な献立として6月の最終週に市内産の多摩川梨を使った「『かわさきそだち』のなしゼリー」を、市立小学校114校、同中学校52校、特別支援学校4校で提供する。

今回ゼリーとして子どもたちにふるまわれるのは、市内の梨農家が生産する梨のうち、傷などがあり一般販売に適さない梨。市内の梨生産量は約189トン(2022年)。一定量が規格外となるが、JAセレサ川崎ではSDGsの取り組みとして規格外の梨を皮ごとすりつぶして「多摩川梨ピューレ」に加工し、市内の和菓子店との共同開発でまんじゅうやようかんとして商品化している。昨年は1・7トンがピューレに加工された。

今回の「なしゼリー」では子どもたちへの「川崎市制100周年」の告知も兼ね、市教委が昨年から温めてきた企画だ。

市内の梨農家の一つ、多摩区の白井果樹園では幸水や豊水、あきづきなどの梨を年約20トンほど生産している。このうち数%が一般販売に適さない規格外品となるが、園主の白井正壽さんは「手塩にかけて育てた梨を廃棄するのは、生産者にはつらいこと。無駄にせず、商品化してもらえるのはありがたい」と話す。曾祖父の代から続く白井さんの農園では、梨の木の根元にイネ科の草を植えて土壌を柔らかくしたり、害虫被害を減らす工夫を重ねるなどして、収量を上げてきた。

白井さんは「農家は楽な仕事ではないが、食べる人の笑顔が一番の励みになる。『なしゼリー』でたくさんの子どもたちが笑顔になってくれたら本当にうれしい」と話している。

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