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【インタビュー】一宮市出身のヴァイオリニスト・高松亜衣がアルバム『Colorless』をリリース!10月・11月に名古屋でコンサートも開催

日刊KELLY

2025年11月5日(水)、愛知県一宮市出身の人気ヴァイオリニスト・高松亜衣さんが、ニューアルバム『Colorless』をリリース!クラシックの伝統を重んじながらも、現代的な感性を取り入れ、一音一音に感情を込める演奏スタイルで注目を集めています。

ライブ配信やSNSを通じたオンライン活動も積極的に行い、総フォロワー数は70万人以上、演奏動画の累計再生数は数千万回を突破。Z世代やクラシック初心者にも支持を得る“新世代のヴァイオリニスト”です。

ニューアルバム『Colorless』には、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 作品78「雨の歌」とヴィエニャフスキの「華麗なるポロネーズ 第1番 二長調 作品4」、そして自身が作曲したヴァイオリン・ソナタ「竹取物語」の3曲を収録。

今回は高松さんにニューアルバムや演奏への想いをたっぷり伺いました!

ヴァイオリンと向き合った青春時代

――3歳からヴァイオリンを始めたそうですね。きっかけは何だったんですか?

兄が習っていたので、自然と私も始めたそうです。でも、正直全然覚えてないんです(笑)。

――ヴァイオリンが嫌になったことはなかったですか?

やりたくないと思ったことはいっぱいあります。でも食事や勉強以外の時間はほとんど練習の時間で、それが当たり前の生活。物心ついたときにはヴァイオリンはもう生活の一部になっていました。だから好きになったきっかけも、嫌いになるきっかけもないんです。たまに恨みたくなることはありますけどね(笑)。

――高校は、名古屋の音楽高校の名門・名古屋市立菊里高等学校音楽科に入学されたんですよね。

実は、音楽科に進むかどうかは結構悩んだんです。音楽大学に行くという選択肢もあるので、高校から音楽の勉強する必要があるのかどうか、普通科に進むかで悩みました。音楽科に入ったことによって、ヴァイオリンに真剣に向き合えるようになったというか、ますます好きになれたのかもしれません。

――スイッチが入ったんですね!

今までは「やらなきゃいけないもの」だと思って無意識に練習していたんですが、音楽科に進んだことで初めて“自主的にやりたい”と思えるようになりました。仲間とヴァイオリンの話で盛り上がったり、音楽に真剣に向き合えたり。あの3年間は大きなスイッチになったと思います。

日本文化を融合した“オリジナルクラシック”

―ニューアルバム『Colorless』は約2年半ぶりのリリースということで、今作はどんなアルバムになりましたか?

今回は、これからの自分の方向性をしっかりと示せた作品になっていたと思います。クラシックの名曲を改めて1音1音真剣に向き合って演奏したもの、ヴァイオリンの華やかさや技術を凝縮した曲、そして自作曲。この3つを収録することで「私はこういうヴァイオリニストです」という自己表現の思いを込めて制作しました。

これまで、“音楽を通して、聴いてくれた人の世界をカラフルに染めたい”という思いで活動してきました。それを踏まえて、今回はあえて色を決めず、聴いてくれた方が「それぞれ自由に色をつけられるように」という思いから『Colorless』と名づけました。

――クラシックの名曲が2曲収録されていますが、なぜこの曲を選ばれたんですか?

ブラームスは1番好きな作曲家なんです。収録した「雨の歌」は大学を卒業したときのリサイタルでも演奏した思い入れのある曲で、ブラームスの“音楽に対する誠意”を感じられる深い曲です。対して、ヴィエニャフスキの「華麗なるポロネーズ」は、ヴァイオリンの華やかさや技術面が詰め込まれた明るい曲。

ブラームスの“内面を突き詰めた曲”とヴィエニャフスキの“華やかな曲”、この対比した2曲によって、音楽の幅やヴァイオリンの可能性を感じてもらえればと思います。

――自作曲は、日本の古典文学『竹取物語』をイメージした曲なんですね!

日本最古の物語『竹取物語』を題材にした曲に挑戦してみました。全3楽章まであるんですが、作曲自体は1カ月ほど。どちらかというと、『竹取物語』を読み解くのに時間がかかりました(笑)。

――『竹取物語』らしさを表現したポイントはありますか?

聴いてくれた方に自由に解釈していただきたいのですが、物語のラストである「帝がかぐや姫からもらった不死の薬を富士山の頂上で焼かせ、その煙が今でも立ち上っている」という場面をモチーフにしています。曲全体を通して“煙”のような音型を入れたり、過去の記憶を想起させるような響きを取り入れました。

――とてもロマンチックですね!今後、挑戦してみたい作品はありますか?

まだ具体的には決まっていません。ただ、『竹取物語』を勉強する中で、物語を深く知る面白さに気づくことができました。聴いた方がまた読み返してみようと思えるようなきっかけになるとうれしいです。

――これから、どんなヴァイオリニストを目指していきたいですか?

クラシックは何百年も人から人へ受け継がれてきた文化であり、芸術であり、学問でもある。そういうところにすごくロマンを感じていて。だからこそ単に演奏を続けるだけでなく、SNSで楽曲の解説や楽しみ方を伝えながらも「クラシックはこういうものです」と、次の世代に継いでいく1人になりたい。聴いてくれる方をしっかり意識して“誰も置いていかないヴァイオリニスト”になることが目標です。

そして、ヴァイオリンやクラシックはヨーロッパ文化が本場ですが、日本だからこそできる、“日本の文化との融合”にも挑戦してみたいと思っています。

「モーニングは欠かせない!」地元への想い

――現在は東京を中心に活躍されていると思いますが、帰省すると訪れるお気に入りの場所はありますか?

一宮市の「138タワーパーク」には、家族でよく花を見に行きます。子どもの頃から遊びに行っていたので、思い出の場所ですね。

――愛知のグルメでは何が食べたいですか?

やっぱり「ひつまぶし」(笑)。それとカフェ巡りも好きです。昔からモーニング文化に親しんできたので、今でも東京でもよく行きます。

――モーニングはパン派ですか?ごはん派ですか?

パン派ですね!モーニングはゆで卵が付くことが多いんですけど、地元だと茶碗蒸しが付いてくることがあって。この間、この話をしたら「パンに茶碗蒸し!?」って言われて(笑)。「確かに!」と思ったんですけど、茶碗蒸しモーニングも好きです。

――一宮市のモーニング文化がしっかりと染み付いていますね(笑)。

どうやらそうみたいです(笑)。

――10月28日は守山文化小劇場で、11月5日に熱田文化小劇場でコンサートが開催されます。どんなコンサートにしたいですか?

文化小劇場は何度も演奏してきた思い出のある場所なんです。10月28日は3人で行うライトなクラシックなので、楽しくできたらいいなと思っています。11月5日は『Colorless』のリリース日でもあるので、曲を通してじっくり世界観を届けたいと思います。

――最後に『日刊KELLY』の読者の皆さんにメッセージをお願いします。

コンサートやCDを聴いていただけるとうれしいですが、それ以上にヴァイオリンや音楽が、人と人が一緒に生きていくための手段になればと思っています。皆さんの日常が少しでも色づくような時間をお届けできたら嬉しいです。

――ありがとうございました!

ニューアルバム『Colorless(カラーレス)』
2025年11月5日(水)リリース
TAC-0019/4000円

<収録曲>
1.ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 作品78「雨の歌」
2.ヴィエニャフスキ:華麗なるポロネーズ 第1番 ニ長調 作品4
3.高松亜衣:ヴァイオリン・ソナタ「竹取物語」(編曲:後藤沙希乃)

高松亜衣ヴァイオリンリサイタル 「Colorless」
<名古屋公演>
2025年11月5日(水)熱田文化小劇場
【チケット】大人5000円 学生4000円
https://teket.jp/5288/47386

公式サイト
https://www.aiai-violin.com/

※価格はすべて税込み表記
※掲載内容は2025年10月時点の情報です

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