将軍・家光が見た名作を間近で ― サントリー美術館「儒教のかたち こころの鑑」後期展がスタート
サントリー美術館「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」会場
サントリー美術館で開催中の展覧会「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」は、2024年12月25日(金)から後期の展示が始まった。
展覧会は全国から集められた数々の名品で、儒教思想が日本美術に与えた影響を探る企画。
後期展からは、名古屋城本丸御殿・上洛殿で狩野探幽が描いた襖絵「露台惜費」が登場。漢の文帝の故事をテーマにした名作で、前期展では同じ襖の裏面にあたる「明弁許書」が展示されていたが、後期からは3代将軍・家光が見ていた場面に展示替えされた。
国宝《尚書正義》は第一冊から第二冊に展示替えされ、先の元号『平成』の典拠となった「地平天成」の文言をみることができる。
前期に展示されていた《湯島聖堂図》を参照して制作されたとみられる《聖廟之図》は、ほぼ展覧会に出展されたことがない作品で、作者の狩野素光についても詳細は分かっていない。
近年、儒教との関係が注目されつつある雪村周継の《孔子観欹器図》、円山応挙による《青楓瀑布図》も、後期からの出展。会場終盤の浮世絵は、全作品が展示替えとなった。
「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」はサントリー美術館で2025年1月26日(日)まで開催。入館料は一般が当日 1,700円など。
サントリー美術館「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」会場
サントリー美術館「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」会場
サントリー美術館「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」会場
サントリー美術館「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」会場
サントリー美術館「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」会場