阪神期待の3年目・富田蓮が549日ぶり先発、2年連続11勝の広島・床田寛樹と左腕対決
今春実戦で16回連続無失点、藤川監督が開幕ローテ抜擢
阪神期待の左腕・富田蓮が29日の広島戦(マツダスタジアム)で549日ぶりの先発マウンドに立つ。
三菱自動車岡崎からドラフト6位で入団3年目の今年は、実戦7試合で16回連続無失点を記録。3月22日のオリックスとのオープン戦で初回に失点して連続無失点記録は途切れたが、藤川球児監督の期待は変わらず、開幕ローテを勝ち取った。
昨季は中継ぎで33試合に登板し、1敗4ホールド、防御率0.76。先発はルーキーイヤーの2023年9月27日・中日戦(甲子園)以来3度目だ。
その試合では、細川成也に2ラン2発を浴びて5回5失点で敗戦投手となっており、リリーフでデビュー戦勝利を挙げた2023年4月1日・DeNA戦(京セラドーム大阪)以来728日ぶりのプロ2勝目、先発では初勝利を狙う。
2024年のストレートは平均140キロとそれほど速いわけではないものの、カットボール、スライダー、ナックルカーブ、フォーク、チェンジアップと変化球は多彩。左のオーバースローから切れ味鋭い変化球を小気味よく投げ込む。
阪神は大竹耕太郎や伊藤将司ら実績のある先発左腕が不安を残しており、売り出し中の門別啓人とともに富田がローテーションに定着すれば大きい。
振り返れば、開幕投手を務めた村上頌樹も2023年4月12日の巨人戦(東京ドーム)で7回までパーフェクトに抑える投球を見せ、同年はMVPと新人王に輝く大ブレイクを果たした。富田も指揮官の抜擢に応える投球を披露するか。期待と不安に満ちた549日ぶりの先発登板に注目だ。
昨季の阪神戦34.2回で被本塁打なしの床田
一方、広島は床田寛樹が先発する。最後の試運転だった3月18日のくふうハヤテとの二軍戦が3回で降雪のためノーゲームとなり、49球しか投げられなかったが、実績十分の30歳に不安はないだろう。
左腕からスライダー、カットボール、ツーシーム、チェンジアップなど変化球を駆使してバットの芯を外す投球が真骨頂。最近では珍しいパームボールの使い手としても有名だ。
昨季は2年連続となる11勝をマーク。プロ通算50勝まであと2勝に迫っている。
阪神戦は5試合で3勝2敗だったが、防御率は1.30と優秀で、34.2回を投げて本塁打は1本も打たれていない。それだけ的を絞らせず、打たせて取っているのだろう。
昨季は夏場まで優勝を争いながら終盤に急失速した広島。今年こそペナント奪回するためにも床田らしい投球を披露し、経験の浅い相手先発・富田に先発投手としての手本を示したい。
その他の試合の予告先発は以下の通り。
【セ・リーグ】
巨人・赤星優志-ヤクルト・吉村貢司郎(東京ドーム)
DeNA・T.バウアー-中日・松葉貴大(横浜)
【パ・リーグ】
西武・渡邉勇太朗-日本ハム・加藤貴之(ベルーナドーム)
オリックス・九里亜蓮-楽天・古謝樹(京セラドーム大阪)
ソフトバンク・大関友久-ロッテ・A.ボス(みずほPayPay)
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記事:SPAIA編集部