【笠岡市】第4回新山れんげまつり(2025年5月3日開催)~ 地域グルメ・音楽・熱気球・スカイランタンなどお楽しみ満載の1日
毎年、笠岡市の新山地区でおこわれる「新山れんげまつり」。第4回となる今回は2025年5月3日(土)に開催され、晴天にも恵まれて、大勢の人でにぎわいました。
年々、規模を拡大しており、今回は熱気球とスカイランタンの競演が楽しめるというので訪れたところ、会場には昼も夜も来場者を楽しませる仕掛けが数多く用意されていました。
「新山れんげまつり」とは
「新山れんげまつり」は、地域で化学肥料を使わない米作りをしている田原一弥(たはら かずや)さんが発起人となり、新山地区の青年団「にいやま新栄会」主催で4年前の2022年からおこなわれています。
会場は田原さんご夫妻が営むアメリカン雑貨販売店「Wishbase(ウィッシュベース)」周辺のれんげ畑です。「新山の自然や農業に親しみを感じてほしい」という思いから、肥料として植えたれんげの花が満開となった田んぼを開放して、毎年れんげまつりを開催しています。
駐車場はれんげ畑周辺にもありますが、周辺道路の混雑を避けるため、会場から約1.4km離れた光陽産業株式会社の駐車場に車を停め、待機しているジャンボタクシーに乗り換えます。ジャンボタクシーは会場と駐車場をピストン運行しているため、待機していない場合も数分で戻ってきます。
会場に着くと「本部」と書かれたテントが目に入ります。
受付では、れんげ色のおそろいのつなぎを着たスタッフが「フォトコンテスト」などの案内をしてくれました。
「昼の部」ではれんげ畑を眺めながらグルメと音楽を堪能
「新山れんげまつり」は昼と夜の2部構成となっており、「昼の部」では、地域グルメを味わいながら生の音楽を楽しめます。
午前中は往年の名車、クラシックカーもやってきたので、写真を撮ったりクラシックカーをのぞき込んだりする人たちでにぎわっていました。
また、れんげ畑には小ぶりでアンティークなベンチが置かれていて、恰好の撮影スポットになっていました。
毎年、設置されている見晴し台。高い場所から見る景色は一味違う!大人も子どもも楽しそうです。
子どもたちは広々としたれんげ畑を走り回ったり、「ジャーンプ!」と言いながられんげに飛び込んだり元気いっぱいです。
また、れんげ畑にはテーブルやイスが用意され、来場者は自然を満喫しながら地域グルメに舌鼓を打っていました。
このような景色を見ながら食事ができるのは、最高です。
すてきなお店いろいろ
Wishbaseの敷地には、次のような地域グルメの出店がずらりと並び、来場者はテイクアウトしてれんげ畑で食べられます。
笠SHOP 探究班(岡山県立笠岡商業高等学校)
岡山県立笠岡商業高等学校笠SHOP探究班の生徒たちが中心となって開発したクラフトコーラ「北木島DAIDAIGO!GO!(ダイダイゴーゴー)」を販売していました。笠岡産の橙(だいだい)にショウガやクローブ、シナモンなどが入っていて体に良さそうです。
六島浜醸造所
笠岡市の六島で作られているクラフトビールが販売されていました。デザインもすてきです。
鉄板焼一本松
焼きそばや焼き鳥、とりかわ餃子などビールのおつまみにもぴったりのラインナップ!鉄板で焼く焼きそばは一味違います。
古民家カフェ&創作ダイニング遊
2種盛りのアイスが目を引きます。チリコンポテトフライという創作ダイニングらしい変わり種メニューもありました。
グローバルフーズコーポレーション
幻のカレーパンは大人気だそうです。イチゴクレープ、国産牛肉の牛カルビ丼なども販売されていました。できる限り地産地消に努めているそうです。
ヴィレッジ興産
ヴィレッジ興産の手作りフランクは、なんと国産豚肉100%!肉をたたいてミンチにするところから手作りしている本格派です。
にいやま新栄会
その場で焼く牛肉100%のハンバーガーが人気で大盛況でした!
新山食堂 はと麦味噌の会
美容と健康に効果的といわれる「はと麦」をふんだんに使った「はと麦味噌」、気になります。おにぎりもおいしそうでした。
ナルモンのお店
ナルモンのお店では、本格タイ料理がお手頃価格で販売されていました。ピリ辛チキンドッグは甘辛いので子どもでも食べられそうです。
pasión(パシオン)
笠岡市や井原市、浅口市、矢掛町など近隣で採れた食材で作られた焼き菓子やしろっぷサイダーが並んでいました。
奥山営農組合
新鮮な卵や卵かけご飯、米粉、調味料などが販売されており、貴重な米粉も手ごろな価格で販売されていました。
スマイルチーズケーキ
「予約制で250人待ちのチーズケーキ」と中国新聞にも掲載された大人気のチーズケーキですが、新山れんげまつりでは予約なしの早い者勝ち。れんげまつりの発起人、田原さんご夫妻とのご縁で、はるばる広島市から毎年参加しているそうです。
筆者が購入した地域グルメです。自宅でいただいたところ、どれも絶品でした。
また、地域グルメの出店と並んで、足もみなどの施術や野菜、花、雑貨の販売、農機具の展示もありました。
三線やギターなどの音楽がのどかな風景にマッチ
ステージでは、三線(さんしん)の角田さんや流しのしばちゃんのライブが開催され、イベントを盛り上げていました。
三線の角田さん
角田さんのソロライブと岡山学芸館高等学校の琉球三味線部を交えたセッションが繰り広げられました。三線の音色は沖縄を連想させますが、れんげ畑にもぴったり合っていました。
流しのしばちゃん
流しのしばちゃんのライブで1曲目に流れたのは「カントリーロード」。れんげ畑にぴったりの選曲です。ギターも歌声ものどかな風景に溶け込むようでした。
夕方には、観覧していたかたがたがしばちゃんの演奏で歌うなど、盛り上がりました。
「夜の部」はお待ちかね!スカイランタンと熱気球の競演
午後5時になり、スカイランタン配布のアナウンスが流れると、予約していた人たちは受付に向かいます。受付にはペンも用意されていて、受け取ったスカイランタンに願いごとやイラストなどを描いていました。
やがて、「ランタンを持っている人は、れんげ畑の中に入ってください」とのアナウンスが流れ、プラカードを持ったスタッフに誘導されてれんげ畑の奥へ歩いていきます。
れんげ畑の奥には準備中の熱気球があり、期待が高まります。
「スカイランタンの下のスイッチを入れて、ひもを伸ばしてください」というアナウンスが流れ、一斉にスカイランタンが浮上しました。スカイランタンはどれも真っ白でしたが、点灯すると中のLEDライトの色が赤、黄、緑と異なっているのがわかります。
熱気球もかなり膨らみ、あとは完全に日が暮れるのを待つばかりです。
そしてとうとう夜になり、想像以上に幻想的な景色が目の前に広がりました。
素晴らしい光景に見とれていると、「こんな景色が見られて、無事にイベントが開催できて幸せです。ありがとうございます!」というアナウンスが流れてきました。「こちらこそ、こんな素晴らしい景色を見せてくれて、こんな楽しいイベントを企画してくれてありがとうございます」と思わず心のなかで返事をしていました。
おわりに
帰りのジャンボタクシーを待つ間も、にいやま新栄会会長の畝山さんは「農業に興味があるかたは、いつでも声を掛けてください。お待ちしています。みんなで安心安全なお米を育てましょう!」と呼び掛けていました。
そう、このイベントの本来の目的は「自然に親しみ、農業に関心を持ってもらうこと」。
きっとれんげ畑で思いっきり自然に触れ合った子どもたちには、このような自然のなかで暮らし続けたいと思う人がいるはずです。また、大人にもUターンやIターンして就農を考える人がいるかもしれません。
たとえ農業に従事しなくても、地産地消を心がけ、地域の農産物を食べることは地域の農業を応援することにつながります。
新山れんげまつりは毎年5月3日に開催しています。次回は2026年5月3日(日)に開催予定。
れんげ畑で自然に触れ合い、地域の農業に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。