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片づけが苦手な人の強い味方・整理収納のプロ「関口 まり」。

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片づけが苦手な人の強い味方・整理収納のプロ「関口 まり」。

これから新学期や新年度を迎え、進学や就職で新しい生活をはじめる人も多いのではないでしょうか。片づけが苦手な人にとっては、新居の片づけもひと苦労ですよね。今回はそんな人たちの強い味方「お片づけコーチ」の関口まりさんを紹介します。

お片づけプランナー

関口 まり Mari Sekiguchi

1987年埼玉県生まれ。大学卒業後は東京の和菓子店で働き、結婚を機に退職。夫の転勤で全国を巡った末に新潟市で定住する。2020年より中学校の家庭科非常勤講師として働きはじめ、2023年からは「制理収納アドバイザー1級」の資格を生かし「お片づけコーチ」としての活動もはじめる。趣味は料理で、特技は英語。

転勤族のママさんが「お片づけコーチ」をはじめた理由。

——関口さんは埼玉県のご出身なんですね。どういういきさつで新潟へ?

関口さん:私の夫は転勤族だったので、全国あちこちを引っ越して回ったんです。最終的には新潟が気に入ったので定住することにしました。

——新潟に来たばかりの頃はどんな印象でした?

関口さん:それまではスキーで湯沢へ来たことしかなかったので、新潟には「雪、山、酒」というイメージしかなかったんです。それが新潟市に着いてみたらビルがたくさんあって、思っていたよりも都会だったのでびっくりしました(笑)

——新潟で暮らしていこうと思ったのは、どうしてなんですか?

関口さん:町も自然もあって、小さい子どもを育てるのにいい環境だと思いました。いろいろな候補地と比較してみても、すべてが勝っていたんです。

——それは嬉しいですね。新潟へ来てからは、どのように暮らしていたんでしょうか?

関口さん:専業主婦からの脱却をしようと思って、中学校で家庭科の非常勤講師をはじめました。教員採用試験を受けようとも思いましたが、家庭で子どもと触れ合える時間がなくなってしまうと思ったので、在宅でもできる仕事をはじめようと考えたんです。そのとき頭に浮かんだのが得意だった「英語」と「片づけ」でした。

——「英語」はともかく、「片づけ」が得意だったのはどうしてなんですか?

関口さん:転勤で引っ越すたびに、荷造りと荷解きを繰り返してきました。もともと無駄が嫌いで効率よく物事を進めたい性格なので、だんだんと整理や収納のノウハウが蓄えられていったんです。効率の良い引越しのノウハウをまとめた「引越しノート」までつくっていたんですよ(笑)

——「引越しノート」(笑)。どんなことが書いてあるんですか?

関口さん:引越しの際にやってよかったことや反省点をまとめてあります。「やってよかったこと」の例としては、転居後に子連れで慣れないスーパーへ行って買い物をするよりも、転居前に新しい調味料を買っておいた方がストレスにならなくて済むんです。そうしたノウハウをメモして転勤族のママ友さんに渡してあげると、とっても喜んでもらえました。

——身の回りの人に、自分の経験をアドバイスをしていたんですね。

関口さん:あるとき、ママ友さんに「整理収納アドバイザー1級」の資格を持っている話をしたところ、自宅の片づけを手伝ってほしいと頼まれたんです。そのときに片づけで悩んでいる人をリアルに見たことで、少しでも力になれたらと思って「お片づけコーチ」の仕事をはじめました。

「お片づけコーチ」に聞く整理収納のコツ。

——「お片づけコーチ」として最初にやったのはどんなことですか?

関口さん:自分の存在を知ってもらって集客するため、インスタグラムの勉強をはじめたんです。プロフィールをわかりやすく整えたり、どういう人に向けた発信するのかターゲットを明確にしたりして準備をしました。少しでも興味を持ってもらえるように、片付け初心者に向けて整理収納に役立つ情報を投稿しているんですよ。

——ターゲットはどんな人たちなんですか?

関口さん:子育て中のママさんを中心に発信しています。子どもがいれば物も増えるし、子育てしながら家の片づけもしなければならないと、イライラしてストレスが溜まってしまうんです。たとえ散らかってしまったとしても、仕組みさえ整っていれば簡単に片づけられることを伝えたいんですよ。

——私も断捨離できなくて片づけが苦手なので、とても勉強になります。

関口さん:物を捨てられない人が片づけられないと思われがちなんですけど、実は買い物に問題があることが多いんですよ。ダイエットのためにどれだけ運動しても、それ以上に食べていたら痩せられないのと同じで、目先のお得感につられて必要のない物を買ったり貰ったりしてしまうんです。「OUT」だけではなく「IN」にも気をつけてほしいですね。

——他にも片づけのためのコツがあったら教えてください。

関口さん:家にある物を言語化してみることが大事ですね。「どうして手に入れたのか」「どうして必要なのか」「どう思っているのか」というように、それについて説明できるかどうかなんですよ。ちなみに、私は家のなかにある物をすべて言語化して説明することができます。

——本当に必要な物かどうかを確認するということですね。他にもコツはありますか?

関口さん:完璧を求めないでほしいということですね。片づけが苦手って、0点か100点かという極端な人が多いような気がします。60点くらいでいいのに、最初から100点を目指したら手も動かないと思うんです。ちょっとずつ片づけながら、まずいところは直していけばいいと思います。

——それなら気軽にはじめることができそうですね。

関口さん:あと片づけた先にあるものをイメージすることも大切です。ダイエットはそれ自体が目的ではなくて、痩せることでSサイズの服を着たり、沖縄の海で水着を着たりというように、先にある楽しみのためにやると思うんです。片づけ自体を目的にしているのは、それを仕事にしている私のような人だけです(笑)

——具体的にはどんなテクニックがあるんでしょうか?

関口さん:子どもがメガネを失くしがちだったので、置き場所をつくることで防げるようになりました。あとカラーボックスの引き出しとして使用するインナーボックスは、隙間が空いたサイズを選ぶことで引き出さなくても物をしまうことができるんです。フックやキャスターを活用することでも整理収納の効率が上がりますね。

家を片づけられるようになって、変わること。

——「お片づけコーチ」をやっていて、良かったと思うことはありますか?

関口さん:部屋を片づけることで壁や床、窓の面積が増えて部屋が明るくなっていくんです。それに合わせてお客様の表情もどんどん明るくなっていくんですよ。それを見たときは「役に立つことができて良かった」と嬉しくなりますね。

——生活どころか性格まで変わっちゃいそうですね。

関口さん:家のなかを片づけられるようになると、お金の使い方まで変わってくるんです。そもそも片づけられない人はいなくて、自分や家に合わないやり方をしているだけなんですよ。今までやってこなかったから苦手なだけで、やっていればできるようになるんです。

——なるほど。これからやってみたいことはありますか?

関口さん:産院でのお片づけセミナーをやっていきたいんです。子どもが生まれてからでは余裕がなくなるので、パパやママには生まれる前にしっかり学んでおいてほしいんですよ。パパとママの片づけに対する考え方をすり合わせておくことで、争いが少なくなってストレスもなくなると思います。

——それは大事なことかもしれませんね。最後に、読んでいる方へひとことお願いします。

関口さん:イライラする原因が片づけにあると気づいていない人は多いんですよ。例えば、いつも「時間がない」と言っている人は、探し物が多くて無駄な時間を使っているかもしれないんです。まだ調味料が残っているのに、見当たらなくて買ってしまう経験をする人も同じです。身の回りを片づけることで、そうした無駄を無くすことができるんです。

——自分のことを振り返ってみる必要もありそうですね(笑)

関口さん:片づけが苦手なことは恥ずかしいことではありません。ひとりで悩んでいるんだったら、ぜひプロに相談して楽になっていただきたいと思います。

お片づけプランナー 関口まり

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