2日かけて仕込む黄金色スープが人気! カツオ風味香る“白醤油そば”【中華そば おっさん食堂】富山・砺波のやさしいラーメン店
チューリップの球根生産や平野に広がる散居村で有名な富山県砺波市。
その中心部にユニークな名前のラーメン店があります。
その名は、「中華そば おっさん食堂」。
おっさん? 食堂??
名前だけ見ると、力自慢の屈強な男性客が集まる大衆食堂のような店をイメージしますよね。でも、実は全然違います。
体にやさしい味つけや無添加の食材が人気で、おっさんに限らず世代や性別を超えて幅広く愛されるラーメン店です。
こってり味が合わなくなってきた“おっさん”たちへ
健康的でおいしいラーメンの店
店があるのは、砺波市太郎丸。
県西部を縦断する国道156号と小矢部方面につながる県道16号が交差する砺波の中心部で、付近はホテルや飲食店、大型量販店や雑貨店などでにぎわうエリアです。
店構えは、飾り気がないながらも洗練された印象。
ダークブラウンの木材を基調とした店内は清潔感があり、おっさんでなくてもホッとできる雰囲気です。
どうして“おっさん”?
ではどうして、「おっさん食堂」という名前なのか、ちょっと気になりませんか。
テーブルに座ってお品書きをめくると、最初のページに理由が書かれています。
「自分のような“おっさん”の応援団でありたいという想いがあるんです。毎日食べても体に負担がかからないよう、食材にはこだわっています」
自身も40代だという店主 不破亨路さんがおだやかな口調で教えてくれました。
中華そば、煮干、白醤油…あっさり味のやさしいラーメン
2023年のオープン当時から2枚看板としてメニューに連なるのが、「中華そば」と「煮干そば」。
富山産の大豆や小麦を使って丁寧に手仕込みされた醤油をスープに仕立てた「中華そば」は香りが高く、鶏ガラや昆布の味をしっかり感じられます。
もう一方の「煮干そば」は、3種類の国産煮干を丁寧に煮出して作るスープ。濃厚な魚介の味と風味を堪能できますが、後味はさっぱりと、おなかにも重く溜まることはありません。
▼「中華そば&煮干そば」はこだわりはこちらをチェック!
人気No.1は新たに加わった「白醤油そば」
この2枚看板に加わったのが、「白醤油そば」。
さらに、期間限定の「ホタルイカそば」を合わせて、4種類のラーメンを味わうことができます。
ホタルイカの“肝”がスープの肝という「ホタルイカそば」は限定10食で、開店早々売り切れることもあるそう。
この日もすでに品切れだったので、今回は人気No.1だという「白醤油そば」を注文しました。
2日間かけて作るという黄金色のスープは、寸胴いっぱいに鶏ガラと砕いた骨を入れて煮込みます。
味の決め手となる白醤油は、「中華そば」と同じく、隣の小矢部市で1929年から100年近くにわたって醤油や味噌を作り続けている畑醸造から仕入れたもの。富山県産の大豆や小麦を使い、昔ながらの製法で手仕込みしているのが特徴です。
大豆ではなく、小麦を主原料とした白醤油は、独特の甘みがあり、ほかの食材の味をより活かしてくれるんだとか。
スープはとても深みがある上品な味わいで、カツオの風味は強すぎることなくふわっとやさしく香ります。
コクはありますが、脂っぽさやしつこさはなく、あっという間に飲み干してしまいました。
特注のストレート麺は、スープとのバランスが絶妙な太さ。のどごしもよく、スルスルっと入っていくため、箸を運ぶ手が止まりません。
自家製の煮豚はやわらかく、塩味はそれほどないのにパンチのある旨みを堪能できます。
各種「特製」を頼むと、焼き豚とレアチャーシューの3種食べ比べを楽しむことができますよ。
サイドメニューには、地元農家のコシヒカリを伊賀焼きの土鍋炊き上げたごはんやおむすび、青森産のにんにくを使った餃子などもあります。
「“おっさん”たちに健康的でおいしい食事を提供したい」という不破さんの想いが形になったラーメンやおむすびは、女性や子供たちにも大人気。
“おっさん”という店名を見て「ちょっと入りづらいな」と思っている方、安心しておでかけください。
【中華そば おっさん食堂】
住所 富山県砺波市太郎丸1-9-24
営業時間 11:00~14:00、17:30~20:00
定休日 水曜