クマによる人身事故相次ぐ…なぜ?防ぐためにできることは? 北海道各地で広がる、クマを知る機会【2選】
北海道内ではクマの出没が相次ぎ、人身事故も起きています。
7月、福島町で新聞配達員の男性が、クマに襲われて亡くなりました。
8月14日には、斜里町の羅臼岳で、登山をしていた男性が、クマに襲われて亡くなりました。
近づきすぎた、クマと人の距離。
出没や事故を防ぐために何ができるのでしょうか。
北海道内で予定されている、クマについて知る機会を2つご紹介します。
連載「クマさん、ここまでよ」
①クマとの“いい距離の保ち方”を考える(千歳市)
千歳市で、クマをテーマにしたセミナーが開催されます。
クマに出会ったら、出会わないためにどうしたらいいのかなどの基本の知恵や、住民にできるクマ対策など、北海道内各地の取材をもとにお話しします。
会場には「ヒグマトランクキット」も登場します。
ヒグマの毛皮に触ったり、骨やフンの標本を見たりして学ぶことができます。
ヒグマの歩き方を体感できる「足跡シート」などもあり、大人も子どもも、楽しみながら正しい知識を得られる機会になるかと思います。
千歳市からのメッセージです。
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ヒグマが頻繁に人里へ出没することが社会問題になっており、千歳市においても多くみられている現状にあります。
ヒグマの駆除に関する課題や、ヒグマと人との生活圏の交錯を生み出している要因などを知ることで、そうした問題を身近に感じ、人もクマもそれぞれが安全に暮らすことのできる社会の実現のために、自分たちが日々の暮らしのなかでできることについて、考える機会とします。ご友人や、ご家族をお誘いあわせの上、ぜひお越しください。
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・日程:2025年8月21日(木)午後6時半~8時
・会場:千歳市総合福祉センター4階402号室
・定員:100名(先着順)
・講師:幾島奈央(劇場版『クマと民主主義』監督)
・手話通訳・要約筆記あり
・申込方法:WEB、もしくは千歳市教育委員会生涯学習課にお電話(0123-24-0848)でお申し込みください。
詳細は千歳市生涯学習課のホームページをご確認ください。## ②ヒグマをもっと知ろう!―森の王者の進化・生態・人との関わり(札幌)
日本哺乳類学会2025年度大会の公開シンポジウムが、札幌で開催されます。
ヒグマの最前線の研究成果や、ヒグマとアイヌ文化との関わり、近年の人との摩擦などについての講演やパネルディスカッション、アイヌ伝統舞踊の披露などが行われます。
・日程:2025年8月24日(日)午後1時~4時20分
・場所:札幌市教育文化会館(〒060-0001 北海道札幌市中央区北1条西13丁目)
・参加費:無料
・事前申し込み:不要
詳細はホームページからご確認ください。
クマの出没や被害が相次ぐ近年、北海道各地で、クマについて学ぶ機会も増えてきました。住民が参加できる、クマ対策のボランティアを開催している地域もあります。
悲しい事故が繰り返される現状のままでいいのでしょうか。
それぞれにできることを知り、考えてみませんか?
文:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は記事執筆時(2025年8月14日)の情報に基づきます