武居由樹V2戦はロベイシ・ラミレスに勝ったタイの刺客、那須川天心戦実現へKO勝利に期待
クリスマスイブにユッタポン・トンディーと防衛戦
プロボクシングのWBOバンタム級王者・武居由樹(28=大橋)が12月24日に東京・有明アリーナで同級10位ユッタポン・トンディー(31=タイ)と2度目の防衛戦に臨むことが決まった。
メインイベントで井上尚弥(大橋)がサム・グッドマン(アイルランド)を迎えて防衛戦を行う日のアンダーカード。10月24日の会見では対戦相手は交渉中と発表され、武居は「今年は激闘続きだったので今度こそはバチっとKOで勝ちたい。交渉中なんで相手のイメージはしていないが、鹿児島で合宿したり準備を始めているので、誰が来てもいいように気持ちを作っていく」と意気込んでいた。
武居はK-1からボクシングに転向して9戦目だった5月のジェイソン・モロニー(オーストラリア)戦で判定勝ちして世界王座を獲得。9月の比嘉大吾(志成)戦も11回にダウンを奪われながら最終12回に猛反撃して僅差の判定勝ちで初防衛に成功した。
デビューから8連続KO勝ちをマークしていたが、今年の2戦はいずれも判定決着。2024年の最後はKO勝利で締めくくりたいだろう。
15戦全勝9KOの難敵
相手のユッタポンは身長160センチの右ボクサーファイター。アマチュア時代の2017年には、ロンドン五輪フライ級、リオデジャネイロ五輪バンタム級金メダリストの前WBOフェザー級王者ロベイシ・ラミレス(キューバ)に判定勝ちした実績を持つ。
2020年にプロ転向後はWBAアジア・バンタム級王座を獲得。スピードはないが、豊富なアマチュアキャリアに裏打ちされる防御勘に秀でている。ここまで15戦全勝(9KO)と無敗をキープしており、分厚い上半身からスタミナとパワーもありそうだ。
身長170センチの武居は体格差を活かしながらスピードで勝負したい。ユッタポンはそれほどフットワークを使わないため、出入りの激しいボクシングを続ければKOチャンスもあるだろう。
会見で、キックボクシングから転向してWBOバンタム級7位にランクされている那須川天心について聞かれた際「いつでもやりたい気持ち。彼がもう少し待ってと言っているという記事を読んだが、早くやろうぜという感じ」とラブコールを送った武居。来年に実現するかもしれない大一番に向け、内容の濃い試合を期待したい。
【関連記事】
・良薬口に苦し…武居由樹が苦闘の初防衛、今のままでは那須川天心に負けるかも
・井上尚弥の敵はもはや自分だけ…グッドマンに釘を刺したモンスターのKO勝利へのこだわり
・井上尚弥戦を熱望するアフマダリエフがWBA暫定王座決定戦、両者とも次戦クリアすれば来春ラスベガスで激突?
記事:SPAIA編集部