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『平家物語 -胡蝶の被斬-』新たに井上和彦、井上麻里奈、佐倉綾音、下野紘が参加 キービジュアルなども公開

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『平家物語 ー胡蝶の被斬ー』

2025年3月14日(金)~3月17日(月)、新国立劇場中劇場にて上演される、『平家物語 ―胡蝶の被斬―』のキービジュアルや追加キャスト、そしてクリエイター陣からのコメントが発表された。

言葉・声・身体の各界のスペシャリストたちが結集し、平家一門の栄光と没落を新たなかたちで描き出す本作。

メインキャストの出演には、新たに井上和彦、井上麻里奈、佐倉綾音、下野紘(五十音順)が加わり、麻実れい、榎木淳弥、緒方恵美、梶裕貴、咲妃みゆ、関智一、高木渉、畠中祐、安原義人、山路和弘、山寺宏一(五十音順)と合わせて、公演回ごとに異なるキャストが平家の様々な登場人物に命を吹き込む。

これに加え、幻想的な舞台を輝かせるのは、オーディション等で厳選された約40名のマルチパフォーミングキャストとダンサー。魂を震わせる身体と声の表現で物語世界を鮮やかに描き出し、邦楽の響きが八百年前へと観客を誘う。

演出の指揮を執るのは、アニメ『鋼の錬金術師』『進撃の巨人』などで世界を魅了し、舞台『千と千尋の神隠し』ロンドン公演でイギリスの観客を熱狂させた気鋭の表現者・朴璐美。脚本は、ドラマ『岸辺露伴は動かない』で人間の狂気と美学を描ききり、『平成仮面ライダー』で魂の闇を照らし出し、アニメ『進撃の巨人』で人類の叫びを世界へと届けた鬼才・小林靖子。そして、振付・ステージングには『KATANA』で世界の喝采を浴び、東京 2020 パラリンピック開会式で感動の渦を巻き起こし、オペラ『ラ・ボエーム』で芸術の新境地を切り拓いた舞踊界の異端児・森山開次が務める。

【STORY】
平安時代末期、平家一族が栄華を極める時代を創り上げた平清盛。
その清盛は今、死の床にいる。
懸命な一族の呼びかけの中、薄れゆく意識。
清盛は業火の海のなかを進む船に乗っていた。
傍にいるのは身重の女人が一人。
体には無数に絡みついた赤い糸。
「これは、時子…これは、重盛…これは、…」
その糸の先には、清盛の血族たちがいた。
一本一本手繰り寄せる清盛の船は、栄華を極め、一族が滅亡するまでの業の海を進んで
いく。
この船の終着地は一体どこなのか——。
脚本 小林靖子 コメント

平家物語を「普遍的」と言うのはあまりに使い古された表現ですが、
人間の感情や葛藤だけでなく、エンターテインメント性においても普遍的だと感じます。
聴く人、読む人を面白がらせる、というと語弊がありますが、感情を動かそうという作者の工夫は、何百年たっても色褪せません。
そこを失ってはどんなに素晴らしい作品であろうと忘れられてしまうのです。
作品の芯は失わず、しかし古典に興味がない方たちにも平家物語を「面白い」と感じて頂き、この作品を未来へつないでいけたらと願っています。

演出 朴璐美 コメント

羽佐間道夫さんから受け継いだ『平家物語』は滅びの記録ではなく、
激動の時代を生ききった人々の魂の記録です。
この壮大な物語の真髄が、自分を生きることが困難な現代に深く響き渡りますよう、
生きる力に溢れますよう、集結してくれた素晴らしいスタッフ・キャストと共に全力を尽くして紡いでまいります。

振付・ステージング 森山開次 コメント

語り継がれてきた軍記物『平家物語』に向かい合えることに、深く感謝し震えている。
字面だけを読むことはできても、その心髄を今に伝えることは容易ではない。
荒ぶり振れるこの船上に、しっかり踏ん張り立たなければ、
いともたやすく海原に振るい落とされる。
私の身体は恐怖さえ感じているが、同時に喜びにも似た武者震いも感じる。
今を生きる私たちは、どこまで深く「平家物語」に迫れるのか。
全身全霊をかけて挑みたい。

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