【札幌・すすきの】クマがちょこん…かわいい『夜パフェ』に込められた北海道らしさ/Parfaiteria PaL(パフェテリアパル)
札幌の『夜パフェ文化』の先駆けである、超人気店で、北海道の地域への思いが詰まった期間限定メニューが登場しました。
連載「クマさん、ここまでよ」×連載「ごほうび糖分」
夜パフェの先駆け 飲んだ後にもおいしい「さっぱり」
札幌・すすきのの「夜パフェ専門店 Parfaiteria PaL(パフェテリアパル)」。ことしでオープン9年目で、札幌の『夜パフェ文化』先駆けの店にあたります。
変わらず大切にしているのが、「一日の締めに美味しいパフェで〆て、良い夢が見られますように」という想い。
店のこだわりポイントや、営業時間などの詳細は連載「ごほうび糖分」の記事で紹介しましたが、今回は、ある期間限定メニューに注目しました。
パフェで「クマ活」を表現
7月末から始まったパフェ『照らすヒグマ~クマ活に草刈り~』。
一面に広がるのはシャインマスカットの緑で、その上には、木彫りグマのチョコレートが乗っています。
「クマ活」とは、知床のホテル「北こぶしリゾート」が始めた活動で、ワークショップでクマについて考えたり、一緒に体を動かしてクマ対策をしたりするものです。
去年、北こぶしリゾートと、私たちHBC、札幌のアウトドアレストラン「mountainman」が協力して、mountainman周辺で「クマ活 in SAPPORO」を開催しました。
そのとき、実は「Parfaiteria PaL」を運営する会社が、系列の「OKASHI GAKU」のチーズケーキ缶を、参加者へのプレゼントとして提供してくれたんです。
そして今年、「クマ活」イメージのパフェを作ったと聞き、あまりの嬉しさにさっそく取材に伺いました。
「クマ活」で行われる対策に、「草刈り」があります。
クマは、体を隠せる背の高い草や川沿いを好んで移動するため、草を刈って見晴らしをよくすることで、「クマの通り道」を遮る対策です。クマの住宅地への侵入を防いだり、お互いに気づかずに近づいて、ばったり出会って事故になるリスクを減らしたりできます。
パフェを一目見て、「クマ対策の草刈り」の意味がまさに再現されている…!とびっくりしました。
シャインマスカットで表現したみどりは、無造作に生い茂ることなく、なだらかに一面に広がっています。
その中にいるクマは、丸見え!これなら草刈りの効果は抜群です…。
見た目と味に詰まった「職人技」
見た目の美しさも、特別な一日の〆を演出しているのですが、味にも「夜パフェ専門店」ならではのこだわりが詰まっていました。
お酒を飲んだ後でもおいしく食べられるようにという思いで、「さっぱり」した味に仕上げられています。
シャインマスカットは、シャキシャキ食感で、フレッシュ!
うす~く均一にカットされているのですが、すべてパティシエの手作業だそう。一緒に並ぶ白い円は「練乳寒天」で、これもシャインマスカットと同じ大きさにくりぬかれています。
その下からは、いろいろな食感と味が次々と登場。
なめらかな「アーモンドミルクパンナコッタ」や「ギリシャヨーグルトのクレーム・ダンジュ」に、アクセントになるのはサクサクの「アーモンドガレット」…。
「キウイとバナナのジェラート」や、ハーブの一種「ディル」など、さわやかなおいしさも隠されています。
そのパーツすべてが、パティシエの手作りなんだそう。一つひとつがスイーツとして完成されていて、それぞれ味わいたくなるのですが、一緒に口に入れたときのバランスも計算されているので、合わせても食べたい…。
そんなことを考えているうちに、すぐに食べ終わってしまいます。
「夜パフェ」未経験の方は、「飲んだ後にパフェなんて、くどいのでは?」と思うかもしれませんが、生クリームたっぷりのパフェとは別物。夜に嬉しい「さっぱり」したパフェです。
道産食材も大切にしていて、このパフェにはニセコ蒸留所のジンが使われています。(ノンアルコール対応も可能)
口の中でジントニックのような味わいになるよう、「トニックウォーターのジュレ」も入っています。
そして木彫りグマのチョコレートも、かわいいだけではないんです…。
札幌のチョコレート店とコラボし、特別な配合で作ったもので、フルーティさや渋味も感じる奥深い味わいでした。
パフェを構成するスイーツ・食材の一つひとつが書かれたカードももらえるので、見比べながら楽しむことができます。カードには、北海道では命と街を守るために草刈りをしていることの説明や想いも一言添えられていました。
「多くの人にクマ対策について知ってもらえれば」という思いで、このパフェを作ったといいます。
「Parfaiteria PaL」は、平日でも1日に200人ほど、週末は350人ほどが訪れるという、超人気店です。「YOSAKOIソーラン祭り」などイベント時期には400人ほどが来る日もあるそうで、札幌市民だけでなく、観光客も多く訪れていることがわかります。
そんな場所で、パフェをきっかけにクマについて発信されていることは、ニュースなどとはまた違った人に届くのだろうと、素敵な取り組みだなあと感じました。
道産食材を大切にするだけでなく、地域への想いや、北海道らしさも大切にしている店のように思います。
でもでも、真面目な顔をして食べる必要はありません。「クマ活」はもともと、知床の観光と、クマ対策を組み合わせた前向きな取り組み。
パフェをきっかけにクマ対策について知った後は、おいしさに集中して楽しんで、「北海道らしさ」を堪能してみてはいかがでしょうか。
「夜パフェ専門店」として常に新しいおいしさを提供
「Parfaiteria PaL」では、旬のおいしさを提供したいという想いから、次々と新作の期間限定メニューを開発していていて、常時6種類ほどのバリエーションから選ぶことができます。
パフェ作りのこだわりや店内の雰囲気、営業時間などの詳細は、連載「ごほうび糖分」の記事でくわしくお伝えしています。
【1日2~300人が訪れる超人気店!夜パフェ文化の先駆け】
夜パフェ専門店 Parfaiteria PaL
・北海道札幌市中央区南4条西2丁目10-1 南4西2ビル6F
・最新の期間限定メニューはインスタグラムでご確認ください
期間限定パフェ『照らすヒグマ~クマ活に草刈り~』
・7月末から登場の期間限定メニュー
・ニセコ蒸留所のジンが使われていますが、ノンアルコール対応も可能です
・シャインマスカットの収穫状況によるため、提供期間は未定ですが、8月いっぱいはある見込みとのことです
連載「クマさん、ここまでよ」×連載「ごほうび糖分」
文:Sitakke編集部IKU
※掲載の情報は取材時(2023年8月上旬)の情報に基づきます。