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たこ焼きと笑顔を届けるキッチンカー「タコヤキえもん」。

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たこ焼きと笑顔を届けるキッチンカー「タコヤキえもん」。

週末のイベント会場やスーパーの入り口、駅の駐車場に現れる、黒い車体にポップな色合いの旗が目印の「タコヤキえもん」。大ぶりなタコが入った、とろとろのたこ焼きが自慢です。「ひとつください」と注文するととびきりの笑顔で応えてくれるオーナーの寺岡さんに、いろいろお話を聞いてきました。

タコヤキえもん

寺岡 賢介 Teraoka Kensuke

1987年新潟市秋葉区出身。専門学校を卒業後、福祉の仕事に11年間従事した後、市内の飲食店に転職。2023年4月に独立し、キッチンカー「タコヤキえもん」をはじめる。音楽やサウナ、筋トレを愛する。

一度きりの人生。「自分で何かをはじめたい」と独立を決意。

――寺岡さんは今までどんなお仕事をされていたんですか?

寺岡さん:介護の仕事です。専門学校を卒業してから11年くらいお世話になっていました。

――今とはずいぶん違う職種だったんですね。キッチンカーをはじめたきっかけをお聞きしてもいいですか?

寺岡さん:30代に入ったときに、ふと「このままでいいのかな」と感じたのがきっかけです。もちろん、福祉の仕事にもやりがいは感じていたんですが、人生一回しかないんだから、まったく違うことをはじめてみてもいいんじゃないかなと思ったんです。

――元々キッチンカーに興味があったのですか?

寺岡さん:飲食店がやりたかったんです。人と話すのが好きなので、定期的に音楽イベントを開催するようなカフェの開業を目指していました。最初は飲食業の経験を積むために、居酒屋とカフェを運営している会社に就職しました。配属先は居酒屋だったんですが、入社した年にコロナが流行ってしまって……。

――それは大変でしたね……。

寺岡さん:会社には独立を目指していると入社前に伝えていて、ありがたいことに経営や人材育成だけではなく、SNSでの集客方法も惜しみなく教えてもらいました。コロナ禍でテイクアウトが当たり前になって、キッチンカーという業態を身近に感じるようになったのもこの頃です。

――では、その頃からキッチンカーでの開業を視野に入れはじめたのでしょうか?

寺岡さん:選択肢のひとつに上がったのがその頃ですね。知り合いでキッチンカーをやってる人から話を聞いて、自分でも勉強しはじめました。車1台あればどこにでも行けるし、お客さんとのコミュニケーションもとりやすいし、自分の目指すスタイルにしっくりきたんです。

――なるほど。キッチンカーで売る商品をたこ焼きにした決め手は何だったのでしょう?

寺岡さん:たこ焼きが大好きで友人や家族とよくたこ焼きパーティーをしてました。キッチンカーのメニューを考えたときに、そのときのみんなの笑顔がすぐに思い浮かびました。たこ焼きを焼く技術的なところにも憧れがあり、たこ焼きを極めたいと思ったんです。

独自のとろとろ食感を生み出す、「えも粉」を考案。

――「タコヤキえもん」のたこ焼きはとろっとした食感が魅力ですよね。

寺岡さん:うちは独自の「えも粉」を使っています。市販のミックス粉を使っても美味しいたこ焼きはつくれるんですが、自分が理想とするたこ焼きをつくるために「えも粉」を考えました。

――「えも粉」と一般のミックス粉の違いをお伺いしてもいいですか?

寺岡さん:数種類の粉を配合して水分量を調整し、何度も試作を繰り返して今の食感に辿り着きました。

――今まで営業していて、大変だったことを教えてください。

寺岡さん:焼き台が1台しかないので、どうしてもお待たせしてしまって時間のないお客様に提供できず、悔しい思いをすることがあります。縁あって来てくれたお客様なので、できれば食べていただけるよう何とか工夫をしたいのですが.…。

――せっかく来ていただいたのに、それは悔しいですね。

寺岡さん:僕に手が8本あればなぁと毎回思ってしまうほどです。

「美味しい」と口元がほころぶ、みんなの笑顔のために。

――子どもたちからのメッセージがかわいいですね。

寺岡さん:常連さんのお子さんからいただいたものなんです。自分の渡したものが飾ってあると子どもたちも喜んでくれるんですよ、その姿を見るとほっこりするので見やすいところに貼っています。

――お店を続ける上で、意識していることや気をつけていることってなんでしょう?

寺岡さん:「絶対おいしいたこ焼きをつくらなきゃいけない」って自分にプレッシャーをかけて、常に最高の状態でお客様にたこ焼きを届けるために、研究試作を繰り返し命をかけてたこ焼きを焼いています。たこ焼きを食べたとき、お客様に「美味しい」って笑顔になってもらいたいです。

――お客さんの笑顔が寺岡さんのエネルギーになっているんですね。

寺岡さん:新しいことへのチャレンジとして飲食店を選んだ動機が、「人の喜んでいる顔がみたい。それをリアルに感じられる距離感でいたい」というものだったので、美味しいものを届けるって気持ちはめちゃくちゃ大事にしてます。それが僕にとってはたこ焼きだったけれども、例えそれが焼き鳥でもクレープでも、アイスでも、きっとやるべきことは変わらなかったんだと思います。

――今後やってみたいことはありますか?

寺岡さん:テント出店したいですね。たこ焼きを食べられる場所や調理スペースをキッチンカーの横につくりたいなって考えています。今、キッチンカーが少し大きめなので車体が高くて手元が見えないんですよ。たこ焼きってライブ感も大事だと思っていて、焼いている手元が見える状態にしたいんです。あと、週末のイベントだと焼くのに忙しくてお客さんの顔が見れないこともあって。もっとお客さんとの接点を増やせるようにしていきたいですね。

――すごくいいですね!

寺岡さん:たこ焼きってどうしても待たせちゃう商品だと思うんですけど、そこをしょうがないって諦めたくないので、待たせない工夫をする努力も続けたいです。テントもそうですし、いろいろな方法でチャレンジして、たこ焼きをたくさんつくって、お客さんの笑顔をたくさん増やしたいですね。

タコヤキえもん

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