「一回きりの人生だからチャレンジし続ける」徹底的な分析・効果検証をもとにしたキャスティング武器に「日本一のエンタメテック企業」へ【東京都港区】
株式会社wonderXはインフルエンサーやタレントなどのキャスティングを軸に企画から実行までをワンストップで提供する広告代理業を行っています。CEOの野澤智貴(のざわ ともき)さんは広告のプランナーを目指し、大学卒業後、広告代理店に就職。その後「人生一回きりなので自分のやりたいことにチャレンジしていこう」という思いから2017年にwonderXを創業し、インフルエンサーのキャスティングを強みとした幅広い支援を行っています。今回は野澤さんにwonderXを創業した背景や、強みであるインフルエンサーのキャスティング支援をする背景、今後の展望などを伺いました。
「人生は一回きり。だからこそ、とことん挑戦」と起業。失敗を恐れない挑戦がwonderXの原点
野澤さんは広告企画プランナーを目指し、大学卒業後広告代理店に就職。就職後はいくつかの広告代理店を経験し、その後独立に至りました。「もともとは起業の意思はありませんでした。しかし、広告代理店でSNSやWebマーケティングの仕事をしているうちに雇われ側ではなく自分が事業を創っていきたいという思いに至りました」と野澤さんは話します。
一方で、生活を一変させて突然起業することにはためらいがあったため、まずは当時
働いていた広告代理店で社内起業を目指しました。しかし、社内起業をするためには多くの時間を費やさなければならず、制約も多いことに気づき、結果として社内起業ではなく独立という道を選択します。
「早く挑戦して、早く失敗した方が良い。人生一回きりなので自分のやりたいことにチャレンジしていこうと思いました」と野澤さんは話します。
そして、培ってきたSNSやウェブマーケティングのノウハウを生かし、28歳の時にwonderXを創業。野澤さんの失敗を恐れずに自分の道を切り開くチャレンジ精神が現在のwonderXの原点となっています。
「真に売れる」キャスティングで、クライアントの本質的な課題の解決へ
「起業をしてから180日は友人と遊ばず仕事漬けの毎日でした。売上をあげないと死んでしまうという危機感を持ちながら、あらゆる手段で新規営業を行っていました」と野澤さんは当時を振り返ります。
その後は必死に続けた新規営業の甲斐あって大企業の支援を行うことになり、さらにお客さまの紹介からさまざまな企業の支援につながっていったと言います。しかし、起業をして3、4年ほどで壁にぶつかります。「当時は売上が順調に上がり、人の採用にも力を入れていました。しかし、私は前職時代にほとんどマネジメントの経験がありませんでした。そのため、会社の人員が増えていくにつれマネジメントに課題を感じるようになり、会社自体も伸び悩んでいました」
その状態をどのように抜け出したのかを伺うと「立て直しができた理由は2つあります。1つはマネジメントや会社のビジョン、ミッションを作りました。そして、もう1つが他社とのビジネスモデルとしての差別化です」と野澤さんは答えます。
特に売り上げが伸びた理由は他社との差別化だと強調します。「広告代理業は極端にいえば誰でもできる事業だと思います。そのため、当時は差別化は難しい事業だと思っていました。そのなかで差別化することができるのがが、ノウハウを駆使した『真に売れる』インフルエンサーのキャスティングでした」
PRやマーケティングの本質はモノを売ること。しかし、その本質を捉えられていない企業も多いと野澤さんは話します。続けて、具体的な差別化について「例えば、美容系の商品を売りたいから美容系のYouTuberをキャスティングする。これでは、他の会社の広告でも同じような人をキャスティングすることが多いため、効果が出ないことがしばしばです。本質的にモノが売れるための広告を作るには、分析や効果検証の手間がかなりかかります。その手間を当社が代行し徹底的に手間を請け負うことで、クライアントが成し遂げたい本質の課題を解決することにつながります」と話します。
徹底的な分析、効果検証をして「真に売れる」キャスティングを通じて、クライアントの本質的な課題を解決することがwonderXの強みとなっています。
エンタメ×テクノロジーで「日本一のエンタメテック企業」へ
最後にwonderXの展望を伺うと「広告代理事業を土台に新規事業にも力を入れていきたいです。具体的にはエンタメ×テクノロジーを融合させていきたいです」と話します。
「現在はさまざまなことがエンタメ化しています。例えば、ショッピングやカフェで仕事をすること。これらもエンタメの1つになっていると思います。しかし、日本ではまだまだエンタメにお金を払う動きは強くありません。これらをテクノロジーの融合で変えていきたいと思っています」
そう野澤さんが話すように、すでにwonderXではバーチャル系の事業やブロックチェーンの事業に動きだしており、エンタメ×テクノロジーの実現に向かっています。そして、wonderXが掲げるミッションである「日本一のエンタメテック企業になる」ことを目指して、これからも野澤さんのチャレンジは続きます。
聞き手:丸山夏名美、執筆:國府谷純輝