帰国直前のパンダ目当てに『アドベンチャーワールド』へ来たらまさかの大失態 / みんな、俺の屍を越えてゆけ…
「2025年6月28日をもってアドベンチャーワールドのパンダが中国へ返還される」というニュースは、稲妻のように突然襲い掛かってきた。
皆さんご存じ、白黒の模様と愛らしいしぐさが超絶キュートな動物パンダ。最後にひと目でいいから会いたい! と慌てて宿をとり、和歌山県白浜町へと向かった。
──ところが、である。まさかの失態により、筆者はパンダを見ることが叶わなかったのだ。
一体なにが悪かったのか。どうすればよかったのか。この記事は筆者の後悔と反省の記録であり、誰も同じ過ちを繰り返してほしくないという祈りを込めたメッセージである。みんな、俺の屍を越えてゆけ……!
・パンダを見に来たはずが大失態
筆者は34歳といういい歳ながらパンダが大好き。パンダグッズを集めるのはもちろん、子どもの服もパンダ柄を見つけたら積極的に買うようにしている。
本物のパンダは8年ほど前に見たきりだが、「子どもが4~5歳ぐらいになったらまた行こうかな」なんてのんきに考えていた。
アドベンチャーワールド(以下アドベン)のある和歌山県白浜町はパンダの街として有名だし、永遠にそういうものなんだとばかり思っていたのだ……。
だからこそ、今回パンダが中国に返還されるというニュースはまさに青天の霹靂(へきれき)。
「なんで今まで行かなかったんだよ!」と自分に怒りを覚えつつも慌てて予定を調整し、白浜への旅行計画を立てた。
日程としては6月の平日に1泊2日。アドベンから車で10分以内のホテルに宿泊して、2日目の朝から入場。すでに隔離検疫により屋内展示となっているが、朝からダッシュすれば見られるだろうという算段であった。
──そして迎えた当日。計画通りちょこっと観光をした後ホテルにチェックイン。
奮発してとったホテルはリゾート感満載で、食事も豪華。温泉やプールも付いていて「来てよかったね!」と家族で盛り上がった。
ところが翌日、2025年6月4日(水)。
アドベンチャーワールドが……
定休日だったのである!!!!
ちょっとまって、ウソでしょ!?
ここまで来て、1泊して、パンダをチラリとも見ずに帰るの!? 自分の目を何度も疑いゴシゴシとこすったが、定休日なものは定休日。諦めるしかなかった。
数週間前から計画していたにも関わらず、なんでこうなってしまったのだろうか?
完全に筆者の自業自得なのだが、そして「調べておけよ」と言われたら「はいその通りです」としか言いようがないのだが、どうすれば最悪の事態を避けられたのか考えてみた。
・動物園だって休みはある
今回こんな大失態を犯した一番の原因は、これだけ大規模な動物園には休園日なんてないだろうという思い込みだった。
実際には、アドベンは7月・8月の繁忙期を除き毎週水曜日が定休日。動物園にだって当たり前に休みはあるのだ。
ついでに言うと全国の動物園を見ても、
・東京『上野動物園』…月曜日が定休日
・北海道『旭山動物園』…夏季・冬季にまとまった休園日あり
・大阪『天王寺動物園』…月曜日が定休日
といった具合に、動物園には決まった休みがあるのがスタンダード。
正確な理由はわからないが、動物へのストレス軽減や、生息エリアの清掃に時間がかかるといった事情があるのかもしれない。
一方で水族館やテーマパークは、不定のメンテナンス日や冬季(雪のある地域)以外は無休としている施設も多い。動物園と比べるとギャップがあるよね。
筆者自身 普段は水族館に行く機会が多く、動物園には滅多に行かない。そのため、アドベンに定休日があるという発想にまったく至らなかったワケである。
……なんてモットモらしい言い訳をしたが、どんなに無休の施設であっても臨時休業の可能性はある。
訪問前に、必ず営業日をチェック。筆者の失敗を踏み台にして、皆さんは徹底してほしい。
・前売り券を買うべし
なんでもオンラインで買える現代社会。動物園の前売り券だって買える。もちろんアドベンも例外ではない。
購入画面を開けばわかるのだが、アドベンの前売り券は日付を指定した上で購入する仕組みになっている。つまり前売り券さえ買っておけば、水曜日が定休日ということは事前にわかったのだ。
数週間前から計画していたにも関わらず、そして一応デジタルネイティブであるにも関わらずなぜ買わなかっただろうか……。
とにかくどんな施設・イベントへ行くにせよ、日にちが決まっている場合はさっさと前売り券を買うべし。
特に今回(パンダが帰る直前)のように混雑間違いナシのケースでは、現地でチケット売り場に並ぶ時間ももったいない。前売り割引がある場合だってあるので、タイパ・コスパを両取りできるかもしれないぞ。
・推しは推せるうちに推せ
っていうかそもそもの話、そんなにパンダが好きならもっと早く見に行っておくべきだったのである。
パンダがずっといると思われていた時に行っておけば、こんなに焦る必要はなかったし、適度な観客量の中でゆっくりパンダが見られたのだ。
皆さん、推しがいつまでもいるとは思ってはいけない。推しは推せるうちに推せ。パンダもアイドルもVTuberも2次元キャラクターも、いなくなる時はあっけないほど一瞬でいなくなっちまうんだから。
・旅は計画的に
思い返せば思い返すほどに、今回の旅行は筆者の準備不足。
「計画中に調べていたら」「移動中に公式サイトを見ていたら」「前売り券買う? って話していた時に即行動していたら」と、無限にたらればが湧いては消える。
アドベン行きを計画しているパンダファンの皆さまは、筆者のような大失態を犯さないようくれぐれも気を付けてほしい。
そしてパンダファン以外も、いつ・どこへ行くにせよ必ず施設の営業日をチェックした上で訪問するように。「そんなにマヌケじゃない」と思う人こそ要注意だからな!
とりあえず筆者は、残された日程の中なんとかやりくりして日帰りでリベンジするつもりだ。待ってろパンダたち。必ず会いに行くからな!!!!
参考リンク:アドベンチャーワールド公式
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.