自己投資? 趣味? もしボーナスが入ったら、あのエンジニアは何に使う!?【牛久祥孝、青木俊介、だむは、元セガ・下田紀之】
エンジニアとしてキャリアを描いていく上で、日々のスキルアップは避けては通れない。
ただ、人生とは仕事だけではない。趣味やプライベートの時間を充実させることも、より良いエンジニアライフを過ごすために欠かせない要素の一つだ。
業界で活躍しているあのエンジニアたちは、どのようなことにお金を使っているのだろう。成功体験を重ねてきた先人たちの事例を知ることで、自分では思いつかない「お金の使い道」と出会えるかも知れない。
そこで今回、オムロン サイニックエックスの牛久祥孝さん、Turing・CTOの青木俊介さん、bgrass・CEO 兼 CTOのだむはさん、元セガ・ゲームプロデューサーの下田紀之さんの4名に、「もし今まとまったお金が入った場合の使い道」を聞いた。
目次
OMRON SINIC X Principal Investigator 牛久祥孝さんTuring CTO 青木俊介さんbgrass株式会社 CEO 兼 CTO だむはさん元セガ・ゲームプロデューサー 下田紀之さん
OMRON SINIC X Principal Investigator 牛久祥孝さん
編集部:もし今まとまったお金が手に入ったら、何に使われますか!?
牛久さん:新NISAの口座で全額ETFにします。・・・・・・つまらないですかね。
ただ全体のポートフォリオから考えると、もっとリスクのある投資をする方に回すかもしれません。とはいっても、FXや仮想通貨のことではないです。
大きく分けて自己投資か事業投資を想定していて、前者は割とまとまったお金が必要な学習・健康・美容のためのサービスを、後者は新たな会社を立ち上げる原資を指します。
10年前だったら、海外に1年くらい滞在するきっかけにしたと思います。その頃は自転車操業だったので、心のゆとりが無かった思い出があります。
オムロン サイニックエックス
リサーチオーガナイザー兼プリンシパルインベスティゲーター
牛久祥孝さん(
)
2014年3月、東京大学情報理工学系研究科博士課程修了。同年4月、NTTコミュニケーション科学基礎研究所(CS研)に研究員として入所。16年より東京大学講師(原田牛久研究室)。18年10月、オムロン サイニックエックスにてプリンシパルインベスティゲーターに就任。Ridge-iのChief Research Officer、東北大学非常勤講師、合同会社ナインブルズの代表も兼任する
Turing CTO 青木俊介さん
編集部:青木さんの「お金の使い道」を教えてください!
青木さん:僕は20代の頃アメリカで研究生活を送っていたので、ほとんどお金を使わず研究と開発ばかりしていました。 貰った特許報奨金とかも、会社創業時の軍資金になっちゃった気がします(笑)
一方で、ここ4、5年は意識して「経験」にお金を使うようにしています。
エンジニアリング事業をもっと成功させるためには自分自身をアップデートする必要性を強く感じていて、ニューラルネットワークと同じように、なるべく多様な入力を入れると自分自身も良い出力するかなーという考えに基づいています。
Turing(チューリング)株式会社
共同創業者・取締役CTO
青木俊介さん(
)
米国カーネギーメロン大学計算機工学科でPh.D(博士号)取得。米国では自動運転システムの開発・研究に従事し、サイバー信号機の開発や大手自動車会社の自動運転システムの開発に携わる。2021年より国立情報学研究所の助教に着任。同年、山本一成氏とチューリングを共同設立
bgrass株式会社 CEO 兼 CTO だむはさん
編集部:ご自身に「ボーナス」をあげるとしたら、何に使いますか?
だむはさん:私は「人生でやりたい100のこと」を作っているので、上から順にやれてなかったことをやっていきたいですね。今見たら、一番上はIPOって書いてあったので、それは置いておいて(笑)
2番目は「エジプトでラクダに乗る」でした。3番目は「イルカと泳ぐ」で、4番目は「スカイダイビング」。5番目は「イタリアでパスタを食べる」なので、5番目くらいまでできたらいいなと思います。
あと、将来的にまとまったお金をもらえるようになったら、女性起業家にエンジェル投資したいです!私がそうやってバトンを繋いでもらっているので。
bgrass株式会社
CEO 兼 CTO
咸 多栄さん/だむはさん(
)
ジェンダーギャップをテクノロジーで解決する、女性ITエンジニア向けハイスキル転職サービス「WAKE Career」を運営。韓国生まれ日本育ち。新卒でSIerに入社。エンジニアとして開発やプロジェクトリーダーを担当。2020年にWeb業界にキャリアチェンジ。その傍ら女性エンジニア向け1on1サービス「sister」を個人開発してリリース。21年11月に独立。22年7月にbgrass株式会社を設立。IT業界のジェンダーギャップ解消を目指し精力的に活動。22年女性リーダー支援基金採択。24年「BEYOND MILLENNIALS 2024」選出
元セガ・ゲームプロデューサー 下田紀之さん
編集部:下田さんは、どんなことにお金を使うことが多いですか?
下田さん:バイクを買ってあちこち走り回ったり、オープンカーを手に入れて旅に出たり、ロードバイクで長距離サイクリングに挑戦したり、乗り物に投資していることが多いですね。
乗り物は自分が体験できることの可能性を拡大してくれますし、移動すること自体が喜びをもたらしてくれます。
いつか大金が転がり込んできたら、宇宙船に乗る権利を購入して衛星軌道上の超高速飛行を体験するのが夢です。できれば他の衛星や惑星にもたどり着きたいものです。
岡山理科大学 情報理工学部 情報理工学科
教授
下田紀之さん(@noshimoda)
株式会社セガにてゲーム製作のプロデューサー、ディレクター、プランナーとしてアーケードゲーム・家庭用ゲーム・スマートフォンゲームなどの開発に携わる。2022年より岡山理科大学でクリエイティブと品質を両立させるためのゲーム開発方法について研究。24年「ゲーム開発プロジェクト管理の基本」(技術評論社)を上梓した。代表作に『ボーダーブレイク』など