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今週のヘラブナ推薦釣り場2024【茨城・中沼】

TSURINEWS

人気のトイレ周辺(提供:週刊へらニュース編集部)

型がいいのはうれしいが釣るのが難しいと言われる釣り場の代表格が、茨城県龍ケ崎市にある中沼だろう。アベレージサイズが尺3寸前後で40cm超も顔を見せる。しかしそれは釣りがうまくハマった場合の話で、釣り方やエサが合わせられないと撃沈の憂き目に遭う。それでも足しげく通う常連が多いのは、この池なら腕自慢ができるからだろう。我こそはと思う太公望は、その腕っ節をぜひ披露されてみてはいかがだろうか。

中沼の概況

小貝川が氾濫した時にできたジャリ穴と言われ、かなり歴史のある沼。当時から大型が釣れる沼として有名で、古くから通う常連の話だと「昔は50cm超もまれに顔を出すほど大きいのがよく釣れたんだよ。でも今じゃ尺半がいいところだな」だそうだ。

要するに数釣り場ではないと想像がつくが、それでも日並みがいいと30~40枚、まれに50枚以上などという大釣りもあったりするようだが、それはかなり希な話。通常は一日竿を振ってツ抜けできれば合格点で、7月25日の取材時点では農薬散布の影響なのかいい人で4~5枚、大抵はオデコか1~2枚という日が続いているようだ。

中沼の概況(提供:週刊へらニュース編集部)

「釣れない所を紹介してどうするんだ!」みたいなお叱りを受けそうだが、これは一時的なものらしく水環境が戻れば、再びエサを追い始めるだろうというのが常連の大方の見解だ。

ただし環境が復活しても釣るのは難しいのが正直なところ。型を見る程度なら永遠の初級者の記者でも可能だと感じるが、それ以上を釣ろうとするならある程度の腕が伴わないと難しい印象。

なぜなら中沼の魚は型がよすぎるから。アベレージサイズが尺2~3寸で40cmでも「まあまあかな」と常連に言われてしまうようでは簡単に釣れるはずもない。それなのに多くの釣り人に支持されるのは、ここが腕道場の役割を果たしているからではないだろうか。攻略できた時の達成感や竿頭を取った優越感とか、ヘラ釣り特有の競技性を楽しめるからではないだろうか。

野地は水面からやや遠い(提供:週刊へらニュース編集部)

とにかく簡単には攻略できないが、我こそはと思う腕自慢の人にはぜひともチャレンジしていただきたい。また記者のように大型一発を狙ってみるのも面白い。そんな二面性を持つのが中沼の魅力なのかもしれない。

ポイント

3つあるステージを含めたその周辺の人気が高く、とくに南のトイレ前周辺(第2~3ステージの間)は未明からポイント確保が必要なほど。逆にあぜ道寄り(東側)は人気薄。

第1ステージ周辺(提供:週刊へらニュース編集部)

ただし常連のほとんどは午前中で釣りをやめてしまうので、午後からの入れ替え戦でメジャーポイントを確保できる可能性は高い。夏場は日が長いので、午後からのんびり向かって夕まづめ狙いがもっとも賢いやり方かもしれない。

なお外周道路は場所によって幅が狭くなっているので、そのような場所の駐車は避けよう。また駐車時の暗がりでの幅寄せは脱輪に要注意。

釣り方とエサ

竿15~18尺の宙釣りが主流だが、なかには21尺以上を振る人も少なくない。逆に乱立する竿の手前をあえて狙っている人も見かける。なおステージに入れれば、野地面より1~2尺短い竿でも周囲とウキの位置をそろえられる。

なお中沼特有のぶら下がり式釣り台を持っているならさらに短い竿でも大丈夫だが、そのような釣り台を持っている人にはアドバイスなどむしろ不要だろう(笑)。

農作業のジャマはしない(提供:週刊へらニュース編集部)

エサは両ダンゴを使っている人が多い。釣るのが難しいのならセットが有効だと思えるが、なぜかそのような釣りをしている人は少数派だ。ただし両ダンゴならなんでもいいわけではなく、とくにエサ持ちには要注意。

ウキには動きとして現れないのでジャミがいるのか確証は持てないが、とにかく軟タッチにした途端にエサが持たなくなる。硬めをベースとし、そこからいかに開かせるか、およびサイズ感などの調整が触りの強弱に直結するような気がしてならない。常連の釣りを見ているとカクシンやカルネバをベースに使い、そこに凄麩やバラケマッハなどで調整しているパターンが目立った。

仕掛けのトータルバランスも必要だが、とにかく中沼の釣りはエサ。これが合ってないとウキを動かせない印象を強く受けた。つまりエサの勉強にはもってこいの釣り場かもしれない。

<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊へらニュース』2024年8月9日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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