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「食が変える、私たちの健康と地球の未来」プラントベース・ウェルネスコーチのヴェルヌ華子さん

ELEMINIST

エシカルでサステナブルなライフスタイルを送る先人から、一歩を踏み出すヒントを学ぶインタビュー連載企画「ELEMINIST TALK」。今回ご紹介するのは、プラントベース・ウェルネスコーチのヴェルヌ華子さん。私たちの心と身体、そして地球環境にもやさしいライフスタイルとはどんなものなのか。また、生き生きと輝く女性になれる植物パワーの秘密についても伺いました。

「まるで太陽みたい!」、ヴェルヌ華子さんに出会った人の多くが口にする言葉です。ミラノ在住、5歳と7歳の子どもの母でありながら、プラントベースを世に広めるべく活躍する毎日は、多忙を極めています。

プラントベース・ウェルネスアカデミー「Plantful Journey(プラントフル・ジャーニー)」を主宰する傍ら、ケータリングやイベント、講演活動も難なくこなす日々。しかもその姿に、“お疲れワーママ”な印象は一切なし。そのバイタリティと、内側からあふれるような美しさの秘密は、植物の力=プラントベース・フードにあるとか。

パリのレストランでのプラントベースとの衝撃的な出会いから4年半。「こんなにおいしくて、健康にも地球環境にもいい食事があるなら、もっと伝えたい!」そう思ったといいます。続けることで実感した心と身体へのうれしい変化、持ち前の探究心で学んだ栄養学や環境問題についての知見やレシピまで、その魅力を余す所なく語ってくれました。

プラントベースと出会って知った、食と地球環境の関係

ファッションセンス抜群なヴェルヌ華子さん。起業前はシャネルのフランス本社でマーチャンダイジング マネージャーとして働いていた。

————エシカルな取り組みやサステナビリティに興味を持つようになったきっかけを教えてください。

実は、プラントベースをはじめるようになってからなんです。学びを深めるなかで、私たちがふだん口にしている食事がこんなにも地球環境に負荷を与えているのか、ということに気づいたのがきっかけです。

2050年問題(※2050年には世界規模で地球環境が今よりも悪化することを懸念したもの)などと言われますが、ちょうど子どもたちが大人になった頃の話なんですよね。そう思ったら、今まで他人ごとのように捉えていた環境問題が、急に自分ごととして感じられるようになりました。

————めずらしいパターンですね! プラントベースというと、環境や食糧問題などから入られる方が多い印象です。はじめたきっかけは何だったのでしょうか?

少し、私のパーソナル・ストーリーからお話しますね。幼少期からファッションが好きで、将来はファッション業界で働くと決めていました。この業界を目指すならフランス語は必須だろうと、大学ではビジネス専攻だったのですが、パリのビジネススクールと提携していたのを幸いに、1年間留学。新卒で希望通り、ラグジュアリーブランドに採用されました。留学時代に知り合ったフランス人の旦那さんと結婚し、日本で3年、パリの本社で8年務めました。

そんな流れで住み着いたパリでの日々は、本当にハードで。ファッション業界と聞くとみなさん、華やかな世界を想像されるのですが、その裏は大変でした。例えばパリコレのシーズンともなると、週末の休みもなく数週間ぶっ通しで働くこともざら。おまけに子育てもあったので、心身ともに疲弊していたんです。「このままではいけない、何とかしなきゃ」と思っていた時、友人と行ったのがパリで話題のレストランでした。

そこのガストロノミーで食べたお料理が本当においしくて感動したんです。7品くらいの洗練されたコース仕立てだったのですが、食べ終わってから「あれ? ここのお料理、お肉もお魚もなかったよね?」と気づいて。実は100%プラントベースのレストランだったんですよね。「植物性食品だけでコース料理が成り立つほど、こんなにバリエーション豊富なのか!」と驚いたのが、私のプラントベースとの出会いです。

人生を変えたプラントベースのクリエイティブなおいしさ

初めて口にした時「野菜だけでこんなにおいしいの?」と驚いたというプラントベース・フード。植物の持つ鮮やかな色彩で目にもおいしい!

————「おいしい!」という理由から、プラントベースに興味を持たれたんですね。

もともとミシュランのレストランに足を運ぶほど食べることが好きで。父もレストラン関係に携わっていましたし、母も自分でお菓子教室を開くような家庭で育ちました。家でも自炊していましたし、フーディな方だと思います(笑)。

なので余計に、プラントベースの料理に衝撃を受けたんです。まず見た目がすごくカラフルで美しい。野菜の鮮やかな色彩が活かされた料理は、提供される度に思わず感嘆の声が漏れるほどでした。食感も楽しく、乳製品なしでつくるクリームのなめらかさ。そして、「この野菜ってこんなふうに食べるんだ!」という新鮮な驚きがありました。例えばケールも、パリパリに乾燥させて海苔のような食感になっていたり、五感を刺激するクリエイティブな料理の連続だったんです。

健康おたくでもあったので、マクロビやヴィーガンという言葉は知っていました。「お肉もお魚もないなんて、満足感がないだろうな、味気ないだろうな」というイメージを持っていたのですが、この1回の体験で見事に払拭されました。

食べた次の日から変化を実感。身体が軽くて、体調もいい!

華子さんによるケータリング料理。ミラノのヨガスタジオのオープニングイベントにて、3種のフムスやビーツのタルタルなど。

————おいしさだけでなく、食べ終わったあとの身体の変化にも驚きがあったと聞きました。

そうなんです! 食べたあとまったく胃もたれしなかったのも、私にはすごい発見でした。その当時、おいしいと評判のお店にはかなり行っていました。でも、たしかにおいしいけれど、食べ終わったあとにしんどさを感じることも多かったんです。

ところが、プラントベースはコース料理でボリュームもしっかりあったのに、食べた直後の身体が軽い。おまけにその日は寝つきもよく、次の朝はすっきり目覚めて、顔もぜんぜんむくんでいない。それがすごく心地よくて驚きでした。「毎日こんなふうにおいしく食べられたら幸せだな」、「続ければ、いま感じている不調も改善されるかもしれない」。そこから、私もプラントベースをやってみたいと思うようになりました。

————たった1回の食事で身体への変化が感じられるなんてすごいですね! そこからすんなり植物性食品中心の生活に移行できたのでしょうか?

それがそうでもなくて。まずはそのレストランのシェフから、家庭用のプラントベース料理のレッスンを受けました。レシピを覚えては家でつくってみるのですが、これが思っていたほど簡単ではなくて…。やっぱり慣れていないんですよね。植物性食材のみで毎日の献立を考えるって、この年齢までやってきていません。レシピを見ればつくれるのですが、それを習慣化するのは難しかったです。

もう一つは、栄養面での知識が圧倒的に不足していました。料理として「おいしい!」から入ってしまったので、ぜんぜん勉強していなかったんですよね。なので、両親から「子どもに食べさせても大丈夫なの?」とつっこまれると、シドロモドロになってしまう。やっぱり知識をつけないと、自信を持って取り入れられないなと反省しました。

おいしくて健康にも環境にもいい、プラントベースの魅力

2023年には、日本人として初めてル・コルドンブルー・パリ調理学校のプラントベース料理ディプロムを取得した。

————海外のエビデンスに基づく、プラントベースの栄養学についても学ばれたとか。

はい、物ごとを探求するのも好きなので(笑)。日本ではまだまだ情報が少ないのですが、調べてみると、海外では多くのドクターたちがプラントベースを推奨していることがわかりました。癌や糖尿病、心臓病といった慢性疾患を予防したり、コレステロールを下げたり、炎症を抑えてくれることが実証されています。プラントベース先進国のアメリカ・ニューヨークでは、公立病院の食事のデフォルトはプラントベースになっているほどです。

プラントベースというとタンパク質不足を心配する声も多いのですが、お豆や雑穀、野菜から必要なタンパク質はじゅうぶん摂れることもわかりました。それまでは、「たまにはいいけど、毎日プラントベースだと身体を壊すかも」と思っていたのですが、栄養学を学んだことでそんな心配もなくなり、一気に加速できた気がします。

環境負荷が低いことから、できるだけオーガニックで地産地消な野菜を購入するように。スーパーに行くことはほぼなくマルシェが基本。

————プラントベースについて学ぶなかで、環境への影響についても知ることになったんですね。

プラントベースについての書籍や文献を読んでいると、必ずといっていいほど環境問題にも触れられていました。最初にもお話しましたが、そこで初めて、私たちが食べているものが環境に影響を与えていることに気づいたんです。

ELEMINISTの読者の方ならご存知かもしれませんが、動物性食品のなかでも、畜産業が及ぼす気候変動への影響ははかり知れません。特に温室効果ガスの排出量は、全体の15%を占めると言われています。それは、牛や羊などの反芻動物が出すメタンガスだけでなく、エサとなる飼料の生産や飼育、輸送、排泄物の処理など、さまざまな過程で発生しています。彼らが育つ場所を確保するため、熱帯雨林が伐採されていることも気候変動の要因の1つです。

畜産は水を大量に使うことも知られています。牛が飲む水、さらに飼料の生産、施設の洗浄、加工まで含めると、牛肉1キロをつくるのに 15,000〜20,000リットルの水が必要だと言われています。たった1キロのお肉のために、大量の水資源が消費されているのです。

英・オックスフォード大学の研究によると、プラントベースの食生活を選ぶことによって、温室効果ガスの排出量を最大73%、水の摂取量を1/4削減することができるそうです。これはもう、個人レベルでできる最大の気候変動対策だと思いませんか? おいしくて、健康にもよくて、しかも環境にいいなら、私はプラントベースを世に広めることをライフワークにしたい、そう思ったんです。

私が大変だったからこそ、プラントベースをはじめる人のサポートがしたい

一生ものの食習慣と知識と実践力が手に入る、12週間のコーチングプログラム。2年で250名以上の女性が受講している。

————そこから、プラントベース・ウェルネスコーチとして起業されたんですか?

最初は、プラントベースの素晴らしさを知ってもらおうと、インスタグラムやYoutubeで発信していました。そのうち、私のように「プラントベースにシフトしたい」と思っている方のサポートができないかと思うようになったんです。そこからヘルスコーチの資格をとり、ミラノに引っ越したタイミングで会社も辞めて、2022年秋にプラントベース・ウェルネスアカデミー「Plantful Journey」を設立するに至りました。

「Plantful Journey」は、単なる料理教室ではありません。レパートリーのマンネリ化や栄養学への不安、習慣化する難しさや家族の理解など、悩みを抱える人をサポートし、プラントベースへのシフトを成功に導く、ウェルネス・プログラムです。講座終了後も、世界中からプラントベース・ウェルネスを学ぶ女性たちが集い、コミュニケーションの場となっています。

————主催されている「Plantful Journey」ですが、“食習慣から人生が変わる”というキャッチコピーに興味を持ちました。

最初はそんなふうには謳っていなくて。プラントベースのライフスタイルを取り入れるサポートをするプログラムです、と言っていました。ところが、受講者さんがいろいろと目覚めていったというのがあって。まず一つが、プラントベースを生活に取り入れて習慣化することで、心身が整ったというのがあげられます。お疲れワーママや専業主婦だった方が、「なんだか元気になってきたから、私、もっとできるかも!」ってバイタリティを手に入れて、行動的になったという方が多いんです。

もう一つは、コーチングの手法を取り入れているからだと思います。このプログラムは、「なぜ、あなたはプラントベースを取り入れたいのか」というところからスタートします。なぜかというと、新しいことをはじめる時って、「なぜ自分はそれをやるのか」というところが腑に落ちていないと、途中でつまずいてしまうんですよね。

そうなると、プラントベースがゴールではない。それを取り入れて「自分はどうなりたいのか」ということを掘り下げる必要があります。それによって、自分の夢や生き方がクリアになっていく。結果、起業されたり、新しいことにチャレンジされる方もいらっしゃいます。受講者さんのサポートをするなかで、生活やその人のあり方が変わるくらいのインパクトをたくさん見てきているので、「食から人生は変えられるんだ!」と今は確信しています。

「植物のパワーや栄養素を積極的に摂ろう」というのがプラントベース

旬の野菜を選ぶのもヴェルヌ華子さんが大切にしていること。栄養価が高くておいしいだけでなく、無理がないので環境負荷も低い。

————「Plantful Journey」が提唱しているプラントベースとは、どういったものになりますか?ヴィーガンとは違うのでしょうか?

プラントベースもヴィーガンも、どちらもお肉やお魚、卵、乳製品といった動物性食品ではなく、植物性食品を食べる、という点では同じです。ただ、アプローチの仕方が異なります。「人間は動物から搾取するべきではない」という考えのもと、動物性のものを生活から“排除”するヴィーガンに対し、プラントベースは植物性のものを“増やしていこう”というスタンスです。

講座でも、「100%を目指すのではなく、みなさんの“塩梅”でいいんですよ」とお伝えしています。私自身のプラントベース度合いは、98%くらいでしょうか。ふだんはお肉やお魚を買うことはないのですが、子どもから「ローストチキンが食べたい!」などのリクエストがあれば、たまに買うことも。また、外食でミシュランの三ツ星店などに行って、そのシェフの力量をみたい時は、食への探究心からフルコースをいただくこともあります。

私が提唱しているプラントベースでは、ホールフードを意識することも大切にしています。ホールフードとは、加工や精製されていない、できるだけ自然に近い状態で食べること。例えば穀物なら、白米よりも玄米、白い小麦粉よりも茶色い全粒粉を選ぶ、といった具合です。精製すればするほど栄養素を削ぎ落としていくことになるので、もったいないですよね。

身体からエネルギーがあふれている! 植物パワーで人生が豊かに

マルシェで買った野菜の皮をむいたり、切ったり、子どもたちもお手伝い。プラントベースな生活についても少しずつ説明しているそう。

————プラントベースを生活に取り入れてから4年半ほど経ったとお聞きしました。ご自身の身体や心、また生活にどんなうれしい変化がありましたか?

小さい頃から便秘で悩んでいて、いろいろ試したんですが全然治らなくて諦めていたんです。それが嘘のようにスルッとなくなって、30年以上付き合ってきた慢性便秘とサヨナラできた。気づけば、あれだけ取れなかった疲れも改善していました。それどころか、元気があり余るようになったくらいです。美容効果もあるのか、以前より肌のトーンもアップしました。他にも睡眠の質がよくなった、たくさん食べても太らなくなったなど、いいことずくめです。

プラントベースの食生活では、食物繊維をたくさん摂取することになります。それにより腸内環境が整うことで、身体の不調も改善したのだと思います。「腸と脳はつながっている」といいます。腸が健康であればエネルギーレベルもアップしますし、マインドもポジティブに変化していく。幸せホルモンであるセロトニンの90%は、腸でつくられているそうですよ。

生活の中での変化でいうと、毎日の食の営みが楽しくなりました。ルーティーンのように感じていた買い物も、旬の野菜や食材に触れるチャンスだと思うとイベントのようで楽しい。いろんな野菜を見てワクワクしたり、「もうトマトが出てきた!」とか、「アスパラがそろそろ終わっちゃう…」など、食べ物に対して一喜一憂しています。

週末は特別なことをしなくても、家族みんなでマルシェに買い出しに行って、お家でその週の野菜の下ごしらえをする。そんなシンプルな時間がとても豊かになったと感じています。

平日を心の余裕をもって過ごすために。週末は買ってきた野菜を切ったり、下茹でしたり、ミールプレップしておく。

————ふだんの生活の中で、どんなエシカルなアクションをされていますか?

生ごみはコンポストで堆肥にする
コンポストは長年続けていて、さまざまなタイプを試しました。現在は電動のものに落ち着いています。堆肥はベランダの小さな菜園に入れて、家の中で循環させるように。今年はトマトやズッキーニを育てました。

マルシェには野菜用のコットン袋を持参
量り売りのマルシェでは野菜や果物を紙袋に入れてくれるのですが、それすらももらいたくない(笑)。なので持参した小さなコットン袋に入れてもらうようにしています。ゼロ・ウェイストでお買い物が気持ちいい!

できるだけ飛行機には乗らない
移動手段は、飛行機以外を選択するようにしています。ヨーロッパは大陸続きなので、可能なかぎり電車か電気自動車(EV)で移動するように。日常生活では自転車移動を楽しんでいます。

1日3回の食事は義務ではなくチャンス。何を選んで何を食べる?

パリからミラノへ移住。選んだ決め手は、都会のエキサイティングさもありながら1〜2時間移動すれば、自然がすぐ近くにあること。農業大国なのも魅力。

————エシカルな暮らしをはじめたいと思っている読者に向けてアドバイスをお願いします。

プラントベースをはじめてみるなら、いままで手に取ったことのない植物性の食材にチャレンジしてみてはいかがでしょう。新しい食材を料理するなんて、ワクワクしませんか? 例えば、ブロッコリーの仲間のロマネスコや、ひよこ豆などおすすめです。とくにひよこ豆は、良質な植物性タンパク質が豊富。健康と美容のためにも積極的に摂りたい食材です。

クラシック フムス
中東を代表するひよこ豆をペースト状にしたディップ。トーストに塗ったり、野菜のディップにしてもおいしいですよ!

【材料(4人前)】
・ひよこ豆(水煮)250g
・ひよこ豆の煮汁(または水)70g
・タヒニ(または練りごま)75g 
・レモン汁 25g
・塩 小さじ3/4
・ニンニク(オプショナル)1/2片

【つくり方】
1.材料をすべてフードプロセッサーに入れて混ぜ合わせる。
2.お皿に盛って、ひよこ豆などのトッピングを振りかければ完成!
※お好みでクミンやターメリックなどのスパイスを追加しても。

ひよこ豆を使った料理は他に、カリカリローストもおすすめ。ひよこ豆にオリーブオイルとクミンなどの好みのスパイスをかけて、オーブンでカリカリになるまで焼くだけ。スナック感覚で食べられるので、子どもたちも大好き。サラダのトッピングやチャーハンなどに入れてもおいしいですよ。

新しい食材にトライすることは、プラントベースライフが豊かになるだけではなく、健康面でのメリットもあります。腸内細菌によって好きな食物繊維が違うので、多様な食べ物を食べることは、多様な腸内細菌にエサを与え、結果として腸の健康の大事なバロメーターでもある腸内細菌叢の多様性にもつながるんです。

“体感”こそが人生を変える。11月のイベントでお会いしましょう

ヴェルヌ華子さんが来日するイベント「Plantful Inspirations 2024」。2024年11月17日(日)に、東京・代官山で開催される。

————これからどんな活動に力を入れていきたいですか?

リアルイベントですね。オンラインも便利だと思うのですが、“体感”する機会を大事にしたくて。私自身、ファッション業界から来ているのもあって、パリコレのわずかな時間がどれだけ人に感動を与えるか、身を持って知っています。まさに私もレストランでのおいしい体験が、プラントベースへの扉を開いてくれました。みなさんにもリアルな体験の力で、行動変容を起こしてもらいたいなと思っています。

イベントでいうと、10月にはシチリアでプラントベースのリトリートを開催しました。アグリーツーリズモに宿泊し、ヨガや瞑想のセッションやシチリアのオーガニック農家さんを見学したり、ミシュランのプラントベースのレストランにも行ってきました。とてもすてきだったので、いずれ日本でも、日本のプラントベースを再発見するようなツアーを企画したいですね。

そして次回は2024年11月17日(日)。東京・代官山で「Plantful Inspirations 2024」というイベントを開催します。環境活動家でありELEMINIST創設者の深本 南さんと共催で、プラントベースなライフスタイルを体感していただける内容になっています。このイベントを通して、みなさんのプラントフルな暮らしのきっかけづくりができたらうれしいです。

ヴェルヌ華子(ヴェルヌはなこ)/プラントベース・ウェルネス・アカデミー Plantful Journey創設者。“食習慣から人生が変わる”と話題のウェルネスプログラム「Plantful Journey」主宰。プラントベース・ウェルネスコーチとして、プラントベース料理のワークショップやケータリング、イベント、レシピ開発などにも携わる。約10年間のパリでの暮らしを経て、2022年にミラノへ移住した。私生活では、フランス人の夫と息子と娘の4人家族。Youtubeやインスタグラムでも、プラントベースの魅力や家族で楽しむ様子を発信している。

Instagram :@hanako_plantful_journey
@plantful_journey

Youtube :@PLANTFULJOURNEY
Website:https://www.plantful-journey.com

写真提供/ヴェルヌ華子 取材・執筆/村田理江 編集/後藤未央(ELEMINIST編集部)

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