湘南台中1年檜森悠杜さん トマトの”プルプル”謎明かす
トマトなどナス科の野菜の種子の周りにあるゼリー状の物質「子室組織」について研究したのは湘南台中学校1年の檜森悠杜さんだ。昨年努力賞を受賞したテーマについて疑問を追求し、今年は優秀賞を受賞した。
「もともと理科が好き」という檜森さん。昨年は、ミニトマトの種がプルプルとしたもので覆われていることに疑問を持ち、研究を開始。子室組織が種子の発根を抑制することをまとめた。
今年は、「子室組織の謎に迫る〜ナス科の野菜の発根実験〜」と題した研究で、子室組織がミニトマトの種子にのみ影響を及ぼすのかどうかを実験によって確かめた。その結果、子室組織に含まれる発根抑制成分が、他のナス科の野菜にも影響することが分かった。
実験では、パプリカなどナス科野菜の種子に、子室組織に似たゼリー状の食品アガーと、アガーにミニトマトの子室組織を加えたものをそれぞれ付着させ、発根までの経過を比較。5月から3カ月に及んだ実験の途中には、容器の内容物が分からなくなるトラブルもあったが、昨年受賞した達成感をモチベーションに乗り切ったという。「今後ほかの野菜の子室組織も調べてみたい」と興味は尽きない様子だ。