上川隆也、林原めぐみ、山寺宏一が届ける美しい物語、VOICARION XVIII『Mr.Prisoner』が開幕 舞台写真&コメントが公開
2024年8月21日(水)シアタークリエにて、プレミア音楽朗読劇 VOICARION XVIII『Mr.Prisoner』が開幕した。この度、舞台写真、出演者コメントが届いたので紹介する。
藤沢文翁原作・脚本・演出、東宝演劇部制作により2016年から上演を続けている、音楽朗読劇のトップブランド、VOICARION(ヴォイサリオン)。一流の役者たちの類稀な表現力と、同じく出演者の一人として物語を奏でる最上級の生演奏、美しい照明・美術、役者一人ひとりに合わせ丁寧に仕立てられた衣裳によって、観客の想像力を無限に羽ばたかせ、この上なく豊かな観劇体験を届ける大人気シリーズ。
2016年、VOICARION立ち上げ公演を飾った名作『Mr.Prisoner(ミスター・プリズナー)』が、この度オリジナルレジェンドキャストの再集結により再々演。
出演は、日本を代表する国民的俳優、上川隆也。本作の初演を経て「声で伝えることに対する意識がガラリと変わった」という上川が、その日の微細な息遣いや音楽の音色の違いまでもを感じ取り発する言葉は、朗読劇ということを忘れさせるような奥行きや深みで観る者に語りかける。そして、彼をもってして、三演目になってなお「追いつけない」と評する共演者は、世界最高の声の表現力を持つレジェンド声優、林原めぐみと山寺宏一。林原は今回の公演のためだけに単身渡英し、物語の舞台となっているロンドン塔を訪問。実際のロンドンの空気を纏い、さらに深化した繊細な演技で物語を牽引する。山寺は「このメンバーでこの作品をお届けして面白くないと言われたら声優を辞めてもいい」とまで宣言するほど、格別な想いで大切に演じてきた本作。“七色の声を持つ”と称される山寺が“絶対に声を聞いてはならない”囚人を演じるこの物語は、作家・藤沢文翁が山寺に宛てたラブレターでもある。
「どんなに素晴らしい場所でも逃げ出したいと思ったらそこが牢獄になってしまう」
日常、たくさんの「牢獄」が目に入る時代になってしまった現代、それぞれの見えない「牢獄」から抜け出す鍵を手に入れる、美しい物語。
初演から8年、強い信頼関係で結ばれた3名はどのような作品を紡ぐのか。劇場で体験しよう。なお、本公演は9月1日(日)までシアタークリエにて上演。
【あらすじ】
19世紀 英国
ロンドン塔(Tower of London)地下3階には光を通さない分厚い鉄扉の独居房があった
そこには一人の囚人が幽閉されていて
囚人の周囲には、不思議な指示が出されていたという……
“牢屋番は耳の不自由なものにせよ”
囚人番号252号……
彼は「絶対に声を聞いてはならない囚人」と呼ばれていた……
出演者 開幕コメント
■山寺宏一
待ちに待った『Mr.Prisoner』再々演、開幕しました!
沢山のお客様の前で演じられることの喜びを噛み締めています。
自分の集大成ともいえる大大大好きな作品です。自分が書いた訳ではありませんが(笑)
それくらい、今まで声優として培ってきたものをすべて表現できたらと思っております。
生きていく上で大切な言葉がたくさん散りばめられた美しい作品。演じていていつも涙と鼻水が止まらないのですが…なんとかそれを堪えて、お客様に感動していただけるように。200%信頼できる共演者、スタッフに囲まれて、あとは自分が頑張るだけです。
これが面白くないと言われたら、もう朗読劇には出ません。声優を辞めます!
…なんて思うくらい、おすすめの作品。是非、観ていただきたいです!
■上川隆也
山寺さんが不穏なことをおっしゃっていますが、私と林原さんで全面的にお止めいたしますので、まずファンの方々はご安心いただきたいと思います(笑)
最初にご一緒した2016年から数えて8年目。三演目を迎えた『Mr.Prisoner』ですが、実に新鮮に作品向き合えています。
限られた稽古期間で的確に演出してくださる文翁さんと、それをしっかりと具現化される山寺さん、林原さんという共演者を目の当たりにして、僕自身も5年前、8年前とは決して同じではいられなかったというのが真相だと思います。
こうして初日を迎える直前の空気も、和んでいるようで、実は目に見えないピリピリ感があり、しかしそれも心地良いものだと感じています。こうした演劇環境の中でお客様と向き合えることを、本当に幸せに思います。新たな『Mr.Prisoner』をお届けできる強い予感とともに、お客様の前に臨みたいと思います。
■林原めぐみ
日頃は声優として、人からは見えないところで仕事をするのを生業としておりまして、外に出るのは大変苦手なのですが、山寺さんや上川さんや、本当に素晴らしい脚本とスタッフの皆さんに囲まれて、こんな私を外に引っ張り出していただいて、日の目を見る場所に連れてこられるというのもすごく運命だなと感じているところです。ロンドン塔の地下3階ですけれども(笑)。日頃演じている姿を皆さんにお見せすることのない仕事ですけれども、キャラクターを行き来して、時代を行き来して、皆さんの脳裏に景色をお届けする誘い人となるべく、五十路を越えてまさかの初体験となる2週間という公演期間、楽しみながら、そして、引き締めながら、挑みたいと思っています。よろしくお願いします。