猫と暮らすと健康になる?血圧が下がる、アレルギーを抑制…科学的根拠のある3つの説
1.血圧が下がる
猫と暮らすと血圧が下がるという説は、2009年から科学的に証明されています。
海外の『Journal of Vascular and Interventional Neurology』という雑誌に、猫の飼い方と致命的な心血管疾患のリスクの相関関係について発表されました。
猫を触ることで、ストレスホルモンのコルチゾールが減少し、リラックスホルモンのオキシトシンが増加することが分かっています。
オキシトシンは「幸せホルモン」とも呼ばれており、心拍数や血圧を下げ、心臓疾患のリスクも低減されると言われています。
猫と暮らすことは、人間の心身の健康にとって、非常にメリットがあることなのです。
2.猫の「ゴロゴロ」音にはリラックス効果がある
猫のゴロゴロ音は、一般的に周波数20Hz〜50Hzを含んでおり、ヒーリングミュージックさながらの癒し効果があります。
25Hz〜44Hzの低周波は、人間の副交感神経を優位にしてリラックスした状態になり、血圧や心拍数が下がり、ストレスが軽減されるからです。
また、低周波にはセロトニンという幸せホルモンの分泌を促す効果もあると言われています。セロトニンは、気分を安定させたり、睡眠の質を向上させたりする働きがあるのです。
このように、猫のゴロゴロ音には人間の心身の健康にとって良い効果があると考えられます。
3.アレルギーを抑制する
猫と暮らすとアレルギーが抑制されるという論文は、2018年12月に発行された海外の医学誌「PLOS ONE」で発表されました。猫に触れることで免疫系が強化され、アレルギー反応が減少するというのです。
この説は、猫と暮らす子どもはアレルギー性鼻炎や喘息の発症率が低いという疫学的な研究から提唱されました。
猫に触れることで、猫のアレルゲンに対する抗体ができ、その抗体が他のアレルゲンにも作用してアレルギー症状を抑えるというメカニズムが考えられています。
ただし、この説はまだ確立されたものではなく、猫と暮らすことが必ずしもアレルギーを予防するとは限りません。また、猫アレルギーの人が猫と暮らすことでアレルギーが治るということもありません。
猫と暮らすことは、アレルギーの原因となる猫のアレルゲンにさらされることでもあるので、猫アレルギーの人は症状が悪化する可能性があります。
猫と暮らすことがアレルギーに与える影響は、個人差や環境によって異なると考えられます。猫と暮らしたい場合は、自分のアレルギーの程度や対策を医師に相談するようにしましょう。
まとめ
今回は、猫と暮らすと健康になる?科学的根拠に基づいた3つの効果をご紹介しました。
可愛い見た目だけでなく、手触りやゴロゴロ音にもストレス緩和の効果があるとは驚きです。
日々飼い主を癒してくれる猫たちに感謝して、少しでもお返しできるよう一緒に楽しく生活していきたいものです。