横須賀商議所 「跡継ぎ求ム」動画で発信 事業承継に新手法
横須賀商工会議所は、後継者のいない企業や店舗を第三者に事業承継していく取り組みを強化している。後継者を探している事業者の情報を動画で発信し、独立や開業を検討している人をマッチングして存続させる。後継者不足で事業承継ができず、廃業を余儀なくされるケースが増加傾向にあることから発信を強めることで可能性を広げる。
同商議所によれば、中小企業の事業承継は親族と親族外の従業員が大半を占め、情報自体が外に出回ることが少ないという。そこで事業の承継を希望する事業者の情報をオープンにすることで第三者に譲りやすくし、地域の活力の維持につなげる。後継者にとっても設備投資の負担軽減や仕入れ先を確保できるなどのメリットがある。店の看板とともに商品やサービス、顧客をそのまま引き継げることもできるため経営を軌道に乗せやすい。
市内の後継者不在企業をサポートする試みとして制作された動画は、同商議所の特命職員でお笑い芸人の石橋尊久さんが実際の企業や店舗を訪れて、オーナーの想いや求める人材像などを紹介するバラエティー番組仕立て。第一弾には、将来的な事業承継を検討している三春町の「あきミート」が登場している。
同商議所が運営しているYouTubeサイトや各種SNS等で広く発信。事例を積み上げて支援のノウハウを蓄積していくことで、マッチング件数を増やしていく。