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犬にとって危険な『春の野草』4選 散歩中に飼い主がすべき対策や注意点まで

わんちゃんホンポ

1.ウマノアシガタ

ウマノアシガタは道路脇などで見かけることの多い野草です。光沢のある小さな黄色い花を咲かせるのが特徴で、厳密には区別しますが、ひとまとめに「キンポウゲ」とも呼ばれます。

ウマノアシガタの茎や葉には、プロトアネモンという刺激の強い成分が含まれており、誤って口にすると中毒を引き起こす可能性があります。主な症状は嘔吐や下痢、血便などで、重篤な場合には呼吸困難や痙攣を引き起こし、最悪は死に至ることも。

しかもプロトアモネンは、皮膚に触れるだけでも危険です。かぶれや腫れなどの原因になり、体についたものを舐めるだけでも中毒の原因になると言われています。

2.テッポウユリ

テッポウユリは公園の花壇などでもよく見かける多年草で、ラッパ状の大きな白い花は贈り物としても人気があります。

花びらや花粉をはじめ、茎や葉、球根、根などすべての部位に有毒物質が含まれており、テッポウユリを活けた花瓶の水さえ有毒とされ、猫がユリを食べるとユリ中毒による急性腎不全でなくなってしまいます。犬での毒性はまだよくわかっていませんが、有毒植物と認識しておいた方がいいかもしれません。もし誤って食べてしまった場合は速やかに動物病院を受診しましょう。

なおテッポウユリに限らず、ユリ科の植物(オニユリ、コオニユリ、カノコユリ、キスゲなど)はすべて猛毒です。

3.レンゲツツジ

ツツジは公園や民家の庭などでもよく見かける定番の植物で、4月から5月ごろに鮮やかなピンク色やオレンジ色の花を咲かせ、目を楽しませてくれます。散歩コースでも見かける機会は多いでしょう。

そんなツツジの仲間には毒性を持つものが少なくなく、なかでも特に危険とされているのがレンゲツツジです。

レンゲツツジの花や蜜、葉にはグラヤノトキシンという有毒物質が含まれており、犬が誤って口にすると、嘔吐や下痢、腹痛、よだれの増加などが見られ、大量に摂取すると心拍数の上昇や極度の脱力(虚脱)を起こし、最悪の場合は死亡することもあり得ます。

4.ワラビ

ワラビは4月中旬から6月にかけて若芽を食用とするシダ植物の1種で、犬にとっては有害な成分を含んでいます。山菜として知られていることもあって、山に生えていると思っている人も多いようですが、実は道路脇や空き地などにも自生している身近な植物なのです。

人間にとってもあく抜きの必要がある有毒植物であり、犬にとっては全部位が危険とされています。誤って食べてしまうと、貧血、不整脈、血尿、運動失調などを引き起こします。また一度にたくさん食べると命を落とす可能性もあります。

犬を野草から守るための対策と注意点

犬を野草から守るためには、まず散歩のルートを事前に確認し、危険な野草が生えている場所を避けることが大切です。

犬が有毒な野草を食べてしまったときは、症状がなくても安心はできません。有毒物質の種類によって、すぐに症状があらわれることもあれば、少し時間を置いてから症状があらわれることもあるためです。

万が一毒性のある野草を摂取した疑いがある場合は、できるだけ早く動物病院を受診してください。摂取してからの時間が短いほど有毒物質の吸収量を抑えることができます。つまり早く受診して早く処置できれば、その分リスクを減らすことができるのです。

判断に迷ったときは、電話で獣医師に相談して対応を確認することをおすすめします。

まとめ

春は犬にとっても人間にとってもワクワクする季節です。ぽかぽか陽気に誘われて、散歩に出かけたくなるという飼い主さんも多いのではないでしょうか。

しかしその一方で、春だからこその注意点もあります。今回紹介した野草もそのひとつです。

愛犬を野草から守るためには、ウマノアシガタやテッポウユリ、レンゲツツジ、ワラビなど、犬にとって有害な野草を知り、散歩中に注意を払うことが重要です。

飼い主さんは、犬が危険な植物に近づかないように心がけ、もし誤って食べてしまった場合には、速やかに対応できるように備えておきましょう。


(獣医師監修:後藤マチ子)

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