「の」をどこに入れるでしょう?「8時10分前集合」で世代間ギャップの背景にあるものは
LINEで「8時10分前集合」とメッセージが来た場合、あなたは何時集合だと思いますか?
昭和のみなさんは「7時50分」と思いますよね。
ところが若者世代は、違うんです。
衝撃の世代間ギャップがありました。
「8時10分前集合」は何時集合?
30代女性(昭和生まれ)
「7時50分だと思います。え~と、8時の10分前だから7時50分と思いました」
70代女性
「7時50分。8時の10分(前)ですから8時を基準にしてその10分前ということで判断いたしました」
80代女性
「7時50分集合。8時の10分前だと思ったから7時50分って思いました」
一方、若者世代は?
20代女性
「8時10分よりも、もうちょっと前。8時8分とか9分とか。8時8分に行く想定で」
「の」の位置が昭和世代と違います。
若者世代は「8時10分の前集合」昭和世代は「8時の10分前集合」
時間の捉え方にギャップがあるんです。
20代男性
「8時10分(の)前。8時10分って数字で出ちゃっているんで、こっちに意識行くかなぁっていう。8時5分とか、8時過ぎて10分より前ぐらいに行きますかね」
10代学生
「8時9分から前。これ実際に友だちに言われたらこれより早く集合しようってなるけど、相場8時~8時10分、9分の間なのかなって、私は思います」
思わずスタッフが「昭和世代の人は、8時の10分前集合っていう読み方をしちゃう。だから7時50分に行きますっていう人が多い」と話すと、びっくり!
「え~~!笑」
「の、抜けててもってことですか?」
「言われなかったら7時50分に来ようとは思わないです」
8時10分前集合は何時?50人アンケート
番組独自に、マチで50人に聞いたところこのような結果になりました。
・10~20代
「8時~8時9分」78%
「7時50分」22%
・30~80代(昭和世代)
「7時50分」100%
30代はギリギリ昭和世代の方でした。
若い人とこの時間に待ち合わせをしたら、昭和世代は20分以上待たされることになりますね。
どうしてそういう感覚になるのか?
時間の捉え方になぜ差があるのか専門家に聞きました。
なんか「刻んでくる」?そのワケ
若者の行動を研究している芝浦工業大学の原田教授に聞いてみると、まずひとつ目に「社会のルールの変化」を挙げてくれました。
「昔は『5分前集合』とか『10分前集合』っていうのが当たり前。今はパワハラやコンプライアンスが厳しくて、あまりそういうことを言わなくなっているので、そもそも上の世代からも、そういう表現を聞かなくなっているというのも大きい」
そしてもうひとつがズバリ「スマホの進化」です。
「スマホの進化でそもそもかなりピンポイントで待ち合わせができるようになった。あと何分で着くか、あと1分後に着くとかってわかるわけですよね。『あ、じゃ8時8分に行くわ』とかピンポイントで言うようになっている」
上の世代からすると部下の子が『8時7分に着きます』と言うと、「なんか刻んでくるな」なんて思うかもしれません。
でも若者側には「刻む」という感覚は無くて「え、だって8時8分ってGoogleマップで出てるから」という感覚だというのです。
これからコミュニケーションは「こっちの常識を察してね」と思わずにピンポイントでしっかり言うことが大事になってきそうですね。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年7月2日)の情報に基づきます。