北方水滸伝で、こいつのアジを出してやるのだ。「ブースターズ」のブックカバー
欲しいモノが尽きないライトニング編集部員が、いま気になるモノから実際に購入しちゃったモノまで、ジャンルに限らず何でも紹介! 今回は、「最近カメラ熱が再燃していて、富士フィルムX100F用にレザーストラップも買っちゃった。シンプルだけど渋鞣しで、マジでお気に入り。今度は何を撮ろうかな」と語る革ジャンの伝道師・モヒカン小川がお届け!
「ブースターズ」のブックカバー
北方謙三。言わずと知れた、日本を代表するハードボイルド作家である。1981年に『弔鐘はるかなり』でデビューして以来、日本のハードボイルドシーンを牽引してきた、まさに第一人者。文学好きの人には知られた名前だろうが、本を読まない人には、雑誌ホットドッグプレスの人気連載『試みの地平線』のおじさん、と言った方が通りがいいかもしれない。
彼女ができない……とウジウジ言っている奴には「ソープに行け」「童貞を捨てろ」と言い放つパンチのある人生相談に、当時の若い男子はどれだけ勇気付けられたことか。そんな北方謙三氏が、歴史小説を書くようになったのは1990年代後半のこと。俺も司馬遼太郎や池波正太郎の歴史小説は好きだったが、ある日酔った勢いで、北方謙三の『水滸伝』全19巻セットを買っちまった。
かつて吉川英治の水滸伝は読んだが、あまりに昔すぎて話も覚えていない。でも北方水滸伝はきっと男臭くて熱いんだろうな……そんな思いから、アマゾンをポチってしまったのだ。
俺は、電車などで本を読む時、必ず革製のブックカバーを巻く。そこで閃いた。「19冊読むんなら、革のカバーもアジが出るんじゃね?」。というわけで新たに購入したのがこのブックカバー。
イタリアのバラダッシカルロ社が作る「プエブロレザー」を使用しており、質感も申し分なし。伝統のバケッタ製法で作られているため、油脂分を多く含み、手馴染みもいい。きっと、全巻読み終わる頃には、かなりアジが出てるんじゃないかな? でもその後に、続編となる『楊令伝(全15巻)』も控えてるとか。俺は当分、北方沼から抜け出せそうにないな。
革の産地であるイタリア・トスカーナ地方にあるバダラッシカルロ社の手掛けた「プエブロレザー」を使用したブックカバー。生後2年以上の雌牛の原皮を使用し、植物タンニンで鞣したのち、オイルをじっくり染み込ませる伝統の「バケッタ製法」で作られている。風合いもよく、使い込むほどに経年変化も楽しめる。俺はアマゾンで購入したので、気になる方はアマゾンへGO! カラバリが豊富なのも嬉しい。4400円
ベジタブルタンニン鞣しの牛革を使用しているので、質感は申し分なし。革のアジを出すために読書をするなんて、楽しくない?
アジャスターがあるので600ページ弱の文庫本なら使える。サイズの大きいハヤカワ文庫にも対応してくれているのが嬉しい。