“彼女の笑顔が僕をヒーローにしてくれた” 原嘉孝(timelesz)初主演映画『初恋芸人』予告編
原嘉孝(timelesz)が初主演を務めた映画『初恋芸人』が、12月19日(金)より公開される。このたび、山寺宏一がナレーションを担当した予告編と劇場用ポスタービジュアルが解禁となった。
中沢健の作家デビュー作が映画化!
特撮番組の脚本執筆やUMA(未確認生物)研究家としても活躍している中沢健の作家デビュー作で、大槻ケンヂ、切通理作、枡野浩一など多くのサブカル関係者ほか、児童文化作家の那須正幹や直木賞重受賞作家の朱川湊人からも絶賛され、2016年にはテレビドラマ化。さらに、2025年8月から小学館のオリジナルコミックアプリ「マンガワン」でもこやま仁によるコミカライズの連載がスタートした異色の恋愛小説「初恋芸人」が映画化。
原嘉孝演じる売れないピン芸人・佐藤賢治は、怪獣ネタで舞台に立ちながらも鳴かず飛ばず。彼女いない歴=年齢で、妄想の世界にだけ居場所を見つけていた。嫌な相手を怪獣に見立て、自分をヒーローとして戦わせることで心を保ってきたのだ。そんな彼の前に現れたのが、市川理沙(沢口愛華)。佐藤を「面白い」と言ってくれる彼女との時間は、初めての恋のときめきに満ちていた。しかし、不器用な佐藤は想いを伝えられないまま、市川から距離を置かれてしまう。やがて明かされる市川の秘密——これは、何かになりたかった人たちに捧げる、「何物でもないもの」の物語。
映像は、原嘉孝演じる売れないピン芸人・佐藤賢治が小劇場で怪獣ネタを披露するシーンから幕を開ける。さえない日常を送る賢治の姿が続く中、ある日の舞台で、ひとり笑う女性——沢口愛華演じる市川理沙と出会う。その出会いをきっかけに、ふたりの物語が静かに動き出す。
メールのやり取りを重ねるうちに、ふたりは出かけるようになり、理沙の「私の友達になってくれません」の一言で、距離は一気に縮まっていく。やがて賢治の部屋で映画を観たり、夜道で手をつないで歩くような関係へと進んでいくが、勇気を持てない賢治は、自分の気持ちを理沙に告げることができない。次第にすれ違っていくふたり。そんな賢治に、売れっ子の先輩芸人・兼子三郎(佐藤アツヒロ)が「嫌われないような気持ちで舞台に立っていたんだろ?芸人なんかやめてしまえ」と叱責する。
賢治の故郷である因島をバックに“何かになりたかった人たちに捧げる——『何者でもないもの』の物語”という山寺宏一の切ないナレーションと主題歌が映像を彩る。そして、賢治を取り巻く共演者たちの姿が映し出され、賢治の妄想の中に現れる怪獣を背景にタイトルが浮かび上がる。最後は、「僕に何度も嘘をついていたじゃないですか?」という賢治の吐き出すような台詞で締めくくられる。その言葉の意味とは——?
ポスタービジュアルは、舞台袖の光を浴びながらスケッチブックを手にする原嘉孝演じる売れないお笑い芸人・佐藤賢治が印象的に描かれている。お笑いの小劇場という小さな世界の中で、叶わぬ夢と向き合う青年の横顔に、静かな決意とわずかな希望が宿っている。ポスターの下には賢治を取り巻く共演者たちが配置され、彼を見守る温かなまなざしが画面に奥行きを与えている。コピー「彼女の笑顔が僕をヒーローにしてくれた」が、初恋の切なさをやさしく照らすポスターに仕上がっている。
『初恋芸人』は12月19日(金)より池袋HUMAXシネマズ、新宿バルト9ほか全国ロードショー